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家族シアター [本]

9月26日(火)
辻村深月『家族シアター』(講談社)読了。



山下亜季には一つ上の姉・由紀枝がいた。
姉の結婚式の日、亜季は由紀枝から手紙をもらう。
中学の頃、由紀枝は真面目で、イケてない子だった。
亜季は由紀枝のようにはなるまいと、オシャレに勤しんだ。
おかげで、バスケ部の遠藤卓人とライブに行けることになった。
当日、亜季はドキドキしながら待ち合わせ場所に向かったが……。
短編7つを収録した短編集で、上記は一つ目の『「妹」という祝福』。

辻村深月さんの本はこれが28冊目。
家族をテーマにした短編7つで、どれも質が高く、楽しめた。
僕は6つ目の『孫と誕生会』が一番気に入った。
若い女の子より、おじいちゃんの方が感情移入しやすかったのかもしれない。
お薦めです。

文化庁+日本劇団協議会『ケンジ先生』の稽古2日目。
1・2・3場の立ち稽古をしました。
今公演は、キャラメルボックスの大内厚雄が、俳優と兼任で、ステージングをやってくれています。
ステージングとは、役者を舞台でどう動かすかを考える仕事。
『ケンジ先生』には歌、ダンス、殺陣がいっぱいあるので、その動きをまとめて見てくれているのです。
演出の僕は大助かり。
それにしても、テアルトBONBONは狭い!
稽古前に舞台監督の矢島健さん、大津留千博さん、演出助手の石川彩織(キャラメルボックスの新人です)が稽古場を場見ってくれたのですが、間口が3間ちょっと、奥行きが2間半しかない!
こんなに狭い舞台で芝居をやるのは、31年前の第1回公演『地図屋と銀ライオン』、第2回公演『左腕のガリバー』以来です。
初演・再演・再々演でできたことができなくて、何度も頭を悩ませました。
でも、これこそが今回の第二の目的。
前回、サンシャイン劇場でやった芝居を、なるべく縮小しないで、テアトルBONBONに押し込む。
そうすることで、圧倒的に密度の濃い芝居にする。
いまだかつてない『ケンジ先生』を目指して、頑張ります。

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