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海の見える理髪店 [本]

10月30日(月)
荻原浩『海の見える理髪店』(集英社)読了。

海の見える理髪店

海の見える理髪店

  • 作者: 荻原 浩
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2016/03/25
  • メディア: ハードカバー


その理髪店は海辺の小さなの町にあった。
ある日、一人の客がやってきて、椅子に座る。
年老いた店主が客に話し始める。
「ここに店を移して15年になります」
元々は東京の生まれで、父も祖父も床屋だった。
国民学校の頃、11か12の頃から、店の手伝いをやらされた……。
短編6つを収録した短編集で、上記は表題作の『海の見える理髪店』。

第155回直木賞受賞作。
帯に「誰の人生にも必ず訪れる、喪失の痛みとその先に灯る小さな光が胸に沁みる家族小説集」とある。
しんみりと泣ける小説が並ぶ中、僕は6つ目の『成人式』が一番おもしろかった。
15歳の娘が交通事故で亡くなって、5年後。
両親は娘のかわりに、20歳のフリをして、成人式に参加する……。
ぶっ飛んだ設定だが、ちゃんと信じられた。
匠の技、とでも言うべき本。

自宅に籠もって、キャラメルボックス2017ウィンターツアー『ティアーズライン』の脚本を書いています。
全12場のうち、3場まで完成、4場に取りかかりました。
稽古開始は11月10日。
今日を入れて、あと11日しか残ってない!
間に合う可能性は非常に低いけど、頑張ります!

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