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貘の耳たぶ [本]

6月24日(日)
芦沢央『貘の耳たぶ』(幻冬舎)読了。

貘の耳たぶ

貘の耳たぶ

  • 作者: 芦沢 央
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2017/04/20
  • メディア: 単行本


石田繭子は帝王切開で男の子を産む。
病院の新生児室へ行くと、母親学級で知り合いになった平野郁絵の子が、自分の子より210グラム体重が重いことに気付く。
繭子は自分の子と郁絵の子を取り替えてしまう。
いつ気付かれるかとビクビクしていたが、そのまま退院の日が来る。
外国線パイロットの夫は、息子に「航太」という名前をつけた。
半年後、郁絵から電話がかかってくる……。

芦沢央氏の本はこれが7冊目。
全2章で、第1章が繭子の視点、第2章が郁絵の視点で描かれている。
僕には繭子が子供を取り替える理由がどうしてもわからなかった。
狂っているとしか思えず、ゆえに理解も共感もできなかった。
一方、郁絵の気持ちはよくわかり、第2章は抜群のおもしろさだった。
これと言い、『いつかの人質』と言い、芦沢氏の小説は設定が突飛で、驚かされる。
非常に大胆な作家だと思う。

今日は西葛西の東京放送芸術&映画俳優専門学校へ行き、ワークショップを行ってきました。
今年6回目で、1年生の2回目。
助手はキャラメルボックスの石森美咲。
メニューは、スローウォーク、ストップ・ターン、スローウォーク、発声練習、リトミック、二人組朗読、台本練習。
二人組朗読のテキストは、宮沢賢治『注文の多い料理店』。
台本練習のテキストは、成井豊『不思議なクリスマスのつくりかた』6場。
今日も全体におとなしく、「声を出して」「テンションを上げて」と言い続けました。
が、男女それぞれ2、3人ずつ、元気がよくて、演技も達者な子がいました。
台本練習の最後は、石森美咲、コーチとして参加してくれた3年生3人、元気のいい1年生3人で発表。
さすがに質の高い、おもしろい芝居になりました。
何よりも、会話がちゃんとした掛け合いになっていたのがよかった。
この発表を手本にしてくれるとよいのですが。

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