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浮草 [映画]

2月12日(火)
小津安二郎監督『浮草』(1959年)CSで鑑賞。

浮草 [DVD]

浮草 [DVD]

  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • メディア: DVD


志摩半島の小さな港町。
芝居小屋の相生座に、嵐駒十郎一座がやってくる。
座長の駒十郎(中村鴈治郎)、すみ子(京マチ子)、加代(若尾文子)など総勢15人。
駒十郎はすみ子に黙って小屋を抜け出し、小料理屋へ行く。
そこの女将のお芳(杉村春子)は駒十郎の愛人で、彼の息子の清(川口浩)と暮らしていた。
駒十郎は清の成長を喜び、幕が開いてからも足しげく通った。
すみ子は激しく嫉妬し、加代に浩を誘惑しろと言った……。

小津安二郎監督の映画はこれが15本目。
小津監督は松竹の所属だが、この映画では珍しく大映に行き、サイレント時代に撮った作品をリメイクした。
メインは大映のスターたちだが、小津組の杉村春子、笠智衆、高橋とよはしっかり連れていく。
撮り方は完全にいつものスタイルで、大映のスターたちもおとなしくそれに従っている。
しかし、舞台は漁村、登場人物は旅芸人の一座で、いつもの東京の小市民の物語とは全く違う。
駒十郎はすみ子を怒鳴り、顔を叩き、加代を蹴る。
それでもけっして品を失わないのはさすが。
ストーリーのおもしろさと演技のうまさで、2時間があっと言う間だった。
京マチ子は黒澤明監督の『羅生門』と『蜘蛛巣城』で怖い女優さんというイメージだったが、この映画では驚くほど美しく色っぽかった。
若尾文子も美しかった。
小津監督は女優を撮るのが巧いと改めて気付いた。

今日は久しぶりに芝居を見てきます。
何の芝居かは、帰ってきてから報告します。
知り合いが4人も出ているので、とても楽しみ。
それでは行ってきます。

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