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八百万の死にざま [本]

5月29日(水)
ローレンス・ブロック『八百万の死にざま』(ハヤカワ文庫)読了。

八百万の死にざま (ハヤカワ・ミステリ文庫)

八百万の死にざま (ハヤカワ・ミステリ文庫)

  • 作者: ローレンス ブロック
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 1988/10/01
  • メディア: 文庫


マット・スカダーは元刑事で、今は免許のない私立探偵。
アル中気味で、病院を退院しりばかり。
ある日、女友達の紹介で、コールガールのキム・ダッキネンがやってくる。
キムの依頼は、コールガールを辞めたいので、彼女のヒモのチャンスという男を説得してほしいというもの。
意外にも、チャンスはマットの話をあっさりと受け入れた。
ところがそのすぐ後、ホテルでキムの惨殺死体が発見された。
マットはチャンスの仕業と怒り狂ったが、チャンスには歴としたアリバイがあった……。

1982年のに発表された、ハードボイルド小説。
「マット・スカダー」シリーズの5作目。
が、僕がローレンス・ブロックの本を読むのは、これが初めて。
ハードボイルドはミステリーの1ジャンルだが、ミステリー的な要素はほぼ皆無。
これは、アルコール中毒と闘う、中年男のドラマ。
じゃあ、おもしろくなかったかと言うと、さにあらず。
マットの苦悩がきわめてリアルで、全く飽きなかった。
お薦めです。

今日は妻と二人で乃木坂の国立新美術館へ行き、『ウィーン・モダン』展を見てきました。
油彩の数は少なかったけど、なかなかおもしろい展覧会でした。
その後、池袋へ移動して、東京芸術劇場のシアターウエストで、悪い芝居『暴動のあと、さみしいポップニューワールド』を見ました。
キャラメルボックスの原田樹里が出演していたのです。
全体がNHKの朝の連ドラのパロディになっていて、一人の女性の半生を綴る物語。
原田はヒロインの母親を堂々と演じていました。
終演後、楽屋へ行き、原田、脚本・演出・出演の山崎彬君、音楽の岡田太郎君、出演の潮みかさん、中西柚貴さんと話をしました。
この公演は僕が見た『暴動~』と、『野生の恋』の2本立て。
東京公演は6月2日(日)までです。


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