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ウルトラマンになった男 [本]

8月19日(月)
古谷敏『ウルトラマンになった男』(小学館)読了。

ウルトラマンになった男

ウルトラマンになった男

  • 作者: 古谷 敏
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2009/12/21
  • メディア: 単行本


1966年に「初代ウルトラマン」を演じた古谷敏が、当時の様子を振り返る。

古谷敏(さとし)氏は1943年、東京都港区麻布笄(こうがい)町生まれ。
父親は建具職人で、7人兄弟の5男。
1961年、中学を卒業して、東宝に最後のニューフェイスとして入社。
1962年、『吼えろ脱獄囚』でデビュー。
その後は大部屋暮らしだったが、1965年、テレビの子ども向け特撮ドラチ『ウルトラQ』で「ケムール人」役を演じる。
その演技と長身細身のスタイルのよさが買われ、アクション俳優でないにもかかわらず、「ウルトラマン」役に抜擢される。
しかし、依頼を受けた当初は頑なに断っていたらしい。
スーツアクターは顔が出せないし、何よりスーツを着た状態で演じるのは非常に苦しい。
結局引き受け、「ウルトラマン」のスーツは古谷氏の体に合わせて作られたが、苦しさは変わらず。
撮影初期の頃は何度も嘔吐していたらしい。
この演技が評価され、1967年には『ウルトラセブン』にウルトラ警備隊の「アマギ隊員」役で出演。
しかし、『セブン』撮影終了後、俳優を廃業し、イベント会社を設立。
2007年、「ウルトラマンを演じた男」として、40年ぶりに芸能界に復帰。
若い頃は東宝の先輩の宝田明と、ジェームス・ディーンを目指していたらしい。
スペシュウム光線のポーズは毎晩家で300回練習したらしい。
当時の撮影所の様子がイキイキと描かれていて、とても楽しい本だった。
お薦めです。

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