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消される運命 [本]

10月15日(火)
マーシャ・ロリニカイテ『消される運命』(新日本出版社)読了。

消される運命

消される運命

  • 作者: マーシャ・ロリニカイテ
  • 出版社/メーカー: 新日本出版社
  • 発売日: 2019/08/08
  • メディア: 単行本


1939年、リトアニア。
グラジーナは両親を亡くし、孤児院で働いている。
ドイツがポーランドに侵攻して、第二次世界大戦が勃発、ソ連はドイツと不可侵条約を結び、リトアニアを植民地化した。
グラジーナの友人のユルギスは市長の息子で、父親がソ連軍に連れ去られる。
グラジーナはユルギスを匿い、ベッドを共にしてしまう。
1941年、ドイツがリトアニアに侵攻し、ソ連は撤退。
すぐにユダヤ人の虐殺が始まった……。

マーシャ・ロリニカイテはリトアニア出身のユダヤ人で、ホロコーストを生き延びて作家となった。
1927年に生まれ、2016年に亡くなっている。
グラジーナはマーシャではないが、マーシャの実体験に基づいて書かれているので、やはりリアリティが違う。
リトアニアでも10万人以上のユダヤ人が殺された。
マーシャは生涯にわたって、そのことを小説に書き続けた。
重いが、読むべき小説だと思う。

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