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草を結びて環を銜えん [本]

1月20日(月)
ケン・リュウ『草を結びて環を銜えん』(ハヤカワ文庫)読了。

草を結びて環を銜えん (ケン・リュウ短篇傑作集4)

草を結びて環を銜えん (ケン・リュウ短篇傑作集4)

  • 作者: ケン リュウ
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2019/06/20
  • メディア: 文庫


1907年、中国東北部延辺の満州族の村。
中松丈吉は50歳で、生物学の博士。
帝国陸軍の機械馬の実地訓練のため、部下たちとともにやってきた。
丈吉は10歳の時、烏蘇里羆(ウスリーヒグマ)に襲われ、両親と右腕を失った。
それからただ復讐のためのみに生きてきた。
満州族の村で烏蘇里羆の痕跡を発見する。
ついに復讐の時がやってきたのだ……。

ケン・リュウ氏の本はこれが4冊目。
SFの短編7つを収録した短編集で、上記は一つ目の『烏蘇里羆』。
去年のベストテンに、この人の『紙の動物園』と『母の記憶に』を入れたが、この本もすばらしい。
SF的なアイテムと、中国人・中国系アメリカ人の家族の物語がうまく融合して、独特の世界を作り上げている。
この本では、表題作の『草を結びて環(たま)を銜(くわ)えん』が一番おもしろかった。
これはSF的なアイテムが登場せず、明朝末期の中国を舞台にした歴史小説だった。
『万味調和-軍神関羽のアメリカでの物語』も波瀾万丈でおもしろかった。
今、一番好きな作家です。
お薦めです。

アルテメイト・プロデュース『おおきく振りかぶって』『おおきく振りかぶって/秋の大会編』ダブルヘッダー特別公演のキャスト紹介の5回目。
9人目は、「西広辰太郎」役の亀井賢治くん。
1993年11月27日、東京都生まれの26歳。
1本目から「西広」役を演じ続けています。
見た目も中身もまじめなので、成績優秀な「西広」にピッタリな人です。
西広.jpg
10人目は、「巣山尚史」役の斎藤健心くん。
1996年4月11日、群馬県生まれの23歳。
2015年、ハイパープロジェクション演劇 『ハイキュー!!』に「青葉城西高校 渡親治」役で出演。
「巣山」役は今回が初めて。
原作の「巣山」はジャガイモみたいな風貌なので、斎藤くんはカッコよすぎる。
しかし、朴訥なキャラクターを見事に掴み取っています。
巣山0.jpg
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