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在りし日の歌 [映画]

2月28日(日)
ワン・シャオシュアイ監督『在りし日の歌』(2019年)WOWOWで鑑賞。

在りし日の歌 [DVD]

在りし日の歌 [DVD]

  • 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
  • 発売日: 2020/10/30
  • メディア: DVD


1980年代、中国の地方都市。
国有企業の工場に勤めるリウ・ヤオジュン(ワン・ジンチュン)とワン・リーユン(ヨン・メイ)夫婦は、一人息子のシン(シンシン)と暮らしていた。
同じ工場の同僚であるシェン・インミン(シュー・チョン)とリー・ハイイエン(アイ・リーヤー)夫婦には、シンと同じ日に生まれた息子ハオ(ハオハオ)がいて、2家族は1家族の契りを結び、親密に付き合っていた。
ある日、ハオハオは川にシンシンを誘い、泳げないシンシンは溺死してしまう。
リーユンは、「一人っ子政策」に反する第二子を身ごもった時、ハイイエンに無理矢理中絶手術をさせられ、子供を産めない身体になっていた。
ヤオジュンとリーユンは、福建省に引っ越し、孤児の男の子を養子にして、「シンシン」と名付ける……。

原題は『地久天長』。
日本では「蛍の光」として知られるスコットランド民謡「オールド・ラング・サイン」の中国語タイトルで、「友情はとこしえに」という意味。
『在りし日の歌』と聞くと、中原中也の詩集を思い出すが、それとは全く関係がない。
一人息子を失った夫婦の30年を越える歴史を描く。
ベルリン国際映画祭で、最優秀男優賞、最優秀女優賞を受賞。
185分と長尺だが、見て損はない、すばらしい映画。
ただし、時系列をバラバラにしているため、最初の1時間は人間関係がよくわからない。
次の1時間で大体わかってきて、話もおもしろく感じるようになる。
そして、最後の1時間は涙、涙の大感動。
主演の2人、ワン・ジンチュンとヨン・メイが、30年の時間経過がちゃんと信じられるように演じていて、舌を巻いた。
一人でも多くの人に見てほしい傑作。
お薦めです。

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