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夜空に泳ぐチョコレートグラミー [本]

6月15日(水)
町田そのこ『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』(新潮社)読了。

夜空に泳ぐチョコレートグラミー(新潮文庫)

夜空に泳ぐチョコレートグラミー(新潮文庫)

  • 作者: 町田そのこ
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2021/03/27
  • メディア: Kindle版


サキコは中学時代、近所の児童養護施設で暮らす、りゅうちゃんと付き合っていた。
サキコも両親に捨てられ、祖母の家で暮らしていた。
りゅうちゃんはヤンキーで、毎日ケンカに明け暮れていた。
ある時、サキコはりゅうちゃんが相手を殴るのを止めようとして、りゅうちゃんに顔を殴られ、前歯が2本折れてしまう。
りゅうちゃんはバイクで病院に連れていってくれた。
中学卒業後、りゅうちゃんは左官屋のタナベさんに弟子入りした。
が、数年後、タナベさんが亡くなると、ふいに町から姿を消した‥‥。

5つの短編から成る連作短編集で、上記は一つ目の『カメルーンの青い魚』。
りゅうちゃんとサキコは他の4つにもちょいちょい顔を出す。
また、4つとも、魚または海に関わるタイトル。
基本的には現代の若い女性の生きる苦しみテーマだが、登場人物たちが風変りで、楽しめた。
ただし、一番長い3つ目の『波間に浮かぶイエロー』のみは、設定に無理があったり、ラストがセンチメンタルすぎたりで、感心しなかった。
とは言え、他の本も読みたいと思った。
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