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おいしいごはんが食べられますように [本]

12月26日(月)
高瀬隼子『おいしいごはんが食べられますように』(講談社)読了。

おいしいごはんが食べられますように

おいしいごはんが食べられますように

  • 作者: 高瀬隼子
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2022/03/23
  • メディア: Kindle版


芦川(女性)は、体力のなさや片頭痛を理由に、毎日定時に帰る。
芦川の一つ年下の押尾(女性)は、そんな芦川が気に入らず、同僚の二谷(男性)に愚痴をこぼす。
そして、「わたしと一緒に、芦川さんにいじわるしませんか」と言う。
二谷は、芦川の美貌とか弱さに惹かれ、密かに彼女と付き合い始める。
芦川が自宅に来て、おいしい料理を作ってくれるが、実は二谷は食事には興味がなく、「おいしい」と言いながら食事することに疲れを感じ始める‥‥。

第167回芥川賞受賞作。
ある小さな職場の人間関係を描いただけの小説だが、しっかりと読ませる。
食事することに興味がない男、というキャラクターがすばらしい。
近年の純文学でさんざん読まされてきた狂人でもなく、児童虐待の被害者でもなく、人格障害でもなく、発達障害でもなく、普通の男。
しかし、食事に興味がない。
僕も、興味がないとまでは言わないが、サッポロ一番塩ラーメンや、オリジン弁当のタルタルのり弁で十分満足できる人間なので、非常に共感できた。
楽しめた。
タイトルもすばらしい。
お薦めです。

今日は今年66回目のジョギング。
3,5キロ走って、1,1キロ歩いて、2,1キロ走りました。
3,5キロのタイムは、19分22秒。
前々回より20秒速くなりました。


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