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成瀬は天下を取りにいく [本]

7月13日(土)
宮島未奈『成瀬は天下を取りにいく』(新潮社)読了。

成瀬は天下を取りにいく 「成瀬」シリーズ

成瀬は天下を取りにいく 「成瀬」シリーズ

  • 作者: 宮島未奈
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2023/03/17
  • メディア: Kindle版


滋賀県大津市。
成瀬あかりは14歳の夏休み前、幼馴染の島崎みゆきに「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」と宣言。
コロナ禍の中、1カ月後に閉店を控える西武大津店に毎日通い、ローカル番組「ぐるりんワイド」の生中継に映ると言う。
成瀬は西武ライオンズのユニホームを着て西武大津店に通い、テレビには映ったが、インタビュアーは成瀬を避け続けた。
夏休みが終わり、2学期が始まっても、成瀬は西武大津店に通い続ける。
が、閉店の日の朝、祖母が亡くなった成瀬は彦根での葬儀へ向かい、島崎はユニホームを着て西武大津店に向かう‥‥。

第39回坪田譲治文学賞、2024年本屋大賞受賞作。
滋賀県大津市を舞台に、主人公・成瀬あかりの中学2年の夏から高校3年の夏までの間の出来事を描く5編と、外伝的作品『階段は走らない』1編の全6編から成る。
元々は一作目の『ありがとう西武大津店』が「小説新潮」2021年5月号に掲載され、新潮社主催の第20回「女による女のためのR-18文学賞」で史上初のトリプル受賞(大賞、読者賞、友近賞)。
そこで残り5作が書かれ、短編集として出版された。
一言で言えば「青春小説」だが、非常にコミカルで、かつ爽やか。
狂気もトラウマも不倫もイジメも虐待もない。
伏線も回収もどんでん返しもない。
そんなものがなくてもおもしろい小説になることを見事に証明していて、実に気持ち良かった。
お薦めです。

アミューズ+ナッポス・プロデュース『無伴奏ソナタ The Musical』の稽古30日目。
まずは衣裳合わせ。
点数が多いため、2時間半もかかってしまいました。
しかし、全体的に色鮮やかで、目に楽しい衣裳になったと思います。
その後は稽古。
2幕の10~12場を復習しました。
これで第五週が終わり、残りは一週間。
最後の最後まで頑張ります!
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