越境者 松田優作 [本]
9月11日(水)
松田美智子『越境者 松田優作』(新潮文庫)読了。
作家で、松田優作の最初の妻の松田美智子が、俳優・松田優作の生涯を語る。
松田優作は1949年、山口県下関市生まれ。
日本人の父と、質屋を営む韓国人(在日1世)の母との間に非嫡出子として生まれた。
父親は長崎出身の保護司で、郷里に妻子を持つ男性だった。
父親は優作が生まれてすぐに死んだ。
2人の異父兄がいて、兄弟仲は良かった。
1967年11月、「アメリカへ行って弁護士になれ」と母親に命令され、山口県立下関第一高等学校を2年で中退し、叔母夫妻を頼って渡米。
カリフォルニア州モントレー郡シーサイド市のシーサイド高校に入学するが、1968年9月に母に無断で中退し、帰国。
長兄一家が居住する東京都豊島区のアパートに居候し、私立豊南高等学校夜間部普通科の4年生に途中編入。
1970年、関東学院大学文学部に入学。
1971年3月、劇団「文学座」の入所試験を受けたが、一次の筆記試験で不合格。
同年5月、金子信雄が主宰する劇団「新演劇人クラブ・マールイ」に入団。
ここで最初の妻・美智子と知り合う。
1972年4月、文学座付属演技研究所12期生となり、同期に阿川泰子、高橋洋子、1期後輩に中村雅俊、1期先輩に桃井かおりがいた。
1973年、刑事ドラマ『太陽にほえろ!』にジーパン刑事としてレギュラー出演。
これを機に帰化申請を行って日本国籍を取得し、本名を「金優作」から、通称だった「松田優作」に変更。
1975年、同棲していた松田美智子と結婚。後に長女が生まれたが、女優・熊谷美由紀(現・松田美由紀)との不倫が原因で、1981年に離婚。
長男の龍平が誕生した後、1983年に美由紀と結婚し、その後、次男・翔太、長女・Yukiが誕生。
1989年11月6日、入院中の西窪病院で膀胱癌の腰部転移により死去。享年40歳。
そのカリスマ性からいまだに信者の多い人だが、根深いコンプレックス、スターになりたいという激しい野望、すぐにカッとなって暴力を振るう性格の荒さなど、知れば知るほど、周囲にいた人間はさぞかし苦労しただろうと思う。
彼の粗暴さは生前から有名で、だから僕はあまり好きになれなかった。
この本を読んでもその気持ちは変わらなかったが、彼が稀有の俳優であることは間違いない。
作者は元妻でありながら、その視点は極めて冷静。
お薦めです。
今日はキャラメルボックス・ディスカバリーズVOL.2『TWO』の稽古2日目。
1~3場の立ち稽古をしました。
細かい芝居よりも、一人一人のキャラクターについて、いろいろ話をしました。
次回も頑張ります!
松田美智子『越境者 松田優作』(新潮文庫)読了。
作家で、松田優作の最初の妻の松田美智子が、俳優・松田優作の生涯を語る。
松田優作は1949年、山口県下関市生まれ。
日本人の父と、質屋を営む韓国人(在日1世)の母との間に非嫡出子として生まれた。
父親は長崎出身の保護司で、郷里に妻子を持つ男性だった。
父親は優作が生まれてすぐに死んだ。
2人の異父兄がいて、兄弟仲は良かった。
1967年11月、「アメリカへ行って弁護士になれ」と母親に命令され、山口県立下関第一高等学校を2年で中退し、叔母夫妻を頼って渡米。
カリフォルニア州モントレー郡シーサイド市のシーサイド高校に入学するが、1968年9月に母に無断で中退し、帰国。
長兄一家が居住する東京都豊島区のアパートに居候し、私立豊南高等学校夜間部普通科の4年生に途中編入。
1970年、関東学院大学文学部に入学。
1971年3月、劇団「文学座」の入所試験を受けたが、一次の筆記試験で不合格。
同年5月、金子信雄が主宰する劇団「新演劇人クラブ・マールイ」に入団。
ここで最初の妻・美智子と知り合う。
1972年4月、文学座付属演技研究所12期生となり、同期に阿川泰子、高橋洋子、1期後輩に中村雅俊、1期先輩に桃井かおりがいた。
1973年、刑事ドラマ『太陽にほえろ!』にジーパン刑事としてレギュラー出演。
これを機に帰化申請を行って日本国籍を取得し、本名を「金優作」から、通称だった「松田優作」に変更。
1975年、同棲していた松田美智子と結婚。後に長女が生まれたが、女優・熊谷美由紀(現・松田美由紀)との不倫が原因で、1981年に離婚。
長男の龍平が誕生した後、1983年に美由紀と結婚し、その後、次男・翔太、長女・Yukiが誕生。
1989年11月6日、入院中の西窪病院で膀胱癌の腰部転移により死去。享年40歳。
そのカリスマ性からいまだに信者の多い人だが、根深いコンプレックス、スターになりたいという激しい野望、すぐにカッとなって暴力を振るう性格の荒さなど、知れば知るほど、周囲にいた人間はさぞかし苦労しただろうと思う。
彼の粗暴さは生前から有名で、だから僕はあまり好きになれなかった。
この本を読んでもその気持ちは変わらなかったが、彼が稀有の俳優であることは間違いない。
作者は元妻でありながら、その視点は極めて冷静。
お薦めです。
今日はキャラメルボックス・ディスカバリーズVOL.2『TWO』の稽古2日目。
1~3場の立ち稽古をしました。
細かい芝居よりも、一人一人のキャラクターについて、いろいろ話をしました。
次回も頑張ります!