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罪人よやすらかに眠れ [本]

12月25日(月)
石持浅海『罪人よやすらかに眠れ』(角川書店)読了。

罪人よやすらかに眠れ

罪人よやすらかに眠れ

  • 作者: 石持 浅海
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2015/12/02
  • メディア: 単行本


札幌。
サラリーマンの福山は、同僚の上本と中島公園で飲み、彼が酔い潰れたため、彼の恋人の友理奈を呼び出す。
目を覚まさない上本に困っていると、通りかかった中年男性が、うちで休んでいけと言う。
男性の家は公園の目の前にあり、表札に「中島」とあった。
福山と友理奈はその言葉に甘え、家の中に上本を運び込む。
そこは10部屋以上はありそうな豪邸だった……。
中島家の人々が遭遇する様々な事件を描いた短編6つを収録した連作短編集。

石持浅海氏の本はこれが31冊目。
中島家には6人の人々が住んでいて、その中の1人、20代の美青年・北良(きたら)が、客人が持ち込んだ謎を、快刀乱麻を断つごとく、鮮やかに解く。
最後まで読んでも、中島家の人々が何者なのか、全くわからない。
続編の刊行を待つしかないようだ。

キャラメルボックス2017ウィンターツアー『ティアーズライン』東京公演、本日無事に千秋楽の幕を下ろすことができました。
ご来場くださった皆さんに厚く御礼申し上げます。
ありがとうございました。
終演後はバラシ・搬出。
仕込みと同じく、高校2年の息子がアルバイトで参加しました。
1830頃、仕事を終え、二人で帰宅しました。
1日休んで、明後日、明石へ移動。
明石公演は12月28日(木)・29日(金)の2日間です。
関西方面にお住まいの皆さん、ぜひぜひ明石市民会館へご来場ください。
お待ちしています。

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まく子 [本]

12月25日(月)
西加奈子『まく子』(福音館書店)読了。

まく子 (福音館の単行本)

まく子 (福音館の単行本)

  • 作者: 西加奈子
  • 出版社/メーカー: 福音館書店
  • 発売日: 2016/02/25
  • メディア: 単行本


慧は11歳、小さな温泉街で暮らしていた。
家は「あかつき館」という小さな旅館で、裏に従業員たちが住む寮「いろは荘」が建っていた。
ある日、そこにコズエとその母がやってくる。
コズエは慧と同い年だったが、身長が10数センチ高く、驚くほど美しかった。
そして、いろいろなものを「撒く」ことが好きだった……。

西加奈子氏の本はこれが18冊目。
装画・挿絵も西氏がクレパスで描いた絵で、絵本の福音館らしい本だと思った。
「まく子」という名の少女の物語かと思っていたが、違った。
少年と、物を撒くのが好きな美少女の物語。
しかし、ラストのオチには唖然とした。
一種のファンタジーと言うべきか……。

キャラメルボックス2017ウィンターツアー『ティアーズライン』、いよいよ東京公演の千秋楽です。
初日が開いてからチケットの売れ行きがどんどん伸びていきましたが、今日は平日のためか、千秋楽にもかかわらず100枚以上の当日券が出るようです。
時間とお財布に余裕のある方は、ぜひぜひ池袋サンシャイン劇場へお越しください。
お待ちしています。
それでは僕もサイシャイン劇場へ行ってきます!

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卵を産めない郭公 [本]

12月24日(日)
ジョン・ニコルズ『卵を産めない郭公』(新潮文庫)読了。

卵を産めない郭公 (新潮文庫)

卵を産めない郭公 (新潮文庫)

  • 作者: ジョン ニコルズ
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2017/04/28
  • メディア: 文庫


1960年代前半、アメリカ東部。
ジェリーは大学に入学する前、バスの停留所でプーキーという名の女の子と出会う。
プーキーはジェリーの一つ下で、饒舌で、風変わりな子だった。
2年後、ジェリーが大学2年になると、近くの大学にプーキーが入学してくる。
二人は早速、付き合い始めるが……。

村上柴田翻訳堂シリーズの1冊。
この本の翻訳は村上春樹氏。
この当時のアメリカの大学生は、まだドラッグに汚染されておらず、専ら酒とセックス。
二人の大学生の出会いから別れまでを描く。
饒舌なプーキーが、僕には魅力的に思えず、ノレなかった。

キャラメルボックス2017ウィンターツアー『ティアーズライン』の12ステージ目。
終演後、客席から楽屋に行くと、後から上川隆也が現れました。
大森美紀子に「見に来て!」とメールをもらったので、ドラマの撮影の合間を縫って、見に来たとのこと。
彼はたまにキャラメルボックスの公演に来てくれるのですが、僕とはいつもすれ違い。
会うのは数年ぶりでした。
なので、久しぶりにいっぱい話をしました。
娘が20歳になったと言ったら、非常に驚いていました。
小さい頃に会ったきりなので、彼の中ではまだ保育園児だったのでしょう。
彼は僕の4つ下なので、今年52歳になったはずなのに、10歳以上若く見えました。
さすがは芸能人!
でも、会えて本当によかった。
彼のますますの活躍を祈ります。

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荒木飛呂彦の超偏愛!映画の掟 [本]

12月24日(日)
荒木飛呂彦『荒木飛呂彦の超偏愛!映画の掟』(集英社新書)読了。

荒木飛呂彦の超偏愛! 映画の掟 (集英社新書)

荒木飛呂彦の超偏愛! 映画の掟 (集英社新書)

  • 作者: 荒木 飛呂彦
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2013/05/17
  • メディア: 新書


漫画家の荒木飛呂彦が、サスペンス映画のベスト20を選び、それぞれの魅力を解説する。

荒木飛呂彦氏のベスト20のうち、上位10本は以下の通り。
1 ヒート
2 大脱走
3 96時間
4 ミスティック・リバー
5 許されざる者
6 サイコ
7 天国から来たチャンピオン
8 シュレック
9 ファーゴ
10 ダーティーハリー
荒木氏は、サスペンス映画を、「サスペンスの要素があるもの」と広い意味で捉えているので、『天国から来たチャンピオン』や『シュレック』のようなファンタジーも入っている。
監督は、マイケル・マン、スティーヴン・スピルバーグ、ブライアン・デ・パルマ、クリント・イーストウッドらを高く評価している。
確かに多少の偏りはあるが、映画に対する見識は確かで、とてもためになった。
お薦めです。

キャラメルボックス2017ウィンターツアー『ティアーズライン』東京公演、残り2ステージとなりました。
今日はクリスマスイブなので、終演後は毎年恒例のイベントがあります。
出演者全員が客席に降りて、お客さん一人一人にキャラメルを配るのです。
「キャラメル配り」と呼ばれる、もう25年以上も前から続いている儀式。
今日は13時開演で、当日券は50枚ほど出るとのこと。
ぜひぜひ池袋サンシャイン劇場へお越しください。
僕もこれから出かけます。

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ジュリエッタ [映画]

12月23日(土)
ペドロ・アルモドバル監督『ジュリエッタ』(2016年)WOWOWで鑑賞。

ジュリエッタ [DVD]

ジュリエッタ [DVD]

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • メディア: DVD


スペイン、マドリード。
ジュリエッタ(エマ・スアレス)は中年の古典の教師で、恋人のロレンゾとともにポルトガルへ移住することになる。
が、ある日、街で再会した知人から、娘のアンティアの噂を聞く。
12年前に家を出ていったアンティアが、今はスイスに住み、3人の子供の母親になっているらしい。
ジュリエッタはロレンゾと別れ、マドリットに残る決意をする。
そして、アンティアに手紙を書き始める。
12年前、若きジュリエッタ(アドリアーナ・ウガルテ)は列車の中で、一人の男と出会った……。

ペドロ・アルモドバル監督の最新作。
運命に翻弄される女性の姿を色鮮やかに描く。
僕が知ってるペドロ・アルモドバル監督の映画にやっと出会えた。
ヒロインを演じた二人の女優、エマ・スアレスとアドリアーナ・ウガルテが魅力的だった。
この監督のほとんどの映画に出ているロッシ・デ・パルマが今も健在で安心した。
見逃している作品がまだいくつかあるので、見てみようと思う。

アニメ版『おおきく振りかぶって』の第11・12・13・14話を見ました。
コミック版で言えば、5巻の最初、いよいよ桐青高校との試合が始まったところまで。
『おおきく振りかぶって』は1試合が長いのが有名で、対桐青戦はなんと25話まで続く。
12月27日に稽古が始まるのですが、それまでに全部見るのは難しいようです。
しかし、アニメ版は本当に参考になる。
アニメとしても非常におもしろい。
そのいい部分を、舞台版にどんどん活かしていきたいと思います。
あと4日で稽古が始まる!
何だか燃えてきちゃったな。
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僕の名はアラム [本]

12月23日(土)
ウィリアム・サローヤン『僕の名はアラム』(新潮文庫)読了。

僕の名はアラム (新潮文庫)

僕の名はアラム (新潮文庫)

  • 作者: ウィリアム サローヤン
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2016/03/27
  • メディア: 文庫


1910年代、アメリカ、カリフォルニア、フレズノ。
アラム・ガログラニアンはアルメニア系移民の子で、9歳。
アルメニア系移民が集った町で暮らしていた。
大家族で、親戚もたくさんで、周囲は知り合いばかり。
その中には、おかしな人物がたくさんいた……。
アラムを主人公とした短編14を集めた連作短編集。

「村上柴田翻訳堂」シリーズの2作目で、『僕の名はアラム』の翻訳は柴田元幸氏。
1940年の作品で、ウィリアム・サローヤンの代表作。
この本は以前は『我が名はアラム』というタイトルで出版されていたが、今回は新訳・復刊ということで時代に合わせて改題したようだ。
僕は『パパ・ユーアクレイジー』『ママ・アイラブユー』の2作で、サローヤンの大ファンになった。
僕と真柴あずきの共作『マイ・ベル』は、『ママ・アイラブユー』からヒントを得て書いたくらい。
この本は、ユーモアとペーソスに満ちた昔話集といった感じ。
復刊してくれたおかげで、やっと読むことができた。

キャラメルボックス2017ウィンターツアー『ティアーズライン』東京公演、今日を含めて、残り3日となりました。
初日が開いてからチケットの売れ行きが伸びたようですが、今日からの4ステージも、まだ売り切れではないようです。
未見の方、決心するなら、今ですよ!

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キカ [映画]

12月22日(金)
ペドロ・アルモドバル監督『キカ』(1993年)WOWOWで鑑賞。

キカ <ヘア無修正版> [DVD]

キカ <ヘア無修正版> [DVD]

  • 出版社/メーカー: コムストック・グループ
  • メディア: DVD


スペイン、マドリッド。
メイクアップ・アーティストのキカ(ヴェロニカ・フォルケ)は、アメリカ人の作家ニコラス(ピーター・コヨーテ)と暮らしていた。
ニコラスが南米へ旅に出ると、今度は彼の義理の息子のラモン(アレックス・カサノヴァス)と暮らし始める。
キカの家でメイドとして働くフアナ(ロッシ・デ・パルマ)は、スキャンダルをスクープするTV番組『今日の最悪事件』のファン。
司会のアンドレア(ビクトリア・アブリル)は元精神分析医で、ラモンの元恋人だった。
ある日、強姦の罪で逃亡中のポール(サンティアゴ・ラフスティシア)が、姉のフアナに会いに、キカのアパートにやってくる……。

これまた、ドタバタコメディ。
今回は下ネタも満載で、ますます濃い人間模様が繰り広げられている。
ペドロ・アルモドバル監督の映画は以前、『オール・アバウト・マイ・マザー』『トーク・トゥー・ハー』『ボルベール』を見て、なかなか巧いと感心した。
だから、『神経衰弱ぎりぎりの女たち』『キカ』を見たのだが、どちらも初期作品で、腕はまだまだ。
一言で言えば、期待外れだった。

アニメ版『おおきく振りかぶって』の第9・10話を見ました。
コミックス第3巻の168ページまで進みました。
花井が主将になった場面までです。
『おおきく振りかぶって』は、主役の二人はもちろんですが、他の登場人物も非常に魅力的。
花井もその一人です。
プライドの高い花井が、最初は天才・田島にライバル心を抱いていたものの、百枝の教えによってチームワークに目覚め、ついに主将に選ばれるまで成長する。
花井という人物が丹念に描かれているため、主将になるというただそれだけのことが、極めて劇的に、感動的になる。
舞台版でも、ぜひ大切に描きたいと思います。

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荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論 [本]

12月22日(金)
荒木飛呂彦『荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論』(集英社新書)読了。

荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論 (集英社新書)

荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論 (集英社新書)

  • 作者: 荒木 飛呂彦
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2011/06/17
  • メディア: 新書


漫画家・荒木飛呂彦が、1970年代以降のモダンホラー映画100本を紹介、解説する。

荒木飛呂彦氏は1960年生まれで、僕の1つ上。
『ジョジョの奇妙な冒険』はちょっとしか読んだことがないので、とても変わった絵を描く人という印象しかなかった。
しかし、この人の映画を見る目は確かで、ホラー映画の魅力と価値がよくわかった。
この本をガイドにして、ホラー映画を見てみようと思う。
ためになる本。
お薦めです。

アニメ版『おおきく振りかぶって』、第6・7・8話を見ました。
三星学園との試合の後半。
やっぱり感動してしまいました。
三橋は、性格はホントにダメダメだけど、中学3年間、ひたすら孤独に耐えて、努力してきた。
そのことに阿部が気づき、何とか三橋を勝たせたい、三橋の力を周囲に認めさせたいと思う。
この二人の関係、涙ナシでは見られません。
この感動を、一人でも多くの人に伝えたい。
舞台版『おおきく振りかぶって』、頑張ります!

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神経衰弱ぎりぎりの女たち [映画]

12月21日(木)
ペドロ・アルモドバル監督『神経衰弱ぎりぎりの女たち』(1987年)WOWOWで鑑賞。

神経衰弱ぎりぎりの女たち [DVD]

神経衰弱ぎりぎりの女たち [DVD]

  • 出版社/メーカー: アルバトロス
  • メディア: DVD


スペイン、マドリッド。
女優のペパ(カルメン・マウラ)は、男優のイヴァン(フェルナンド・ギリェン)と同棲中。
二人は映画のアテレコで生計を立てていた。
ある日、イヴァンがアパートを出ていってしまう。
ペパは部屋を人に貸すことにする。
下見にやってきたのは、イヴァンの息子カルロス(アントニオ・バンデラス)とその恋人だった。
そこへ、友人のカンデリャ(マリア・バランコ)が駆け込んできた。
彼女は警察に追われているらしい……。

ペドロ・アルモドバル監督の初期の映画で、コテコテのコメディ。
アントニオ・バンデラスが若い若い!
しかし、何もかもが濃すぎて、僕には笑えなかった。

13時より、キャラメルボックス俳優教室の最後の授業。
卒業公演『クローズ・ユア・アイズ』の反省会を行いました。
スタッフ別に、チーフが報告。
最後に、講師の私と白坂恵都子が講話。
生徒たちは寄せ書きとゴディバのチョコをプレゼントしてくれました。
9カ月に渡る授業もこれでおしまい。
今年も21人が卒業していきました。
19時より、キャラメルボックス2017ウィンターツアー『ティアーズライン』の8ステージ目。
2ステージ目以来、久々に見ましたが、その時よりしっかりした芝居になっていました。
ギャグネタも変わっていて、おもしろかった。
終演後、元劇団員の近江谷太朗君が楽屋に来てくれました。
たくさん褒めてもらえて、うれしかった。
残り4日。
まだ見てないという方は、万障お繰り合わせのご来場ください。
待ってます!

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奥様はクレージーフルーツ [本]

12月21日(木)
柚木麻子『奥様はクレージーフルーツ』(文藝春秋)読了。

奥様はクレイジーフルーツ

奥様はクレイジーフルーツ

  • 作者: 柚木 麻子
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2016/05/14
  • メディア: 単行本


島村初美は30歳で、アクセサリーのデザイナー。
夫の啓介は5歳上で、女性誌の編集長。
結婚してまだ3年だが、啓介の仕事が忙しく、もう4カ月もセックスレス。
大学のゼミで一緒だった羽生俊介と飲んでいるうち、おかしなムードになってきて……。

柚木麻子氏の本はこれが14冊目。
テーマはセックスレスに悩む若い妻の生き方だが、これを軽妙にコミカルに描いていて、要するに昔風に言えば艶笑小説。
宇能鴻一郎の世界。
まあ、あそこまでの性描写はないが。
メジャーな女性作家がこんな小説を書く時代になったのだな。
全12章のそれぞれに果物が出てくるのが、とってもオシャレ。

キャラメルボックス2017ウィンターツアー『ティアーズライン』東京公演、13ステージ中7ステージが終わりました。
昨日は大学2年の娘と高校2年の息子が見に行ってきました。
2人とも楽しんだ様子。
息子は、森めぐみ・大森美紀子・坂口理恵の3人が特によかったと言っていました。
また、元木諒・山根翼の2人もおもしろかったと。
僕はこの3日ほど、自宅に籠もって、『おおきく振りかぶって』の改訂をしてきましたが、今日はサンシャイン劇場へ行く予定。
どのような進化を遂げたか、確認してきます。
『ティアーズライン』東京公演は12月25日(月)まで。
ご来場を心よりお待ちしています。
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