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カフェ・ソサエティ [映画]

2月23日(金)
ウディ・アレン監督『カフェ・ソサエティ』(2016年)GEOのレンタルDVDで鑑賞。

カフェ・ソサエティ [DVD]

カフェ・ソサエティ [DVD]

  • 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
  • メディア: DVD


1930年代、ハリウッド。
フィル(スティーブ・カレル)は映画業界の大物エージェント。
ある日、ニューヨークの兄から、彼の息子の就職を世話してくれと頼まれる。
やってきたのは、平凡な青年ボビー(ジェシー・アイゼンバーグ)。
ボビーはフィルのもとで働き始めるが、フィルの秘書ヴェロニカ、愛称ヴォニー(クリステン・スチュワート)に心を奪われる。
しかし、ヴォニーには恋人がいるらしい……。

ウディ・アレンの映画は、セリフが気が利いているし、とんとん話が進んで、90~100分で終わるので、弛みもしないし、破綻もしない。
つまり、そこそこ楽しめる。
が、これは凄い、と思うことも滅多にない。
この映画も、ありきたりな三角関係を描いて、あっさりと終わる。
ただし、クリステン・スチュワートの美しさには目を見張った。
これから出世しそうな感じ。

携帯電話に万歩計の機能が付いているので、愛用しています。
自宅と稽古場の往復だけだと、1日で5500~6000歩。
3,5~4,0キロメートルくらい歩きます。
できるだけ歩数を稼ぎたいので、歩行中に携帯電話を使用するのはやめました。
おかげで、「歩きスマホ」をしなくなり、何かにぶつかりそうになることもなくなりました。
健康増進にもなるので、万歩計の機能の使用、ぜとひもお薦めします。
いらぬお節介ですかね。
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加藤章先生回想録 [本]

2月22日(木)
『加藤章先生回想録』読了。

2016年2月6日に逝去された加藤章さんを偲び、家族・友人・知人の方々が編まれた回想録。
加藤章さんは、キャラメルボックスの製作総指揮・加藤昌史の父上。
この本は母上の重子さんからいただきました。
加藤章さんは1931年、岩手県盛岡市生まれ。
1957年、東京教育大学大学院文学研究科(日本史)修士課程を修了。
同年、桐朋学院女子中学・高校の教諭となる。
1964年、お茶の水大学付属中学・高校の教諭となる。
1970年、NHK通信高校講座「日本史」講師となる。
1976年、長崎大学教育学部助教授となる。
1993年、上越教育大学学長となる。
2000年、盛岡大学・盛岡短大学長となる。
2005年、盛岡市教育委員会教育委員長となる。
2007年、全国市町村教育委員会教育委員長となる。
中学・高校の先生からスタートして、大学の学長、全国の教育委員会の委員長までのぼりつめた、教育一筋の人。
しかし、キャラメルボックスの公演を見に来てくださると、「やあやあ成井君」とまず最初に両手で挨拶をしてくださいました。
この本を読み、加藤章さんがどれほどたくさんの人に敬われ、慕われていたか、よくわかりました。
この本は自費出版であり、かつ販売を目的としたものではないので、値段もついていません。
それだけに、こうして手に取り、読むことができて、本当によかった。
加藤重子様、ありがとうございました。

キャラメルボックス2018スプリングツアー『夏への扉』の稽古9日目。
稽古前、11時より、稽古場の近くの喫茶店で、トーク&フォトブックの対談。
お相手は、ミュージシャン兼SF作家の難波弘之さん。
小さい頃からSFオタクで、中学生時代に第三回SFコンに参加。
その時、大学生だった梶尾真治先生と知り合いになったそうです。
昔の話がいっぱい聞けて、とても楽しかった。
13時より、稽古。
ダンス振付の2回目で、川崎悦子先生がいらして、振付の改良をしてくださいました。
おかげで、さらにカッコよくなった!
15時より、台本稽古。
4・5・6場の立ち稽古をしました。
6場では、ゲストの井俣太良さんが本領を発揮して、物凄いテンションで「カーチス」役を熱演。
「ああ、やっぱりこの人は早稲田の劇研出身なのだな」と思いました。
おかげで、他のみんなのテンションも上がり、物凄くうるさい・にぎやかな・楽しいシーンになりました。
明日も楽しみ。

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夜明けを告げるルーのうた [映画]

2月22日(木)
湯浅政明監督『夜明けを告げるルーのうた』(2017年)GEOのレンタルDVDで鑑賞。

「夜明け告げるルーのうた」 Blu-ray 初回生産限定版

「夜明け告げるルーのうた」 Blu-ray 初回生産限定版

  • 出版社/メーカー: 東宝
  • メディア: Blu-ray


漁港の町・日無(ひなし)。
カイ(声/下田翔大)は中学生。
日傘職人の祖父、漁協に勤める父と3人暮らし。
ある日、自分で作曲・演奏した曲をネット上にアップする。
それを見つけたクラスメイトの国男(声/斉藤壮馬)と遊歩(声/寿美菜子)が、彼らのバンド「セイレーン」に誘う。
彼らが練習場所にしている人魚島に行き、一緒に演奏を開始する。
すると、海の中から人魚の少女・ルー(声/谷花音)が現れた!

『夜は短し歩けよ乙女』の湯浅政明監督だけあって、センスは抜群。
しかし、脚本の詰めが甘く、ストーリーが後半からグダグダになる。
宮崎駿監督の映画『崖の上のポニョ』に似すぎているのも問題。
なぜこんなに似たものを作ってしまったのか。
湯浅監督はすばらしい才能の持ち主なので、次回作に期待する。

キャラメルボックスのホームページで行っている脚本無料公開、数日前に新たな脚本12本を追加しました。
以下の12本です。(数字は作品ナンバー)
27『銀河旋律』成井豊
28『広くてすてきな宇宙じゃないか』成井豊
29『ナツヤスミ語辞典』成井豊
30『ナツヤスミ語辞典/90分バージョン』成井豊
31『トンガリ帽子の魔法つかい①/ロボット王国のぼうけん』成井豊
32『トンガリ帽子の魔法つかい②/海賊ハックのちょうせん』成井豊
33『トンガリ帽子の魔法つかい③/忍者やしきのひみつ』成井豊
34『トンガリ帽子の魔法つかい④/サボテン牧場のけっとう』成井豊
35『トンガリ帽子の魔法つかい⑤/パパとアキオの時間旅行』成井豊
36『コリトル先生がやってきた/くろくろ沼のカッパくん』成井豊
37『百万年ピクニック/60分バージョン』成井豊+成井稔
38『地図屋と銀ライオン/60分バージョン』成井豊+成井稔
『銀河旋律』『広くてすてきな宇宙じゃないか』『ナツヤスミ語辞典』は白水社から戯曲集が出ていましたが、絶版になったので、こちらに収録しました。
『トンガリ帽子の魔法つかい』は、90年代に青山円形劇場で、オペラ歌手と子供たちの団体によって上演されたオペレッタのシリーズ。
『コリトルせんせいがやってきた』も上記の団体に向けて書いたオペレッタです。
『百万年ピクニック』と『地図屋と銀ライオン』はキャラメルボックス初期の作品で、僕の2歳下の弟の稔が改訂し、彼の高校の演劇部で上演したものを、僕がさらに改訂しました。
どれも昔の作品ですが、読んでもらえたらうれしいです。
上演してもらえたら、もっとうれしいです。
ぜひ覗きに行ってみてください。


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龍の耳を君に [本]

2月21日(水)
丸山正樹『龍の耳を君に』(東京創元社)読了。

龍の耳を君に (デフ・ヴォイス新章)

龍の耳を君に (デフ・ヴォイス新章)

  • 作者: 丸山 正樹
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2018/02/21
  • メディア: 単行本


荒井尚人は手話通訳士。
恋人で警察官の安斉みゆきと、彼女の娘で小学2年の美和と暮らしている。
新たな仕事は、刑事裁判の法廷通訳。
被告人の林部学は40代のろう者だった。
林部の罪状は居直り強盗で、取り調べで一端、罪を認めたが、その後、無実を訴えていた。
はたして彼は有罪か無罪か?

作者の丸山正樹さんからいただきました。
2011年に出版されたデビュー作『デフ・ヴォイス』の続編。
長編だが3章に分かれ、3つの事件が描かれている。
本の帯に「傑作連作ミステリ」とあるが、これはミステリというより人間ドラマ。
ろう者の世界がきわめてリアルに描かれていて、勉強にもなる。
『デフ・ヴォイス』のファンとしては、登場人物たちのその後を知ることができて、とてもうれしかった。
もちろん、『デフ・ヴォイス』を読んでない人でも楽しめる。
ろう者の「聾」は「龍の耳」と書く。
そのことの意味を、僕はこの本を読むまで考えたことがなかった。
副題に「デフ・ヴォイス新章」とあるから、3作目、4作目があるのだと思う。
期待して待とう。
お薦めです。

キャラメルボックス2018スプリングツアー『夏への扉』の稽古9日目。
1・2・3場の立ち稽古をしました。
昨日の稽古で見つかった問題は、僕が原作を読み直し、あっさり解決しました。
よかったよかった。
まだ台本2周目に入ったばかりなのに、畑中智行も筒井俊作も大内厚雄も原田樹里も物凄いテンション。
大声でガンガンやり合っています。
みんな役を掴んでいるので、ダメ出しもあまりない。
僕の仕事は動きの調整だけ。
言っちゃあ何ですが、プロデュース公演だった『おおきく振りかぶって』に比べると、10倍ラクです。
でも、怠けないで、しっかり演出して、初演を越える芝居にしたいと思います。

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マンチェスター・バイ・ザ・シー [映画]

2月21日(水)
ケネス・ロナーガン監督『マンチェスター・バイ・ザ・シー』(2016年)GEOのレンタルDVDで鑑賞。

マンチェスター・バイ・ザ・シー ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]

マンチェスター・バイ・ザ・シー ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン
  • メディア: Blu-ray


アメリカ、ボストン。
リー・チャンドラー(ケイシー・アフレック)はアパートの便利屋。
兄のジョー(カイル・チャンドラー)が倒れたとの連絡を受け、故郷のマンチェスターに向かう。
病院に到着すると、ジョーは1時間前に息を引き取っていた。
ジョーは遺言で、リーをジョーの16歳の息子パトリック(ルーカス・ヘッジズ)の後見人に指名していた。
後見人となったら、マンチェスターに転居しなければならない。
しかし、リーはマンチェスターに帰りたくなかった……。

この映画で、ケイシー・アフレックはアカデミー主演男優賞を受賞。
賞に相応しく、暗い過去を背負った男を、繊細に演じていた。
悲しい、救いのない映画だが、見応えがある。
お薦めです。

青年座の大家仁志さんが亡くなりました。
突然の知らせに、ただただ驚いています。
演技はもちろん、人柄も非常に信頼できる俳優さんでした。
稽古中、自分の出番でなくても、何かアイディアが浮かぶと、演出席に来て、「こういうのはどうですか?」と耳打ちしてくれる人でした。
先月見た『アスファルト・キス』の演技もすばらしかった。
もったいない、の一言しかありません。
もっと大家さんの芝居が見たかった。
また僕の芝居に出てほしかったです。

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高校演劇Selection2006下 [本]

2月20日(火)
坊丸一平他編『高校演劇Selection2006下』(晩成書房)読了。

高校演劇Selection (2006下)

高校演劇Selection (2006下)

  • 作者: 坊丸 一平
  • 出版社/メーカー: 晩成書房
  • 発売日: 2008/12
  • メディア: 単行本


2006年に上演された高校演劇の脚本5つを収録した本。

印象に残ったのは、越智優『見送る夏』、亀尾佳宏『お葬式』。
越智氏は『七人の部長』の作者だけあって、やはりダントツでうまい。
が、『見送る夏』はちょっと淡白な感じ。
亀尾氏の作品を読むのはこれが5作目だが、どの作品も仕掛けを用意して、ラストでアッと驚かせようとする。
しかし、大切なのはドラマだと思う。

キャラメルボックス2018スプリングツアー『夏への扉』の稽古8日目。
11・12・1場の立ち稽古をしました。
台本2周目に入って、演出補の水谷友香梨が音楽をかけ始めました。
百花亜希さんは昨日からの参加なので、1場は初めて。
テンションの高さにビックリしました。
井俣太良さんは、「演技をもっと大きくしてください」と言ったら、格段に大きくなって、物凄い存在感。
やっぱりこの二人、いいですよ!
21時すぎに脚本の不備が発見されて、みんなで話し合い。
結局、宿題となりました。
明日の稽古までに何とか解決策を見つけ出したいと思います。

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夜は短し歩けよ乙女 [映画]

2月20日(火)
湯浅政明監督『夜は短し歩けよ乙女』(2017年)GEOのレンタルDVDで鑑賞。

「夜は短し歩けよ乙女」 Blu-ray 通常版

「夜は短し歩けよ乙女」 Blu-ray 通常版

  • 出版社/メーカー: 東宝
  • メディア: Blu-ray


京都。
大学生の「先輩」(声/星野源)は、クラブの後輩の「黒髪の乙女」(花澤香菜)に思いを寄せていた。
彼女と結ばれるため、「ナカメ作戦」を実行していた。
「ナカメ作戦」とは、「ナるべく」「カのじょの」「メにとまる」作戦。
しかし、彼女は全く気づかない。
学園祭の夜、京都の町を歩く乙女を、先輩は多いかける……。

森見登美彦原作の小説のアニメ映画化。
高2の息子が絶賛するので、見てみた。
僕は原作が大好きで、あれをアニメにするのは難しいと思っていたが、いやはや見事な出来!
キャラクターは柴門ふみ氏のマンガのように素っ気ないが、色使いが鮮やかで、まるで70年前後のピンクパンサーのようにポップ。
現実感より遊び心に比重を置いていて、とにかく無茶苦茶センスがいい。
ジブリやピクサーとは全く違う、新しいアニメを見せられた感じ。
これだけ見事にアニメ化されたら、森見氏も本望なのではないか?
お薦めです。

僕は小説を原作とした芝居を30本ほど作っています。
あと、映画を原作とした芝居を1本、マンガを原作とした芝居を1本。
なので、他の演出家・監督の原作ものにとても興味があります。
僕はいつも、なるべく原作に忠実に、と考えています。
原作のすばらしさを崩したくないからです。
が、『夜は短し歩けよ乙女』を見て、こういうやり方もあるのか、と驚かされました。
これも原作に忠実であることは間違いないけど、けっして単純な再現でなく、大胆な味付けを施している。
それは間違いなく、湯浅監督のカラーなのだけれど、同時に森見氏のカラーとはバッティングしない。
むしろ、原作の魅力をより引き出している。
それはまるでかつて見た、ピーター・ブルック演出の芝居『夏の夜の夢』のようでした。
やっぱり、映画は勉強になる。
今後の自分の芝居に活かしていきたいと思います。

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高校演劇Selection2005下 [本]

2月19日(月)
坊丸一平他編『高校演劇Selection2005下』(晩成書房)読了。

高校演劇selection 2005 下

高校演劇selection 2005 下

  • 作者: 亀尾 佳宏
  • 出版社/メーカー: 晩成書房
  • 発売日: 2007/03
  • メディア: 単行本


2005年に上演された高校演劇の脚本5つを収録した本。

印象に残ったのは、亀尾佳宏『笛男』、大垣ヤスシ『超正義の人』。
『笛男』は、九割方、子供たちが遊んでいる場面で、演じるのが楽しいだろうと思った。
『超正義の人』は、主人公のキャラクターがナイス・アイディアだが、ストーリーにもう一工夫ほしかった。

キャラメルボックス2018スプリングツアー『夏への扉』の稽古6日目。
9・10・11場の半立ち稽古をしました。
今日からゲストの百花亜希さんが正式参加。
10場はゲストの井俣太良さんと百花さんが夫婦役で登場するのですが、これがまあ、二人とも役にピッタリ。
二人をゲストに推薦したのは、プロデューサーの仲村和生なのですが、彼の選球眼に舌を巻きました。
なぜ井俣さんと百花さんなのか、よくわかりました。
二人の演技、どうかお楽しみに!

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カーズ/クロスロード [映画]

2月19日(月)
ブライアン・フィー監督『カーズ/クロスロード』(2017年)GEOのレンタルDVDで鑑賞。

カーズ/クロスロード MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー(クラウド対応)+MovieNEXワールド] [Blu-ray]

カーズ/クロスロード MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー(クラウド対応)+MovieNEXワールド] [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
  • メディア: Blu-ray


ライトニング・マックィーンはカーレース界の王者。
しかし、新型のレーシングカーが台頭してきて、徐々に優勝から遠ざかる。
あるレースで無理をして、大きなクラッシュ事故を起こしてしまう。
スポンサーがつけてくれたトレーナーのもとで、起死回生を計るが……。

『カーズ』の3作目。
日本語吹替版を見た。
ピクサー映画はすべて見ることにしている。
それでこれも借りたのだが、もともと『カーズ』シリーズは苦手。
2作目はサスペンスになったので楽しめたが、3作目は1作目の路線、レース主体の話に戻ったため、僕には退屈だった。
ただし、さすがにピクサーなので、映画としての完成度は高い。

ピクサー映画で特に好きなのは、『Mr.インクレディブル』『トイ・ストーリー2』『モンスターズ・インク』の3本です。
もうすぐ『インクレディブル・ファミリー』が公開されるのが、楽しみでなりません。
ぜひとも映画館で見たいと思っています。
ところで、お気づきの通り、このブログのデザインを変えてみました。
単なる思いつき、気分転換です。
見にくかったら、ごめんなさい。


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初夜 [本]

2月18日(日)
イアン・マキューアン『初夜』(新潮クレスト・ブックス)読了。

初夜 (新潮クレスト・ブックス)

初夜 (新潮クレスト・ブックス)

  • 作者: イアン・マキューアン
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2009/11/27
  • メディア: 単行本


1962年、イギリス。
エドワードとフローレンスが結婚式を挙げ、チェジル・ビーチのホテルにやってくる。
エドワードは22歳で、歴史学者を目指していたが、フローレンスの父の会社に就職が決まった。
フローレンスは同じく22歳で、ヴァイオリニスト。
2人は今日までベッドを共にしたことがなかった。
いや、それ以前に、2人ともセックスの経験がなかった。
エドワードはセックスに対する激しい緊張を、フローレンスは深い嫌悪を胸に抱いていた……。

イアン・マキューアンは1948年、イギリスのハンプシャー生まれ。
サセックス大学を卒業後、イースト・アングリア大学創作科大学院修士号を取得。
1976年、第一短編集でサマセット・モーム賞を受賞。
1998年、『アムステルダム』でブッカー賞を受賞。
2001年、『贖罪』で全米批評家協会賞を受賞し、世界的ベストセラーとなる。
現代のイギリスを代表する作家。
『初夜』は2007年の作品で、舞台は1962年だが、ラストで2007年に到達する。
45年の間に、セックスに対する考え方は大きく変化する。
あの初夜が2007年だったら、けっしてあんなことにはならなかった。
主人公の慨嘆が胸に沁みる。

新潮クレスト・ブックスは、海外の小説・ノンフィクションの秀作を紹介するシリーズ。
前から気になっていたのですが、少しずつ読んでいくことにしました。
まずは『黙祷の時間』と『初夜』の2冊。
僕は『初夜』の方が楽しめました。
妻と大学2年の娘が『パディントン2』を見てきました。
娘の感想は「最高!」。
僕も見てくなってきました。

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