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1968年 [本]

12月31日(金)
中川右介『1968年』(朝日新書)読了。

1968年 (朝日新書)

1968年 (朝日新書)

  • 作者: 中川 右介
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2018/09/13
  • メディア: Kindle版


クラシック、歌舞伎、歌謡曲、映画などの評論・評伝のライター中川右介が、1968年の日本の文化とスポーツを描く。

4つのテーマに絞って、それぞれの1年の流れを描く。
①ザ・タイガースと学生運動
②『あしたのジョー』とマンガ雑誌
③江夏豊と星飛雄馬
④『黒部の太陽』と石原裕次郎・三船敏郎・黒沢明
1968年、梶原一騎は、『巨人の星』『あしたのジョー』『タイガーマスク』の原作を同時並行で書いていた。
当時は司馬遼太郎と松本清張がベストセラー作家だったが、実は梶原一騎の物語こそが、最も多くの人に読まれていたのだ。
当時、僕は7歳。
『巨人の星』も『あしたのジョー』も後年アニメ化されるまで知らず、『ウルトラセブン』と『8時だよ全員集合』に夢中だった。
なので、この本はとても勉強になった。
お薦めです。

2021年のブログはこれでおしまい。
本年もお読みいただき、誠にありがとうございました。
特にいつも「nice」をくださる「ryo1216」様、「@ミック」様、「鉄腕原子」様には心から感謝します。
とても励みになりました。
皆様、明日から始まる2022年もよろしくお願いします。

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朝鮮美女三銃士 [映画]

12月31日(金)
パク・チェヒョン監督『朝鮮美女三銃士』(2013年)GYAOで鑑賞。

朝鮮美女三銃士 [DVD]

朝鮮美女三銃士 [DVD]

  • 出版社/メーカー: パラマウント
  • 発売日: 2016/08/03
  • メディア: DVD Audio


17世紀、李氏朝鮮。
ジノク(ハ・ジウォン)は剣術の達人で、師匠のムミョン(コ・チャンソク)の下で、賞金稼ぎをしている。
仲間は、お金と財宝が大好きな人妻ホンダン(カン・イェウォン)、ボーイッシュで無口なカビ(ガイン)。
3人は王の密命を受け、行方不明になった「十字鏡」の捜索に乗り出した……。

物凄いタイトルだが、ハ・ジウォンが見たくて、鑑賞。
タイトルは「三銃士」だが、要するに『チャーリーズ・エンジェル』。
3人の衣裳も現代風で、時代考証は気にしていない様子。
一応主役は3人だが、ドラマを背負っているのは、ハ・ジウォン演じる「ジノク」のみ。
撮影当時、ハ・ジウォンは35歳だったはずだが、まるでアイドル映画のような作り。
韓国の吉永小百合ということか?

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武器としての交渉思考 [本]

12月30日(木)
瀧本哲史『武器としての交渉思考』(星海社新書)読了。

武器としての交渉思考 (星海社 e-SHINSHO)

武器としての交渉思考 (星海社 e-SHINSHO)

  • 作者: 瀧本哲史
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2020/07/17
  • メディア: Kindle版


2019年に亡くなったエンジェル投資家、元・京都大学客員准教授の瀧本哲史が、これから社会に出る若者のために、交渉術を伝授する。
京都大学で行った授業を書籍化したもの。

瀧本氏の本はこれが4冊目。
僕も社会に出て38年経つので、この本に書かれていることはほとんど経験的に知っている。
が、大学時代は何もわかってなかった。
極端に理想主義的だった。
人と人は話せば必ず分かり合えると本気で信じていた。
おかげでたくさんの失敗をし、傷ついた。
大学生の僕にこの本を読ませてやりたい。
人と人は本来分かり合えないもので、だから交渉が必要になる。
そして、交渉にはうまい下手がある。
幸せになりたかったら、交渉の技術を磨かなければならない。
今の若い人たちにも、ぜひとも読んでほしい。
お薦めです。

大掃除2日目。
1階の窓、エアコン、トイレ、洗面所、階段の掃除をしました。
洗面所の小さい窓は洗濯機の上にあり、手が届かないので、今まで無視してきたのですが、今日は意を決して掃除してみました。
実に15年前の引っ越し以来初めて。
でも、一度も開けたことのない窓だったので、それほど汚れていませんでした。
ちょっとホッとしました。

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消えない罪 [映画]

12月30日(木)
ノラ・フィングシャイト監督『消えない罪』(2021年)NETFLIXで鑑賞。

The Unforgivable: The Unforgivable Notebook Fans Gift

The Unforgivable: The Unforgivable Notebook Fans Gift

  • 作者: Squid, Floki Inu
  • 出版社/メーカー: Independently published
  • 発売日: 2021/12/15
  • メディア: ペーパーバック


ルース・スレイター(サンドラ・ブロック)は20年前、警官を殺して刑務所に入った。
所内で身につけた大工の腕を利用して、建設会社に就職しようとしたが、刑務所帰りが理由で拒絶される。
監察官の紹介で、水産加工工場で働き始める。
ルースは20年前、5歳の妹キャサリンと2人で暮らしていた。
親を亡くして、ルースがキャサリンを1人で育てていた。
ルースはキャサリンを探すが、養子としてどこかに引き取られ、行方はわからない。
仕方なく、かつて2人で住んでいた家に向かう。
その家には今は、弁護士のジョン・イングラム(ヴィンセント・ドノフリオ)と、妻リズ(ヴィオラ・デイヴィス)が住んでいた……。

原題は『The Unforgivable』。
2021年12月10日よりNetflixで配信開始。
20年前に警官を殺し、刑務所に入った女が、生き別れの妹を探す。
その道は険しく、彼女に父親を殺された兄弟は復讐を狙っている。
サンドラ・ブロックはいつもの厚化粧を捨て、ボサボサの髪で、ムショ帰りのルースを熱演。
ラストは感動で涙が溢れた。
つい、ラスト15分間を二度見してしまった。
しかし、実を言うと、ルースの設定年齢はおそらく30代で、現在57歳のサンドラが演じるのはかなり無理があった。
妹じゃなくて、娘だろうと思った。
しかも、回想シーンのルースもサンドラが演じていて、おそらく10代のはずなので、精一杯若作りしているが、やはり若い女優と交替するべきだった。
非常に感動的なシーンなので、サンドラがやりたがり、周りが止められなかったのだろう。
舞台ならともかく、映画でこれをやってはダメ。
このせいで傑作になり損ねたが、非常に質の高いドラマであることは明らか。
お薦めです。

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イップス [本]

12月29日(水)
澤宮優『イップス』(角川新書)読了。

イップス 魔病を乗り越えたアスリートたち (角川新書)

イップス 魔病を乗り越えたアスリートたち (角川新書)

  • 作者: 澤宮 優
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2021/10/08
  • メディア: Kindle版


ノンフィクション作家の澤宮優が、イップスを克服したプロ野球選手3人、プロゴルファー2人を取材して、イップスの真相に迫る。

『オックスフォードスポーツ医科学辞典』における「イップス」の定義は、
「無意識的な筋活動の乱れで、ゴルファーに見られ、パッティング中に腕が痙攣するのが特徴……」。
ゴルファーだけでなく、野球、体操、弓道、テニスなど、様々なスポーツ選手に起きる症状。
しかも、初心者でなく、トップクラスの選手が罹患する。
治療が困難なため、引退をよぎなくされる人が多いらしい。
この本では、イップスを克服した5人の選手が自身の経験を語っている。
〇岩本勉(元北海道日本ハムファイターズ投手)
〇土橋勝征(元東京ヤクルトスワローズ内野手)
〇森本稀哲(元北海道日本ハムファイターズ(外野手)
〇佐藤信人(プロゴルファー)
〇横田真一(プロゴルファー)
長年、心の病と思われてきたが、最近の研究で、脳の病気であることが判明したらしい。
また、ピアニストにしばしば起きる「ジストニア」は、イップスとほぼ同じものらしい。
手指を使った動作を過剰に繰り返すと、脳内の手指を動かす部分に異常が起こることが原因で、つまり、マジメに練習した人が罹る病気なのだ。
イップスに罹った人はそのことを隠すので、実数はわからないが、第一線の選手の相当数が罹患しているらしい。
確実な治療法が早く見つかることを祈る。

今日から自宅の大掃除を始めました。
今日は私は、二階の窓とエアコンを掃除しました。
窓を開けて作業するので、日本酒をチョビチョビ飲んで、体を温めながらやりました。
明日も頑張ります。

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男と女 [映画]

12月29日(水)
イ・ユンギ監督『男と女』(2016年)GYAOで鑑賞。

男と女 [DVD]

男と女 [DVD]

  • 出版社/メーカー:
  • 発売日: 2017/09/06
  • メディア: DVD


サンミン(チョン・ドヨン)は子供を国際学校に出席させるため、フィンランドのヘルシンキにやってくる。
そこで同じく子供を連れてきたギホン(コン・ユ)と出会う。
子供たちはバスでキャンプ場へ出発し、サンミンとギボンは見送る。
が、子供を心配したサンミンは、ギボンに頼んで、彼の車でキャンプ場へ向かう。
建物を見届けて、2人は帰途につくが、大雪で通行止めとなり、森の小屋に泊まる。
そこで、お互いの名前も知らないまま、体を重ねる。
8カ月後、ソウルに帰国したサンミンの前に、ギボンが現れる……。

『男と女』と言えば、1966年にクロード・ルルーシュ監督が撮った映画が有名。
主演はアヌーク・エーメとジャン=ルイ・トランティニャンで、カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞した。
こちらは韓国製で、主演は『シークレット・サンシャイン』のチョン・ドヨンと、『新感染』のコン・ユ。
チョン・ドヨンの演技が巧いことはわかるが、美人じゃないし、色気もない。
「ギボン」が「サンミン」に強く惹かれる理由がよくわからなかった。
キム・ハヌルが「サンミン」なら、一発で信じられるのだが。

男と女 製作50周年記念 デジタル・リマスター版 [DVD]

男と女 製作50周年記念 デジタル・リマスター版 [DVD]

  • 出版社/メーカー: Happinet
  • 発売日: 2017/05/02
  • メディア: DVD



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博士を殺した数式 [本]

12月28日(火)
ノヴァ・ジェイコブス『博士を殺した数式』(ハヤカワ文庫)読了。

博士を殺した数式 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

博士を殺した数式 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2020/06/04
  • メディア: Kindle版


ヘイゼル・セヴリーは30歳の女性で、シアトルで古書店を経営している。
ある日、祖父のアイザックが自殺したとの報せを受け、南カリフォルニアの祖父の家に向かう。
アイザックは世界的に有名な数学者で、子や孫たちも数学や物理学の研究者が多かった。
セヴリーと兄のグレゴリーは孤児だったが、アイザックの次男のトムに里子として育てられた。
が、トムと妻のカーラは薬物中毒で、セヴリーとグレゴリーは虐待された。
カーラが過剰接種で死に、トムが逮捕されると、アイザックは2人を引き取った。
アイザックはセヴリーに遺書を残した。
そこには、極秘の方程式をある人物に届けてほしいと書いてあった……。

原題は『THE LAST EQUATION OF ISAAC SEVERY』。
邦題は『博士の愛した数式』のモジリだが、中身に合っていて、なかなか良いと思う。
2018年に出版された、ノヴァ・ジェイコブスのデビュー作。
非常に魅力的な設定だが、中身はそれほどではなかった。
複数の視点人物による叙述は今やミステリーの常套手段となったが、この作品ではそれで話がバラけすぎてしまった印象。
ストーリーの展開も遅く、中盤イライラしてしまった。
残念。

今日は今年57回目のジョギング。
3,5キロ走って、1,5キロ歩いて、1,5キロ走りました。
3,5キロのタイムは、19分55秒。
前回より12秒遅くなってしまいました。
来年3月に行われるナッポス・プロデュース『ナミヤ雑貨店の奇蹟』が発表になりました。
6年ぶり3回目の上演。
キャストが一新されて、初めて一緒にやる人がいっぱい。
そうでない人も信頼できる人ばかりで、本当に楽しみです。
頑張ります。

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恋する神父 [映画]

12月28日(火)
ホ・インム監督『恋する神父』(2004年)GYAOで鑑賞。

恋する神父 スタンダード・エディション [DVD]

恋する神父 スタンダード・エディション [DVD]

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 2006/02/01
  • メディア: DVD


ギュシク(クォン・サンウ)はまじめな神学生で、1カ月後に神父になる儀式が控えていた。
ある日、親友のソンダル(キム・イングォン)と共にミサの助祭をつとめるが、ソンダルの巻き添えをくって転倒し、大切な杯を壊してしまう。
2人は罰として、田舎の教会で精神修行をするよう命じられる。
2人が送られたのは山の上の小さな教会で、そこの主祭のナム神父(キム・インソン)の下で働き始める。
ギュシクは聖堂の掃除中に、ベンチで酔いつぶれて寝ている若い女性を発見。
介抱しようとして抱きつかれ、倒れた拍子に彼女とキスしてしまう。
ギュシクからファーストキスを奪ったのは、ナム神父の姪のボンヒ(ハ・ジウォン)だった……。

『マルチュク青春通り』と同じくクォン・サンウ主演の映画で、作られたのも同じ2004年。
マンガチックなラブコメで、現実感はなく、主演の2人を見て楽しむ映画。
しかし、クォン・サンウもハ・ジウォンも、コミカルな演技が達者で、それなりに楽しむことができた。
ハ・ジウォンは『TSUNAMI』(2009年)、『私の愛、私のそばに』(2009年)、『ハナ』(2012年)、『いつか家族に』(2015年)のヒロインで、前から「いいな」と思っていた。
他の映画も見てみたい。

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マルチュク青春通り [映画]

12月27日(月)
ユ・ハ監督『マルチュク青春通り』(2004年)GYAOで鑑賞。

マルチュク青春通り [Blu-ray]

マルチュク青春通り [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
  • 発売日: 2013/07/12
  • メディア: Blu-ray


1978年、ソウル。
ヒョンス(クォン・サンウ)は、マルチュク通りにある高校に転校する。
父はテコンドーの道場を経営していて、ヒョンスも稽古させられているが、本人はブルース・リーに憧れている。
彼の転入したクラスは、番長的存在のウシク(イ・ジョンジン)、「ハンバーガー」というあだ名のジェボク(パク・ヒョジュン)など、問題児が集まっていて、暴力が蔓延していた。
ある日、ヒョンスは通学バスの中でウンジュ(ハン・ガイン)という女子高生と出会う……。

原題は『말죽거리 잔혹사』で直訳すると「マルチュク通り残酷史」。
詩人でもあるユ・ハ監督の自伝的体験談を元にした映画。
主人公のヒョンスは、1978年に17歳なので、1961年生まれ。
僕と同い年。
国は違うが、ブルース・リーへの憧れなど、共感できる部分がたくさんあった。
自伝的映画のため、事件もドラマも暴力もやりすぎにならず、現実感がキープできた。
ほろ苦い青春映画で、楽しめた。
お薦めです。

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パリのアパルトマン [本]

12月26日(日)
ギヨーム・ミュッソ『パリのアパルトマン』(集英社文庫)読了。

パリのアパルトマン (集英社文庫)

パリのアパルトマン (集英社文庫)

  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2019/11/20
  • メディア: ペーパーバック


2016年12月20日、パリ。
アメリカ人の劇作家ガスパール・クタンスが毎年恒例になっている「缶詰」のため、パリにやってくる。
彼のエージェントが宿として手配したのは、世界的に有名な画家で、最近亡くなったショーン・ローレンツの家。
中に入ると、女性がシャワーを浴びていた。
彼女はイギリス人の元刑事マデリン・グリーン。
独身だが、40歳を目前にして、体外受精を行うため、パリにやってきた。
不動産屋の手違いで、ダブルブッキングが生じたのだった。
2人は、ショーンが死の直前に新作を3枚描いていたと知り、その探索に乗り出す……。

ギヨーム・ミュッソは1974年、フランスのアンティーブ生まれ。
今、フランスで、ピエール・ルメートルと並ぶ人気作家。
『ブルックリンの少女』がおもしろかったので、読んでみたが、これもなかなかの出来。
元・高校教師ということで、勝手に親近感を持っている。
他のも読んでみよう。
お薦めです。

キャラメルボックス2021クリスマスツアー『サンタクロースが歌ってくれた』無事に千秋楽の幕を下ろしました。
7ステージすべて満員で、本当にうれしかった。
毎回終演後、ロビーでお客さんのお見送りをしましたが、皆さん笑顔で、またまたうれしかった。
今日は辰巳琢郎さん、田中真弓さん、石橋徹郎さんが見に来てくれました。
役者たちのノドは何とか最後までもちました。
本編終了後は、千秋楽恒例の一言挨拶と三本締め。
全部で30分近くかかっていました。
復活公演が大成功に終わって、ホッとしています。
ご来場くださった皆様に厚く御礼申し上げます。
ありがとうございました。

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