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名著入門 [本]

3月29日(金)
平田オリザ『名著入門』(朝日新書)読了。

名著入門 日本近代文学50選 (朝日新書)

名著入門 日本近代文学50選 (朝日新書)

  • 作者: 平田 オリザ
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2022/12/13
  • メディア: 新書


劇作家・演出家で、芸術文化観光専門職大学学長の平田オリザが、近代文学の代表作50編を解説する。

選ばれたのは、
〇『たけくらべ』樋口一葉
〇『舞姫』森鷗外
〇『金色夜叉』尾崎紅葉
から、
〇『父と暮せば』井上ひさし
〇『苦界浄土』石牟礼道子
〇『ジョバンニの父への旅』別役実
まで。
井上氏や別役氏の戯曲が入っているのは、同業者としてうれしい。
近代文学の歴史だけでなく、それが国民にどのように受け入れられたも書かれていて、とてもタメになった。
お薦めです。

父と暮せば (新潮文庫)

父と暮せば (新潮文庫)

  • 作者: ひさし, 井上
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2001/01/30
  • メディア: 文庫



ジョバンニの父への旅: 別役実戯曲集

ジョバンニの父への旅: 別役実戯曲集

  • 作者: 別役 実
  • 出版社/メーカー: 三一書房
  • 発売日: 1988/02/01
  • メディア: 単行本



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そらからきたこいし [本]

3月28日(木)
しおたにまみこ『そらからきたこいし』(偕成社)読了。

そらからきたこいし

そらからきたこいし

  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 2018/09/11
  • メディア: -


文・佐藤清隆+絵・junaida『ひと粒のチョコレートに』(福音館書店)読了。

ひと粒のチョコレートに (福音館の単行本)

ひと粒のチョコレートに (福音館の単行本)

  • 出版社/メーカー: 福音館書店
  • 発売日: 2023/10/06
  • メディア: 単行本


なぞなぞ/石津ちひろ+絵/なかざわくみこ『なぞなぞのみせ』(偕成社)読了。

なぞなぞのみせ (なぞなぞえほん)

なぞなぞのみせ (なぞなぞえほん)

  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 2011/09/02
  • メディア: 単行本


『そらからきたこいし』は、しおたにまみこ氏のモノクロの絵本。
不思議な話だが、やはり絵がすばらしい。
『ひと粒のチョコレートに』は、チョコレートの製法と歴史を解説した絵本。
junaida氏の絵は、いつもよりマイルド。
『なぞなぞのみせ』は、名作として有名な絵本。
1冊の中になぞなぞが50問も載っていて、家庭できっと楽しめる。

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白いおうむの森 [本]

3月28日(木)
安房直子『白いおうむの森』(偕成社文庫)読了。

白いおうむの森: 童話集 (偕成社文庫 3261)

白いおうむの森: 童話集 (偕成社文庫 3261)

  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 2006/07/01
  • メディア: 単行本


安房直子の第二童話集で、表題作など7編を収録。

安房直子氏の作品は童話であり、子供向けに書かれたものだが、大人が読んでもおもしろい。
幻想小説、ホラー、メルヘン、ファンタジーとして楽しめる。
それは、勧善懲悪、ご都合主義、教条主義で書かれてないからだと思う。
単純に、先が読めない。
教訓もない。
しかし、スリルとポエジーはしっかりある。
1993年に亡くなった人だが、忘れてもらいたくないと思う。


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過剰反応な人たち [本]

3月27日(水)
中川淳一郎『過剰反応な人たち』(新潮新書)読了。

過剰反応な人たち (新潮新書 1010)

過剰反応な人たち (新潮新書 1010)

  • 作者: 中川 淳一郎
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2023/09/19
  • メディア: 新書


ネットニュース編集者の中川淳一郎が、コロナ禍で過剰反応した日本人を批判する。

「週刊新潮」の連載「この連載はミスリードです」(2022年5月~23年6月)や「デイリー新潮」(2023年5月配信)を加筆修正したもの。
新書だが、中身はエッセイ。
日本人のコロナ禍への対応を徹底的に批判する。
「正直、私はここまで日本人がアホだったとは思っていませんでした」。
こういう文章は、作者と同意見の人には痛快だろうが、反対の人はもちろん、どちらでもない人にも不快。
まあ、190ページと薄かったので、何とか読み通した。

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ここが知りたい!日本の鉄道/新線と廃線 [本]

3月26日(火)
小林寛則『ここが知りたい!日本の鉄道/新線と廃線』(旺文社)読了。



竹下文子・文+鈴木まもる・絵『せんろはつづく』(金の星社)読了。

せんろはつづく

せんろはつづく

  • 出版社/メーカー: 金の星社
  • 発売日: 2003/10/01
  • メディア: 大型本


いわいとしお『うみの100かいだてのいえ』(偕成社)読了。

うみの100かいだてのいえ

うみの100かいだてのいえ

  • 作者: いわい としお
  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 2014/06/27
  • メディア: 単行本


『ここが知りたい!日本の鉄道/新線と廃線』は、地元の図書館の「ご自由にお持ちください」のコーナーで見つけた本。
子供向けの本だが、「埼玉新都市交通」設立の経緯などいろいろわかり、タメになった。
写真は、シリーズの別の本。
『せんろはつづく』は名作として有名な絵本。
しかし、機関車や鉄橋にもっとリアリティがほしかった。
『うみの100かいだてのいえ』はシリーズ3冊目。
ちゃんとストーリーものになっていて、しっかり楽しめた。

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地図と拳 [本]

3月25日(月)
小川哲『地図と拳』(集英社)読了。

地図と拳 (集英社文芸単行本)

地図と拳 (集英社文芸単行本)

  • 作者: 小川哲
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2022/06/24
  • メディア: Kindle版


1899年夏、中国、満州、李家鎮(リージャジェン)。
陸軍の高木少尉は、ロシアの偵察を命じられ、通訳の細川と共に満州へ向かった。
1901年冬。
ロシア人宣教師のクラスニコフ神父は、義和団事件に巻き込まれ、信徒の林と李家鎮を出た。
李家鎮は小さな村だったが、やがて大きな町になり、仙桃城(シェンタオチョン)と名前を変え、様々な人々が通り過ぎていった。
1899年から1955年まで、56年にわたる村の歴史を全19章で描いた長編小説。

第168回直木賞、第13回山田風太郎賞を受賞した小説。
633ページで、読むのに5日もかかった。
いわゆる「鈍器本」だが、テーマは「満州」「地図」「建築」「戦争」で、かなりマジメな小説。
直木賞の選考会議ではほぼ満票で、非常に評価が高かった。
しかし、
〇登場人物が多すぎて、覚えきれない。
〇話の展開が速くて、景色、自然、登場人物の容貌、衣服など、細かい描写が全くない。
そのため、僕にはあまり楽しめなかった。
が、1986年生まれの小川哲氏がこれを書いたのは本当に凄いことで、巻末には8ページにわたって参考にした書籍がリストアップされていた。
本作は雑誌「小説すばる」に2018年10月号から2021年11月号まで(途中2度の休載を挟んで)連載された。
力作である。

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ちいさなトガリネズミ [本]

3月24日(日)
みやこしあきこ『ちいさなトガリほネズミ』(偕成社)読了。

ちいさなトガリネズミ

ちいさなトガリネズミ

  • 作者: みやこしあきこ
  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 2022/11/16
  • メディア: ハードカバー


バーサンスレン・ボロルマー『モンゴルの黒い髪』(石風社)読了。

モンゴルの黒い髪

モンゴルの黒い髪

  • 出版社/メーカー: 石風社
  • 発売日: 2004/11/01
  • メディア: 大型本


あまんきみこ・作+酒井駒子・絵『きつねのかみさま』(ポプラ社)読了。

きつねのかみさま (絵本・いつでもいっしょ)

きつねのかみさま (絵本・いつでもいっしょ)

  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2021/09/30
  • メディア: Kindle版


『ちいさなトガリネズミ』は名作として有名な絵本。
みやこしあきこ氏は話も絵も上手であったかくて、とても素敵な絵本だった。
『モンゴルの黒い髪』の作者バーサンスレン・ボロルマーは、ウランバートル在住の絵本作家。
国際的に活躍していて、本作もすばらしい出来だった。
『きつねのかみさま』はシンプルな童話。
酒井駒子氏の絵はいつも暗く寂しいのに、本作は珍しく明るくて、主人公の姉弟も可愛かった。

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日本の歴史パノラマ絵地図⑤江戸時代前期 [本]

3月23日(土)
『日本の歴史パノラマ絵地図⑤江戸時代前期』(学研)読了。

日本の歴史パノラマ絵地図 4―時代のようすが一目でわかる 戦国~安土桃山時代

日本の歴史パノラマ絵地図 4―時代のようすが一目でわかる 戦国~安土桃山時代

  • 作者: 田代脩
  • 出版社/メーカー: 学研プラス
  • 発売日: 2005/03/18
  • メディア: 大型本


秋山とも子『ふくのゆのけいちゃん』(福音館書店)読了。

ふくのゆのけいちゃん (こどものともセレクション)

ふくのゆのけいちゃん (こどものともセレクション)

  • 作者: 秋山 とも子
  • 出版社/メーカー: 福音館書店
  • 発売日: 2006/01/25
  • メディア: 単行本


にしまきかやこ『わたしのワンピース』(こぐま社)読了。

わたしのワンピース

わたしのワンピース

  • 出版社/メーカー: こぐま社
  • 発売日: 2024/03/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


『日本の歴史パノラマ絵地図⑤江戸時代前期』は、地元の図書館の「ご自由にお持ちください」のコーナーで見つけた本。
「姫路城」「江戸城」「長崎出島」「日本橋」がパノラマで描かれていて、とてもタメになった。
『ふくのゆのけいちゃん』は先日図書館で借りて気に入り、ネットで購入して再読した。
新刊は現在品切れのため、中古を買った。
定価800円の本が、本体1568円+送料257円=合計1825円だった。
『わたしのワンピース』は名作として有名な絵本。
自宅の妻の本棚にあったので、借りて読んでみたら、やっぱりすばらしい作品だった。

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風と木の歌 [本]

3月22日(金)
安房直子『風と木の歌』(偕成社文庫)読了。

風と木の歌: 童話集 (偕成社文庫 3262)

風と木の歌: 童話集 (偕成社文庫 3262)

  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 2006/07/01
  • メディア: 単行本


童話作家・安房直子の童話集。
『きつねの窓』『さんしょっ子』『夕日の国』など、8編を収録。

安房直子氏の童話集を読むのは、『遠い野ばらの村』に続いて2冊目だが、出版は本書の方が先。
安房氏の第一短編集として、1972年に実業之日本社から出版された。
8編中3編は別の本で既に読んでいた。
それが『きつねの窓』『さんしょっ子』『夕日の国』で、どれも名作。
安房氏の作品は穏やかで優しいが、けっしてオーソドックスでなく、しばしばサプライズがある。
それが楽しみで読んでいる。
お薦めです。


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名探偵は嘘をつかない [本]

3月21日(木)
阿津川辰海『名探偵は噓をつかない』(光文社)読了。



名探偵が公務員となっている日本。
探偵機関は警察庁の下部組織で、知能犯罪を対象に捜査を行う。
探偵機関の特務探偵士・阿久津透は、元助手の火村つかさ、警視庁刑事の黒崎謙吾の告発により、弾劾裁判にかけられることになる。
阿久津は真犯人の証拠を掴むため、つかさの兄で警視庁刑事の火村明を見殺しにした。
また、他3件でも証拠の捏造などを行った。
つかさと黒崎は証人を集め、山地にあるセミナーハウスに向かう。
そこで日本初の探偵弾劾裁判が始まる‥‥。

阿津川辰海氏の本はこれが4冊目。
阿津川氏のデビュー作。
光文社の新人発掘プロジェクト「カッパ・ツー」の2017年・第一期の作品。
魂が存在し、生まれ変わりが起こる世界を舞台にしたミステリ。
設定だけでなく、ストーリーもトリックもアクロバティックで、僕はとても楽しめた。
阿津川氏の作品は、
2016年『名探偵は嘘をつかない』
2020年『紅蓮館の殺人』
2021年『透明人間は密室に潜む』
2022年『蒼海館の殺人』
と読んできたが、いずれもおもしろい。
今年で30歳というのが何とも恐ろしい。
お薦めです。

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