SSブログ

犬がいた季節 [本]

6月6日(月)
伊吹有喜『犬がいた季節』(双葉社)読了。

犬がいた季節

犬がいた季節

  • 作者: 伊吹有喜
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2020/10/14
  • メディア: Kindle版


1988年、三重県四日市。
塩見優花は進学校の八陵高校の3年生。
成績が伸びず、勉強しなければならないのに、家業のパン工房の手伝いで時間が取れず、諦めかけていた。
ある日、優花の所属する美術部に、犬が紛れ込む。
犬は早瀬光司郎の席に座って、「コーシロー」と聞こえる吠え方をしたので、「コーシロー」と名付けられた。
美術部員たちは校長先生に掛け合い、「コーシロー」を飼うことにした‥‥。

2021年度本屋大賞第3位受賞作。
作者の伊吹有喜氏の母校である、四日市高校をモデルにした高校が舞台。
「コーシロー」が八陵高校で過ごした12年を、5つの短編で描く。
第一話『めぐる潮の音』の「優花」と「光司郎」が、他の話にも出てきて、トータルの主人公になっている。
甘酸っぱい青春もので、僕の大好きな世界だった。
一人でも多くの人に読んでほしい。
お薦めです。
nice!(2) 
共通テーマ:演劇

韓国愛憎 [本]

6月6日(月)
木村幹『韓国愛憎』(中公新書)読了。

韓国愛憎 激変する隣国と私の30年 (中公新書)

韓国愛憎 激変する隣国と私の30年 (中公新書)

  • 作者: 木村幹
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2022/01/19
  • メディア: Kindle版


神戸大学大学院国際協力研究科教授の木村幹が、30年にわたる韓国との関わりを振り返る。

木村幹氏の専門は政治学で、その研究対象として選んだのが、韓国だった。
それまで韓国との関わりは全くなく、特に関心もなかった。
当時は韓国の研究者が少なかったため、あえて選んだのだ。
しかし、今では韓国研究の第一人者になってしまった。
タイトルに「愛憎」とあるが、感情的な表現は全くない。
好き嫌いは一切書いてない。
学者の書くものは本来こうであるべきだ、と思うと同時に、若干の物足りなさも感じた。

nice!(3) 
共通テーマ:演劇

町山智浩のシネマトーク/怖い映画 [本]

6月5日(日)
町山智浩『町山智浩のシネマトーク/怖い映画』(スモール出版)読了。

町山智浩のシネマトーク 怖い映画

町山智浩のシネマトーク 怖い映画

  • 作者: 町山 智浩
  • 出版社/メーカー: スモール出版
  • 発売日: 2020/06/09
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


アメリカ在住の映画評論家・町山智浩が、怖い映画9本を解説する。

取り上げられたのは、
ジョージ・A・ロメロ監督『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』(1968年)
ロベルト・ヴィーネ監督『カリガリ博士』(1920年)
アリ・アスター監督『ヘリディタリー/継承』(2018年)
などなど。
僕は9本中、2本しか見ていない。
もっと勉強せねば。
1本1本丁寧に解説してあるので、とてもためになった。

今日は西葛西にある、東京俳優・映画&放送専門学校へ行ってきました。
毎年5~7月にやっている、ワークショップの1日目。
10~12時/2年A、13~15時/2年B、16~18時~3年の、3コマ。
中身は、シアターゲーム、語り、台本練習。
みんな熱心に取り組んでくれたので、とても充実したワークショップになりました。

nice!(2) 
共通テーマ:演劇

恋と禁忌の述語論理(プレディケット) [本]

6月4日(土)
井上真偽『恋と禁忌の述語論理(プレディケット)』(講談社文庫)読了。

恋と禁忌の述語論理 (講談社文庫)

恋と禁忌の述語論理 (講談社文庫)

  • 作者: 井上真偽
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2018/12/14
  • メディア: Kindle版


森帖詠彦(もりじょうえいひこ)は理系の大学生。
夏のある日、北関東に住む叔母・硯の家を訪ねる。
硯はアラサー独身の天才数理論理学者で、世界を股にかけて荒稼ぎし、今は悠々自適の生活をしている。
詠彦は、身の回りで起きた殺人事件について、硯に相談する。
その事件は既に名探偵によって解決済みだが、その推理は果たして正しかったのか、硯に判定してもらうのだ。
硯は得意の数理論理学を駆使して、事件の検証をする‥‥。

2015年に出版された、井上真偽氏のデビュー作。
第51回メフィスト賞受賞作。
中編3本と短編1本から成る本。
ミステリーであると同時に、数理論理学の入門書にもなっている、という変な本。
硯は数理論理学を使って推理を検証するが、僕にはその必要性や意義があまり感じられなかった。
推理の肝は、常に「おかしな証言の発見」なのだ。
まあ、そんな些細な矛盾を、数理論理学を使って大袈裟に解くのが、馬鹿馬鹿しくておもしろいのだが。
僕は3つ目の中編『トリプレッツと様相論理』が一番楽しめた。

辻村深月シアター『かがみの孤城』『ぼくのメジャースプーン』新潟公演、無事に終了し、東京に帰ってきました。
辻村さんは新潟公演にも来てくださって、皆勤賞達成!
キャラメルボックスの生田麻里菜、私の2下の弟も来てくれました。
これで、『かがみの孤城』『ぼくのメジャースプーン』は完全に終了。
コロナ禍で、4ステージ中止になりましたが、残り8ステージは無事に上演できて、本当に良かった。
ご来場くださっ皆様に厚く御礼申し上げます。
ありがとうございました。

nice!(1) 
共通テーマ:演劇

おもいでマシン [本]

6月3日(金)
梶尾真治『おもいでマシン』(新潮文庫)読了。

おもいでマシン (新潮文庫)

おもいでマシン (新潮文庫)

  • 作者: 梶尾 真治
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2022/05/30
  • メディア: 文庫


SF作家・梶尾真治のショートショート集。
高橋酒造のHPに連載中の「カジシンエッセイ」に掲載されたショートショート40編。

梶尾真治さんの本は、これがちょうど50冊目。
梶尾さんご本人から、献本としていただきました。
ショートショートに長さの決まりはないが、あとがきによれば梶尾さんは、1作2400字以内と決めて書いたようだ。
読むのにかかる時間は3分。
しかし、ショートショートは、斬新な発想と、洒落たオチが必要なので、構想から脱稿まで、非常に時間がかかる。
連作する時は、話のバリエーションが必要なので、さらに大変。
40編も書いた梶尾さん、本当に凄い。
僕が気に入ったのは、『大井川の奇蹟』『父のAI』『ママのくるま』。
やはり梶尾さんは、切ない話がうまいと思った。

nice!(1) 
共通テーマ:演劇

ルリユールおじさん [本]

6月2日(木)
いせひでこ『ルリユールおじさん』(理論社)読了。

ルリユールおじさん (講談社の創作絵本)

ルリユールおじさん (講談社の創作絵本)

  • 作者: いせ ひでこ
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2011/04/12
  • メディア: 単行本


いせひでこ『にいさん』(偕成社)読了。

にいさん

にいさん

  • 作者: いせ ひでこ
  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 2008/03/01
  • メディア: 大型本


村松昭『日本の川/たまがわ』(偕成社)読了。

日本の川 たまがわ

日本の川 たまがわ

  • 作者: 村松 昭
  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 2008/01/01
  • メディア: 大型本


『ルリユールおじさん』は、いせひでこ氏の代表作。
パリの製本職人の老人と、少女の交流を描く。
『にいさん』は、いせひでこ氏のゴッホ好きが大爆発。
弟テオ・ヴァン・ゴッホの目から見た、兄ヴィンセント・ヴァン・ゴッホの姿を描く。
『日本の川/たまがわ』は、多摩川の水源から河口までを丁寧なイラストで辿っていく。
『さよならノーチラス号』で「ケンジ」が辿った道を確かめたかった。
3作ともお薦めです。

nice!(4) 
共通テーマ:演劇

フォン・ノイマンの哲学 [本]

6月1日(水)
高橋昌一郎『フォン・ノイマンの哲学』(講談社現代新書)読了。

フォン・ノイマンの哲学 人間のフリをした悪魔 (講談社現代新書)

フォン・ノイマンの哲学 人間のフリをした悪魔 (講談社現代新書)

  • 作者: 高橋昌一郎
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2021/02/17
  • メディア: Kindle版


国学院大学教授の高橋昌一郎が、数学者・物理学者のジョン・フォン・ノイマンの生涯と業績を語る。

ジョン・フォン・ノイマンは、1903年、ハンガリーのブダペスト生まれ。
父は銀行の弁護士、両親ともハンガリーに移住したユダヤ系ドイツ人。
1914年、ルーテル・ギムナジウム「アウグスト信仰の福音学校」へ入学。
1920年、17歳のギムナジウム時代に、数学者フェケテと共同で最初の数学論文「ある種の最小多項式の零点と超越直径について」を書く。
1921年、18歳で、ブダペスト大学大学院の数学科に入学。
その後、ベルリン大学とチューリッヒ工科大学を掛け持ちして、化学工学を学ぶ。
23歳で数学・物理・化学の博士号を授与された。
1926年、論文がドイツのダフィット・ヒルベルトに気に入られ、ゲッティンゲン大学でヒルベルトに師事。
1927年から、史上最年少の24歳でベルリン大学の私講師を務めた。
1930年、アメリカのプリンストン高等研究所の所員に選ばれた。(4人のメンバーのうち2人はアルベルト・アインシュタインとヘルマン・ワイル)。
1937年、アメリカ合衆国陸軍に志願するが、年齢制限で不採用になった。
が、アメリカ合衆国海軍のコンサルティングをし、ロスアラモス国立研究所で原子爆弾開発のためのマンハッタン計画に参加。
さらに、ENIACによる電子計算機のプロジェクトにも参加。
1950年代はアメリカ合衆国国防総省、中央情報局(CIA)、IBM、ゼネラル・エレクトリック、スタンダード・オイルなどの顧問として活躍。
しかし、太平洋での核爆弾実験の観測やロスアラモス国立研究所での核兵器開発の際に放射線を浴びたことが原因となって、1955年に骨腫瘍あるいはすい臓がんを発症し、1957年に死去。
まさに、真の天才。
数学・物理学・工学・計算機科学・経済学・気象学・心理学・政治学に影響を与えた20世紀科学史における最重要人物の一人とされ、特に原子爆弾やコンピュータの開発の第一人者だった。
が、第二次世界大戦後、ソ連への原爆投下を主張するなど、その思想は極端な科学至上主義で、ヒューマニストだったアインシュタインとは好対照。
とは言え、54年の人生で、100人分の業績を挙げてしまったのだから、尊敬せざるを得ない。
凄い人がいたものだ。
お薦めです。

nice!(2) 
共通テーマ:演劇

感じるオープンダイアローグ [本]

5月31日(火)
森川すいめい『感じるオープンダイアローグ』(講談社現代新書)読了。

感じるオープンダイアローグ (講談社現代新書)

感じるオープンダイアローグ (講談社現代新書)

  • 作者: 森川 すいめい
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2021/04/14
  • メディア: 新書


精神科医・鍼灸師の森川すいめいが、1980年代にフィンランドのケロプダス病院で始まった「オープンダイアローグ」について解説する。

森川すいめい氏は2020年、日本で初めて、「オープンダイアローグ」のトレーナー資格を取得した人。
「オープンダイアローグ」は、精神科の新しい治療法で、医師・患者・患者の家族・看護師らが集まり、対等の関係で話をして、回復を図る。
森川氏はケロプダス病院に何度も長期滞在し、この治療法を学んだ。
その経験を詳しく語ったのがこの本で、非常にためになった。
日本以外の国では、入院している精神科の患者の数がどんどん減っているらしい。
閉じ込める、隔離する、というやり方は、もう時代遅れなのだ。
「オープンダイアローグ」が日本でも普及することを願う。

今日は今年22回目のジョギング。
3,5キロ走って、1,1キロ歩いて、1,9キロ走りました。
3,5キロのタイムは、19分25秒。
前回より48秒短くなりました。
大学4年の息子が、昨日から教育実習。
母校の中学に、「公民」を教えに行っています。
彼は高校の「現代社会」の免許を取得しようとしているのですが、カリキュラムの移行期のため、高校で教えられず、やむなく中学へ。
自分も38年前に教育実習に行ったので、とても懐かしいです。
息子の健闘を祈ります。
nice!(2) 
共通テーマ:演劇

物理学者、SF映画にハマる [本]

5月30日(月)
高水裕一『物理学者、SF映画にハマる』(光文社新書)読了。

物理学者、SF映画にハマる (光文社新書)

物理学者、SF映画にハマる (光文社新書)

  • 作者: 高水 裕一
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2021/10/19
  • メディア: 新書


筑波大学計算科学研究センター研究員の高水裕一が、ハリウッド製のSF映画を、物理学者の視点から分析する。

取り上げられたのは、
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズ
『TENET』
『ターミネーター』シリーズ
『ゼロ・グラビディ』
『インターステラー』
『スター・ウォーズ』シリーズ
などなど、全部で12作。
前半がタイムトラベルもの、後半が宇宙もの。
タイムトラベルは科学的には不可能なので、もし可能だったらという前提で論じている。
『スター・ウォーズ』の帝国は全宇宙を支配しているが、宇宙はあまりにも広く、行き来が大変なので、支配できるのはあくまでも宇宙のほんの一部だけ、というツッコミがおもしろかった。
お薦めです。

今日はキャラメルボックス俳優教室の授業。
メニューは、ストレッチ、筋トレ、発声練習、スピーチ、台本練習。
生徒たちのテンションが徐々に上がってきて、とてもうれしいです。
彼ら彼女らの卒業公演を兼ねる、キャラメルボックス俳優教室第2回プロデュース公演は、9月半ばに行われます。
お楽しみに。

nice!(3) 
共通テーマ:演劇

invert/城塚翡翠倒叙集 [本]

5月29日(日)
相沢沙呼『invert/城塚翡翠倒叙集』(講談社)読了。

invert 城塚翡翠倒叙集

invert 城塚翡翠倒叙集

  • 作者: 相沢 沙呼
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2021/07/07
  • メディア: 単行本


『medium/霊媒探偵城塚翡翠』のヒロイン・城塚翡翠を探偵役とした倒叙ミステリーの短編3作を収録した短編集。

『medium/霊媒探偵城塚翡翠』は衝撃的な傑作だった。
ラストのどんでん返しに、度肝を抜かれた。
が、その秘密が明かされた上での作品には、特に驚きはなく、普通の倒叙ミステリーになってしまっていた。
それでも、3つ目の『信用ならない目撃者』にはどんでん返しが仕掛けられていたが、驚くには至らなかった。
残念。

辻村深月シアター『かがみの孤城』『ぼくのメジャースプーン』東京公演の本番5日目。
『かがみの孤城』の3ステージ目、千秋楽。
昨日に続いて、大入り満員でした。
結局、辻村さんは5日間6ステージ、すべて見に来てくださいました。
こんな原作者は他にいませんよ!
感謝の気持ちでいっぱいです。
ご来場くださった皆様にも厚く御礼申し上げます。
ありがとうございました。


nice!(3) 
共通テーマ:演劇