川っぺりムコリッタ [映画]
10月5日(土)
荻上直子監督『川っぺりムコリッタ』(2021年)Netflixで鑑賞。
北陸の小さな町。
刑務所を出た山田たけし(松山ケンイチ)は、ある小さな塩辛工場に就職し、社長(緒形直人)から紹介された古い安アパート「ハイツムコリッタ」で暮らし始める。
大家の南詩織(満島ひかり)はシングルマザー。
できるだけ人と関わることなく、ひっそりと生きたいと思っていたが、隣の部屋に住む島田幸三(ムロツヨシ)が「風呂を貸してほしい」と訪ねてきたことから一変する。
山田と島田の間には、少しずつ友情のようなものが芽生え始める。
しかし、山田が前科者であることがを知られてしまい‥‥。
荻上直子監督が2019年に出版した同名小説を映画化。
ありがちな設定、ありがちなストーリーだが、俳優たちが好演していたので、結構楽しめた。
タイトルの「ムコリッタ(牟呼栗多)」は仏教の時間の単位のひとつ(1/30日=48分)を表す仏教用語で、ささやかな幸せなどを意味する。
他に、江口のりこ、柄本佑、田中美佐子、薬師丸ひろ子、笹野高史らが出演。
荻上直子監督『川っぺりムコリッタ』(2021年)Netflixで鑑賞。
川っぺりムコリッタ スペシャル・エディション(特典DVD付) [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2023/02/03
- メディア: Blu-ray
北陸の小さな町。
刑務所を出た山田たけし(松山ケンイチ)は、ある小さな塩辛工場に就職し、社長(緒形直人)から紹介された古い安アパート「ハイツムコリッタ」で暮らし始める。
大家の南詩織(満島ひかり)はシングルマザー。
できるだけ人と関わることなく、ひっそりと生きたいと思っていたが、隣の部屋に住む島田幸三(ムロツヨシ)が「風呂を貸してほしい」と訪ねてきたことから一変する。
山田と島田の間には、少しずつ友情のようなものが芽生え始める。
しかし、山田が前科者であることがを知られてしまい‥‥。
荻上直子監督が2019年に出版した同名小説を映画化。
ありがちな設定、ありがちなストーリーだが、俳優たちが好演していたので、結構楽しめた。
タイトルの「ムコリッタ(牟呼栗多)」は仏教の時間の単位のひとつ(1/30日=48分)を表す仏教用語で、ささやかな幸せなどを意味する。
他に、江口のりこ、柄本佑、田中美佐子、薬師丸ひろ子、笹野高史らが出演。
黒い瞳 [映画]
10月5日(金)
ニキータ・ミハルコフ監督『黒い瞳』(1987年)WOWOWで鑑賞。
アテネからイタリアへ向かう船の中。
初老の紳士パヴェル(フセヴォロド・ラリオーノフ)は、まだ準備中のレストランでイタリア男のロマーノ(マルチェロ・マストロヤンニ)と出会う。
ロマーノは新婚旅行中だというパヴェルに自分の恋の話を始めた。
大学で建築学を学んでいたロマーノは、大銀行家の一人娘エリザ(シルヴァーナ・マンガーノ)と結婚。
25年後、彼女と大喧嘩し、家出して湯治場へ行った。
そこで小犬を連れたロシア女姓アンナ(エレナ・ソフォーノワ)と出会う。
彼女は結婚していたが、夫を愛したことはないとロマーノに告白した。
が、愛の一夜を過ごした翌日、アンナはロマーノに一通の手紙を残してロシアに帰ってしまった。
ロシア語で書かれたその手紙が愛の告白であったことを解読したロマーノは、彼女を追ってロシアに向かった‥‥。
原題は『Oci Ciornie』。
イタリア映画だが、監督はロシアの巨匠ニキータ・ミハルコフ。
『太陽に灼かれて』(1994年)も『戦火のナージャ』(2010年)もすばらしかった。
本作は、アントン・チェーホフの短編小説を基に、ニキータ・ミハルコフが監督・脚色。
前々から見たかった映画で、やっと見ることができた。
期待通りの傑作で、ラストは切なさに胸を締め付けられた。
ヒロインのエレナ・ソフォーノワがすこぶる美しい。
シルヴァーナ・マンガーノも老いてなお美しい。
マルチェロ・マストロヤンニはいつもの陽気で気のいいイタリア男で、おっさんなのに可愛い。
お薦めです。
ニキータ・ミハルコフ監督『黒い瞳』(1987年)WOWOWで鑑賞。
アテネからイタリアへ向かう船の中。
初老の紳士パヴェル(フセヴォロド・ラリオーノフ)は、まだ準備中のレストランでイタリア男のロマーノ(マルチェロ・マストロヤンニ)と出会う。
ロマーノは新婚旅行中だというパヴェルに自分の恋の話を始めた。
大学で建築学を学んでいたロマーノは、大銀行家の一人娘エリザ(シルヴァーナ・マンガーノ)と結婚。
25年後、彼女と大喧嘩し、家出して湯治場へ行った。
そこで小犬を連れたロシア女姓アンナ(エレナ・ソフォーノワ)と出会う。
彼女は結婚していたが、夫を愛したことはないとロマーノに告白した。
が、愛の一夜を過ごした翌日、アンナはロマーノに一通の手紙を残してロシアに帰ってしまった。
ロシア語で書かれたその手紙が愛の告白であったことを解読したロマーノは、彼女を追ってロシアに向かった‥‥。
原題は『Oci Ciornie』。
イタリア映画だが、監督はロシアの巨匠ニキータ・ミハルコフ。
『太陽に灼かれて』(1994年)も『戦火のナージャ』(2010年)もすばらしかった。
本作は、アントン・チェーホフの短編小説を基に、ニキータ・ミハルコフが監督・脚色。
前々から見たかった映画で、やっと見ることができた。
期待通りの傑作で、ラストは切なさに胸を締め付けられた。
ヒロインのエレナ・ソフォーノワがすこぶる美しい。
シルヴァーナ・マンガーノも老いてなお美しい。
マルチェロ・マストロヤンニはいつもの陽気で気のいいイタリア男で、おっさんなのに可愛い。
お薦めです。
火の接吻 [映画]
10月5日(土)
アンドレ・カイヤット監督『火の接吻』(1949年)AmazonPrimeで鑑賞。
イタリア。
ムラーノの若いガラス細工職人アンジェロ(セルジュ・レジア二)は、ガイドのラファエ(ピエール・ブラッスール)と共に見学に来た映画女優のベッティナ(マルティーヌ・キャロル)を好きになってしまう。
ベッティナらは新作映画『ロミオとジュリエット』の撮影で使用する調度品を探しに、ムラーノを訪れていたのだった。
ラファエレはベッティナらをサン・マルタン運河に近いマリア邸に案内する。
マリア家はかつてはヴェニスの名門貴族だったが、今は没落し、当主エットォレは昔日を夢見るだけ。
従弟アメデオは戦傷が元でおかしくなって機関銃を射つ真似ばかり。
エットォレの妻ルチア、家政婦レティティアも風変りで、ただ一人、エットォレの娘ジョルジア(アヌーク・エーメ)だけが例外だった。
ラファエレはマリア邸を財政的に援助していて、ジョルジアとの婚約を主張していた。
ジョルジアはベッティナに働き口を頼み、翌日、撮影所に行ってベッティナのスタンドインの仕事を得る。
アンジェロはベッティナを一目見ようと撮影所を訪れるが、エキストラと間違えられ、衣裳を着せられる。
撮影は第二幕第二場、バルコニーのシーン。
ロミオ役の役者が高い縄梯子に尻ごしみたため、アンジェロが急遽スタンドインとして縄梯子に登る。
バルコニーにはジュリエットに扮したジョルジアがいた‥‥。
原題は『Les amants de Vérone』。
ウィリアム・シェイクスピアの戯曲『ロミオとジュリエット』を元にしていて、『ロミオとジュリエット』の撮影現場で、『ロミオとジュリエット』とよく似た事件が起こるという趣向。
国際的にヒットしたらしいが、出来はあまりよくない。
ただし、当時17歳のアヌーク・エーメがあまりにも美しく可憐で、ビックリ。
アヌーク・エーメは、1932年、パリ生まれ。
両親はともにユダヤ系の舞台俳優だったが、ユダヤ人迫害が激しくなってくると、アキテーヌ地方のコニャック近郊バルブジュー=サン=ティレールに送られ、そこで育った。
1947年、14歳の時にパリでスカウトされ、アンリ・カレフ監督の『密会』に出演し、女優としてデビュー。
その際、役名の「アヌーク」を芸名に用いた。
続いて、『La Fleur de l'âge 』(1947年) において、1作目から脚本で関わっていた詩人ジャック・プレヴェールが、芸名に「エーメ」を付け加えることを提案した。
高校課程にあたるリセ課程はイギリスで学び、さらに演劇学校に通った。
1958年の『モンパルナスの灯』で世界的な人気を博した。
その後、フェデリコ・フェリーニ監督の『甘い生活』(1960年)や『8 1/2』(1963年)、ジャック・ドゥミ監督の『ローラ』(1961年)などに出演。
1966年、クロード・ルルーシュ監督の『男と女』でヒロインを演じ、ゴールデングローブ賞主演女優賞を受賞し、アカデミー主演女優賞にもノミネートされた。
1980年、『Salto nel vuoto』でカンヌ国際映画祭女優賞を受賞。
2024年、パリの自宅で92歳で死去。
アンドレ・カイヤット監督『火の接吻』(1949年)AmazonPrimeで鑑賞。
Les Amants de Verone [Combo Collector Blu-ray + DVD]
- 出版社/メーカー:
- メディア: Blu-ray
イタリア。
ムラーノの若いガラス細工職人アンジェロ(セルジュ・レジア二)は、ガイドのラファエ(ピエール・ブラッスール)と共に見学に来た映画女優のベッティナ(マルティーヌ・キャロル)を好きになってしまう。
ベッティナらは新作映画『ロミオとジュリエット』の撮影で使用する調度品を探しに、ムラーノを訪れていたのだった。
ラファエレはベッティナらをサン・マルタン運河に近いマリア邸に案内する。
マリア家はかつてはヴェニスの名門貴族だったが、今は没落し、当主エットォレは昔日を夢見るだけ。
従弟アメデオは戦傷が元でおかしくなって機関銃を射つ真似ばかり。
エットォレの妻ルチア、家政婦レティティアも風変りで、ただ一人、エットォレの娘ジョルジア(アヌーク・エーメ)だけが例外だった。
ラファエレはマリア邸を財政的に援助していて、ジョルジアとの婚約を主張していた。
ジョルジアはベッティナに働き口を頼み、翌日、撮影所に行ってベッティナのスタンドインの仕事を得る。
アンジェロはベッティナを一目見ようと撮影所を訪れるが、エキストラと間違えられ、衣裳を着せられる。
撮影は第二幕第二場、バルコニーのシーン。
ロミオ役の役者が高い縄梯子に尻ごしみたため、アンジェロが急遽スタンドインとして縄梯子に登る。
バルコニーにはジュリエットに扮したジョルジアがいた‥‥。
原題は『Les amants de Vérone』。
ウィリアム・シェイクスピアの戯曲『ロミオとジュリエット』を元にしていて、『ロミオとジュリエット』の撮影現場で、『ロミオとジュリエット』とよく似た事件が起こるという趣向。
国際的にヒットしたらしいが、出来はあまりよくない。
ただし、当時17歳のアヌーク・エーメがあまりにも美しく可憐で、ビックリ。
アヌーク・エーメは、1932年、パリ生まれ。
両親はともにユダヤ系の舞台俳優だったが、ユダヤ人迫害が激しくなってくると、アキテーヌ地方のコニャック近郊バルブジュー=サン=ティレールに送られ、そこで育った。
1947年、14歳の時にパリでスカウトされ、アンリ・カレフ監督の『密会』に出演し、女優としてデビュー。
その際、役名の「アヌーク」を芸名に用いた。
続いて、『La Fleur de l'âge 』(1947年) において、1作目から脚本で関わっていた詩人ジャック・プレヴェールが、芸名に「エーメ」を付け加えることを提案した。
高校課程にあたるリセ課程はイギリスで学び、さらに演劇学校に通った。
1958年の『モンパルナスの灯』で世界的な人気を博した。
その後、フェデリコ・フェリーニ監督の『甘い生活』(1960年)や『8 1/2』(1963年)、ジャック・ドゥミ監督の『ローラ』(1961年)などに出演。
1966年、クロード・ルルーシュ監督の『男と女』でヒロインを演じ、ゴールデングローブ賞主演女優賞を受賞し、アカデミー主演女優賞にもノミネートされた。
1980年、『Salto nel vuoto』でカンヌ国際映画祭女優賞を受賞。
2024年、パリの自宅で92歳で死去。
男と女 製作50周年記念 デジタル・リマスター版 [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: Happinet
- 発売日: 2017/05/02
- メディア: Blu-ray
勇者のみ [映画]
10月4日(金)
ゴードン・ダグラス監督『勇者のみ』(1951年)AmazonPrimeで鑑賞。
1867年、南北戦争直後のニューメキシコ。
騎兵隊のリチャード・ランス大尉(グレゴリー・ペック)は部下を連れて「不落の砦」に行き、襲ってきたアパッチ族の酋長を捕虜にして、本拠ウィンストン砦に帰った。
砦の隊長ドラム大佐はアパッチの酋長奪還を恐れ、彼をもっと堅固なグランド砦へ移すことを決意し、ハロウェイ中尉(ギグ・ヤング)に護送を命じた。
ハロウェイ中尉はランス大尉と、同僚の娘キャシー(バーバラ・ペイトン)を争う仲だったので、部下たちはこの任命はランスが女を独り占めにする策略だと邪推した。
ハロウェイは護送中、酋長を奪い返された上、殺害されて砦へ送り返された。
キャシーは怒ってランスと絶交した。
ランスは援軍が到着するまで「不落の砦」に陣取って、アパッチを食い止めることを進言し、8名の部下と共に出発した‥‥。
原題は『Only the Valiant』。
チャールズ・マーキス・ウォーレンの同名小説を映画化。
西部劇や戦争映画でよく見かける、小隊が敵に何度も襲われ一人ずつ死んでいく、というパターンの映画。
このパターンは良作になりやすいのか、大抵おもしろい。
本作もなかなかの出来で、掘り出し物だと思った。
グレゴリー・ペックが孤高の男を演じて、カッコイイ。
大好きなワード・ボンドがアルコール依存症の荒くれ男の役でかなり目立っていた。
なお、フランク・シナトラ主演・監督の『勇者のみ』(1965年)もあるが、こちらの原題は『None But the Brave』。
お間違いなきように。
お薦めです。
ゴードン・ダグラス監督『勇者のみ』(1951年)AmazonPrimeで鑑賞。
1867年、南北戦争直後のニューメキシコ。
騎兵隊のリチャード・ランス大尉(グレゴリー・ペック)は部下を連れて「不落の砦」に行き、襲ってきたアパッチ族の酋長を捕虜にして、本拠ウィンストン砦に帰った。
砦の隊長ドラム大佐はアパッチの酋長奪還を恐れ、彼をもっと堅固なグランド砦へ移すことを決意し、ハロウェイ中尉(ギグ・ヤング)に護送を命じた。
ハロウェイ中尉はランス大尉と、同僚の娘キャシー(バーバラ・ペイトン)を争う仲だったので、部下たちはこの任命はランスが女を独り占めにする策略だと邪推した。
ハロウェイは護送中、酋長を奪い返された上、殺害されて砦へ送り返された。
キャシーは怒ってランスと絶交した。
ランスは援軍が到着するまで「不落の砦」に陣取って、アパッチを食い止めることを進言し、8名の部下と共に出発した‥‥。
原題は『Only the Valiant』。
チャールズ・マーキス・ウォーレンの同名小説を映画化。
西部劇や戦争映画でよく見かける、小隊が敵に何度も襲われ一人ずつ死んでいく、というパターンの映画。
このパターンは良作になりやすいのか、大抵おもしろい。
本作もなかなかの出来で、掘り出し物だと思った。
グレゴリー・ペックが孤高の男を演じて、カッコイイ。
大好きなワード・ボンドがアルコール依存症の荒くれ男の役でかなり目立っていた。
なお、フランク・シナトラ主演・監督の『勇者のみ』(1965年)もあるが、こちらの原題は『None But the Brave』。
お間違いなきように。
お薦めです。
イワン雷帝 [映画]
10月3日(木)
セルゲイ・エイゼンシュテイン監督『イワン雷帝』(1946年)AmazonPrimeで鑑賞。
16世紀中葉のロシア。
イワン大公(ニコライ・チェルカーソフ)は世襲貴族たちの分割政治を打破し、専制君主による帝政の確立を計った。
戴冠式で皇帝となり、アナスタシア(リュドミラ・ツェリコフスカヤ)を王妃に迎えた。
イワンの伯母は息子のウラジミル(パーヴェル・カドチニコフ)を帝位につけようと、大衆の指導者マリュータを唆し、イワンへの謀反を画策した。
が、皇帝の祖国愛に打たれ、暴徒たちは皇帝へ忠誠を誓った。
そして、隣国カザンを倒し、イワンはその皇帝の地位を確固たるものにした。
ところが、モスクワに帰還してすぐに、重い病に罹ってしまう‥‥。
原題は『Иван Грозный』。
イワン雷帝ことイヴァン4世の生涯を描いた映画。
全3部構成で制作される予定だったが、第1部は時の権力者ヨシフ・スターリンから高く評価されたものの、第2部はスターリンを暗に批判した内容であったため上映禁止となり、第3部は完成されなかった。
現在公開されているのは第1部。
『戦艦ポチョムキン』とモンタージュ理論の完成者として映画史にその名を残すセルゲイ・エイゼンシュテインだが、本作はアップの多様と大仰な演技で退屈だった。
ウィキペディアによると、エイゼンシュテインは1928年にモスクワで行なわれた2代目市川左團次の歌舞伎公演を観劇し、大いに感銘を受け、その影響から、クローズアップ・ショットで主人公に見得を切らせるという歌舞伎的な様式の演出を用いたらしい。
セルゲイ・エイゼンシュテイン監督『イワン雷帝』(1946年)AmazonPrimeで鑑賞。
イワン雷帝 セルゲイ・エイゼンシュテイン 2Kレストア Blu-ray
- 出版社/メーカー: IVC
- 発売日: 2023/02/24
- メディア: Blu-ray
16世紀中葉のロシア。
イワン大公(ニコライ・チェルカーソフ)は世襲貴族たちの分割政治を打破し、専制君主による帝政の確立を計った。
戴冠式で皇帝となり、アナスタシア(リュドミラ・ツェリコフスカヤ)を王妃に迎えた。
イワンの伯母は息子のウラジミル(パーヴェル・カドチニコフ)を帝位につけようと、大衆の指導者マリュータを唆し、イワンへの謀反を画策した。
が、皇帝の祖国愛に打たれ、暴徒たちは皇帝へ忠誠を誓った。
そして、隣国カザンを倒し、イワンはその皇帝の地位を確固たるものにした。
ところが、モスクワに帰還してすぐに、重い病に罹ってしまう‥‥。
原題は『Иван Грозный』。
イワン雷帝ことイヴァン4世の生涯を描いた映画。
全3部構成で制作される予定だったが、第1部は時の権力者ヨシフ・スターリンから高く評価されたものの、第2部はスターリンを暗に批判した内容であったため上映禁止となり、第3部は完成されなかった。
現在公開されているのは第1部。
『戦艦ポチョムキン』とモンタージュ理論の完成者として映画史にその名を残すセルゲイ・エイゼンシュテインだが、本作はアップの多様と大仰な演技で退屈だった。
ウィキペディアによると、エイゼンシュテインは1928年にモスクワで行なわれた2代目市川左團次の歌舞伎公演を観劇し、大いに感銘を受け、その影響から、クローズアップ・ショットで主人公に見得を切らせるという歌舞伎的な様式の演出を用いたらしい。
戦艦ポチョムキン Blu-ray 〈新価格・普及版〉 エイゼンシュテイン監督のデビュー作『グルーモフの日記』(抜粋)、トーキー作『センチメンタル・ロマンス』収録
- 出版社/メーカー: IVC
- 発売日: 2022/08/26
- メディア: Blu-ray
岸辺露伴、ルーヴルへ行く [映画]
10月2日(水)
渡辺一貴監督『岸辺露伴、ルーヴルへ行く』(2023年)Netflixで鑑賞。
漫画家の岸辺露伴(高橋一生)は、読者に「この世で最も『黒い色』という色を見たことがあるだろうか?」と問いかける。
10年前、当時17歳の露伴(長尾謙杜)は漫画家デビューを目指し、祖母(白石加代子)の経営する元旅館アパートに夏休みの2カ月間住むことに。
そこで入居者の女性・藤倉奈々瀬(木村文乃)から、この世で最も黒く、最も邪悪な絵の存在を聞かされる。
その絵はかつて彼女の地元の地主が所有しており、彼女自身も遠目で見たことがあったが、買い取られて今はルーヴル美術館にあると言う。
やがて奈々瀬は失踪し、露伴も彼女のことを忘れた。
10年後、27歳となった露伴は、編集者の泉京香(飯豊まりえ)との世間話をきっかけに奈々瀬のことを思い出し、好奇心と青春の慕情に駆られ、絵を見るためにルーヴル美術館を訪れる‥‥。
荒木飛呂彦による漫画シリーズ『ジョジョの奇妙な冒険』のスピンオフ作品『岸辺露伴は動かない』の一編であり、ルーヴル美術館が主催するバンド・デシネプロジェクトのために書き下ろされた同名の漫画作品を映画化。
監督の渡辺一貴、脚本の小林靖子を始め、NHK総合で放送されたテレビドラマ『岸辺露伴は動かない』のキャスト・スタッフが続投。
僕は『岸辺露伴は動かない』は未見。
『ジョジョの奇妙な冒険』も読んでいないので、その奇妙な世界観にやや戸惑った。
が、要するに超能力サスペンスの一種で、出来はあまり良くない。
キャラメルボックス・ディスカバリーズVOL.2『TWO』の稽古11日目。
7・8・9場の立ち稽古をしました。
で、最後に時間が余ったので、5~9場を通しました。
これは、『TWO』の前半を通したということ。
テンションが上がり過ぎて、出来はイマイチ。
終了後、都営地下鉄・大江戸線の新宿駅へ行き、パスモで「都営交通無料乗車券」を作ってきました。
聴覚障害4級になり、市役所で紙の「無料券」をもらったのですが、その際、係の人から、紙をパスモに代えられると言われたのです。
これで都電、都バス、都営地下鉄、日暮里・舎人ライナーにスッと乗れます。
パスモ代500円はかかりましたが。
渡辺一貴監督『岸辺露伴、ルーヴルへ行く』(2023年)Netflixで鑑賞。
岸辺露伴 ルーヴルへ行く 豪華版(初回生産限定) [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: NHKエンタープライズ
- 発売日: 2024/07/26
- メディア: Blu-ray
漫画家の岸辺露伴(高橋一生)は、読者に「この世で最も『黒い色』という色を見たことがあるだろうか?」と問いかける。
10年前、当時17歳の露伴(長尾謙杜)は漫画家デビューを目指し、祖母(白石加代子)の経営する元旅館アパートに夏休みの2カ月間住むことに。
そこで入居者の女性・藤倉奈々瀬(木村文乃)から、この世で最も黒く、最も邪悪な絵の存在を聞かされる。
その絵はかつて彼女の地元の地主が所有しており、彼女自身も遠目で見たことがあったが、買い取られて今はルーヴル美術館にあると言う。
やがて奈々瀬は失踪し、露伴も彼女のことを忘れた。
10年後、27歳となった露伴は、編集者の泉京香(飯豊まりえ)との世間話をきっかけに奈々瀬のことを思い出し、好奇心と青春の慕情に駆られ、絵を見るためにルーヴル美術館を訪れる‥‥。
荒木飛呂彦による漫画シリーズ『ジョジョの奇妙な冒険』のスピンオフ作品『岸辺露伴は動かない』の一編であり、ルーヴル美術館が主催するバンド・デシネプロジェクトのために書き下ろされた同名の漫画作品を映画化。
監督の渡辺一貴、脚本の小林靖子を始め、NHK総合で放送されたテレビドラマ『岸辺露伴は動かない』のキャスト・スタッフが続投。
僕は『岸辺露伴は動かない』は未見。
『ジョジョの奇妙な冒険』も読んでいないので、その奇妙な世界観にやや戸惑った。
が、要するに超能力サスペンスの一種で、出来はあまり良くない。
キャラメルボックス・ディスカバリーズVOL.2『TWO』の稽古11日目。
7・8・9場の立ち稽古をしました。
で、最後に時間が余ったので、5~9場を通しました。
これは、『TWO』の前半を通したということ。
テンションが上がり過ぎて、出来はイマイチ。
終了後、都営地下鉄・大江戸線の新宿駅へ行き、パスモで「都営交通無料乗車券」を作ってきました。
聴覚障害4級になり、市役所で紙の「無料券」をもらったのですが、その際、係の人から、紙をパスモに代えられると言われたのです。
これで都電、都バス、都営地下鉄、日暮里・舎人ライナーにスッと乗れます。
パスモ代500円はかかりましたが。
浮かれ姫君 [映画]
10月1日(火)
W.S.ヴァン・ダイク監督『浮かれ姫君』(1935年)AmazonPrimeで鑑賞。
フランス、ルイ王朝時代。
公爵令嬢マリイ姫(ジャネット・マクドナルド)は伯父のすすめる政策結婚の相手スペインの大公爵ドン・カルロスを嫌い、召使マリエッタがカスケット・ガール(アメリカ・ルイジアナ州のフランス植民地の男子と結婚すべく国家の補助を受けて移住する女子たち)の1人として渡米すると聞き、マリエッタに扮して船出する。
明日は大陸へ着くという夜、船は海賊に襲われ、カスケット・ガールたちも囚われて陸地へ連れていかれる。
が、ウォーリントン大尉(ネルソン・エディ)に率いられた傭兵の一隊が賊を討伐して、女たちをニューオーリンズへ連れていく。
植民地監督ダナールは一行を歓迎し、土地の男たちはカスケットガールたちに群がったが、マリエッタだけは結婚を拒む。
そして、美声を頼りに、操り人形小屋で働き始める‥‥。
原題は『Naughty Marietta』。
『玩具の国』と同じく、ヴィクター・ハーバート作曲の大ヒットオペレッタの映画化。
ライトなロマコメだが、この邦題はあんまりではないか?
マリエッタは向こう見ずなことはあるが、まじめで、少しも浮かれていない。
18世紀のアメリカが映画になることはあまりないので、とてもタメになった。
W.S.ヴァン・ダイク監督『浮かれ姫君』(1935年)AmazonPrimeで鑑賞。
Naughty Marietta [DVD] [Import]
- 出版社/メーカー: Warner Archive
- メディア: DVD
フランス、ルイ王朝時代。
公爵令嬢マリイ姫(ジャネット・マクドナルド)は伯父のすすめる政策結婚の相手スペインの大公爵ドン・カルロスを嫌い、召使マリエッタがカスケット・ガール(アメリカ・ルイジアナ州のフランス植民地の男子と結婚すべく国家の補助を受けて移住する女子たち)の1人として渡米すると聞き、マリエッタに扮して船出する。
明日は大陸へ着くという夜、船は海賊に襲われ、カスケット・ガールたちも囚われて陸地へ連れていかれる。
が、ウォーリントン大尉(ネルソン・エディ)に率いられた傭兵の一隊が賊を討伐して、女たちをニューオーリンズへ連れていく。
植民地監督ダナールは一行を歓迎し、土地の男たちはカスケットガールたちに群がったが、マリエッタだけは結婚を拒む。
そして、美声を頼りに、操り人形小屋で働き始める‥‥。
原題は『Naughty Marietta』。
『玩具の国』と同じく、ヴィクター・ハーバート作曲の大ヒットオペレッタの映画化。
ライトなロマコメだが、この邦題はあんまりではないか?
マリエッタは向こう見ずなことはあるが、まじめで、少しも浮かれていない。
18世紀のアメリカが映画になることはあまりないので、とてもタメになった。
アルプスの少女ハイジ [映画]
10月1日(火)
ルイジ・コメンチー二監督『アルプスの少女ハイジ』(1952年)AmazonPrimeで鑑賞。
スイスの山村。
少女ハイジ(エルスベート・ジグムント)は、両親とアルプおじいさん(ハインリヒ・グレトラー)の4人で暮していた。
が、ある日、彼女の家の煙突から出た火の粉が元で、村の教会と家が焼けた。
消火に出た父は死に、母もそれがもとで病死し、村人たちはおじさんを裁判にかけた。
村を棄てたおじいさんは、ハイジと2人で山小屋にこもって暮すようになった。
村の未亡人ブリギッタの一人息子ペーターだけが、ハイジの友達だった。
村の教会に新しくきた牧師は、8歳になったハイジを学校に行かせるようにおじいさんを説得したが、おじいさんは聞き入れなかった。
ある日、デーテ叔母さんが戻ってきて、ハイジを連れ出す。
それは、ハイジをフランクフルトの大富豪ゼーゼマン家の一人娘クララの学友にするためだった‥‥。
原題は『Heidi』。
スイスのヨハンナ・スピリの児童文学『アルプスの少女ハイジ』を映画化。
スイスの映画だが、監督はイタリア人で『パンと恋と夢』のルイジ・コメンチー二。
なかなかの出来だったが、これを見て改めて、高畑勲監督のアニメ『アルプスの少女ハイジ』(1974年)のすばらしさを思い知らされた。
日本の小学1年生には勉強よりこのアニメを見せるべきではないか?
ルイジ・コメンチー二監督『アルプスの少女ハイジ』(1952年)AmazonPrimeで鑑賞。
スイスの山村。
少女ハイジ(エルスベート・ジグムント)は、両親とアルプおじいさん(ハインリヒ・グレトラー)の4人で暮していた。
が、ある日、彼女の家の煙突から出た火の粉が元で、村の教会と家が焼けた。
消火に出た父は死に、母もそれがもとで病死し、村人たちはおじさんを裁判にかけた。
村を棄てたおじいさんは、ハイジと2人で山小屋にこもって暮すようになった。
村の未亡人ブリギッタの一人息子ペーターだけが、ハイジの友達だった。
村の教会に新しくきた牧師は、8歳になったハイジを学校に行かせるようにおじいさんを説得したが、おじいさんは聞き入れなかった。
ある日、デーテ叔母さんが戻ってきて、ハイジを連れ出す。
それは、ハイジをフランクフルトの大富豪ゼーゼマン家の一人娘クララの学友にするためだった‥‥。
原題は『Heidi』。
スイスのヨハンナ・スピリの児童文学『アルプスの少女ハイジ』を映画化。
スイスの映画だが、監督はイタリア人で『パンと恋と夢』のルイジ・コメンチー二。
なかなかの出来だったが、これを見て改めて、高畑勲監督のアニメ『アルプスの少女ハイジ』(1974年)のすばらしさを思い知らされた。
日本の小学1年生には勉強よりこのアニメを見せるべきではないか?
天使の顔 [映画]
9月30日(月)
オットー・プレミンジャー監督『天使の顔』(1952年)AmazonPrimeで鑑賞。
救急隊員のフランク・ジェサップ(ロバート・ミッチャム) はトレメイン家に出動。
その家の娘のダイアン・トレメイン(ジーン・シモンズ)と知り合いになる。
ダイアンはフランクが気に入ったようで、追いかけてきた。
また、フランクの恋人のメアリー・ウィルトン(モナ・フリーマン)にも会いに行き、フランクとのことについて勝手な話をした。
フランクはダイアンに誘われて、トレメイン家の運転手となる。
ダイアンは父親のチャールズ(ハーバート・マーシャル)は大好きだったが、継母のキャサリン(バーバラ・オニール)とはうまくいってなかった‥‥。
原題は『Angel Face』。
サイコ・サスペンスで、ロバート・ミッチャム演じるフランクが、ジーン・シモンズ演じる異常性格者のダイアンに振り回される話。
だが、ダイアンというキャラクターがよくわからず、楽しめなかった。
ジーン・シモンズはヴィヴィアン・リーによく似た美人だが、あまり魅力を感じなかった。
ラストも後味が悪かった。
今日はキャラメルボックス・ディスカバリーズVOL.2『TWO』の稽古10日目。
ダンス振付の3回目
全3曲の振付が本日、無事に完成しました。
3曲が全く違うイメージなので、とてもおもしろい。
振付の成井夏野さんに深く感謝します。
稽古終了後は、中目黒キンケロシアターへ下見に行ってきました。
初めて使う劇場では必ずこの下見をします。
僕はお客さんとしても行ったことがなかったので、新鮮でした。
定員133名なのですが、舞台も客席も広く、楽屋はなんと5室もあった!
何とも贅沢な劇場だと思いました。
中目黒駅から歩いて5,6分と近いのもうれしい。
本番が楽しみになってきました。
オットー・プレミンジャー監督『天使の顔』(1952年)AmazonPrimeで鑑賞。
救急隊員のフランク・ジェサップ(ロバート・ミッチャム) はトレメイン家に出動。
その家の娘のダイアン・トレメイン(ジーン・シモンズ)と知り合いになる。
ダイアンはフランクが気に入ったようで、追いかけてきた。
また、フランクの恋人のメアリー・ウィルトン(モナ・フリーマン)にも会いに行き、フランクとのことについて勝手な話をした。
フランクはダイアンに誘われて、トレメイン家の運転手となる。
ダイアンは父親のチャールズ(ハーバート・マーシャル)は大好きだったが、継母のキャサリン(バーバラ・オニール)とはうまくいってなかった‥‥。
原題は『Angel Face』。
サイコ・サスペンスで、ロバート・ミッチャム演じるフランクが、ジーン・シモンズ演じる異常性格者のダイアンに振り回される話。
だが、ダイアンというキャラクターがよくわからず、楽しめなかった。
ジーン・シモンズはヴィヴィアン・リーによく似た美人だが、あまり魅力を感じなかった。
ラストも後味が悪かった。
今日はキャラメルボックス・ディスカバリーズVOL.2『TWO』の稽古10日目。
ダンス振付の3回目
全3曲の振付が本日、無事に完成しました。
3曲が全く違うイメージなので、とてもおもしろい。
振付の成井夏野さんに深く感謝します。
稽古終了後は、中目黒キンケロシアターへ下見に行ってきました。
初めて使う劇場では必ずこの下見をします。
僕はお客さんとしても行ったことがなかったので、新鮮でした。
定員133名なのですが、舞台も客席も広く、楽屋はなんと5室もあった!
何とも贅沢な劇場だと思いました。
中目黒駅から歩いて5,6分と近いのもうれしい。
本番が楽しみになってきました。
逢びき [映画]
9月30日(月)
デヴィッド・リーン監督『逢びき』(1945年)AmazonPrimeで鑑賞。
イギリス。
夫や息子と暮らす平凡な主婦ローラ(セリア・ジョンソン)は、毎週木曜に近くの街へ汽車で出かけ、買い物や映画鑑賞をして楽しんでいた。
ある木曜の夕方、帰りの汽車を待っていた彼女は、喫茶店で医師アレック(トレバー・ハワード)と知り合う。
その後、食堂でアレックと再会したローラは、彼もまた毎週木曜に友人の代診で街を訪れていることを知る。
2人は惹かれ合い、毎週会うようになるが‥‥。
原題は『Brief Encounter』。
第一回カンヌ映画祭グランプリ受賞作。
ノエル・カワード『静物画』の映画化で、彼自身が脚本・製作に参加している。
配偶者のいる男女の出会いと別れを丁寧に描いたメロドラマ。
劇的ではないが、だからこそリアリティが感じられる。
1974年に、ソフィア・ローレンとリチャード・バートンの共演でテレビ映画としてリメイクされた。
そっちもぜひ見てみたい。
デヴィッド・リーン監督『逢びき』(1945年)AmazonPrimeで鑑賞。
イギリス。
夫や息子と暮らす平凡な主婦ローラ(セリア・ジョンソン)は、毎週木曜に近くの街へ汽車で出かけ、買い物や映画鑑賞をして楽しんでいた。
ある木曜の夕方、帰りの汽車を待っていた彼女は、喫茶店で医師アレック(トレバー・ハワード)と知り合う。
その後、食堂でアレックと再会したローラは、彼もまた毎週木曜に友人の代診で街を訪れていることを知る。
2人は惹かれ合い、毎週会うようになるが‥‥。
原題は『Brief Encounter』。
第一回カンヌ映画祭グランプリ受賞作。
ノエル・カワード『静物画』の映画化で、彼自身が脚本・製作に参加している。
配偶者のいる男女の出会いと別れを丁寧に描いたメロドラマ。
劇的ではないが、だからこそリアリティが感じられる。
1974年に、ソフィア・ローレンとリチャード・バートンの共演でテレビ映画としてリメイクされた。
そっちもぜひ見てみたい。