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コレモ日本語アルカ? [本]

9月12日(水)
金水敏『コレモ日本語アルカ?』(岩波書店)読了。

コレモ日本語アルカ?――異人のことばが生まれるとき (そうだったんだ!日本語)

コレモ日本語アルカ?――異人のことばが生まれるとき (そうだったんだ!日本語)

  • 作者: 金水 敏
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2014/09/11
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


大阪大学大学院文学研究科教授の金水敏が、在日中国人が使うと言われている「アルヨ言葉」を解説する。

「これ長生きの薬あるよ。飲むよろしい」
在日中国人が使うと言われている「アルヨ言葉」は、古くは宮沢賢治の童話『山男の四月』に登場する。
が、その起源は、幕末の横浜。
横浜にやってきた外国人たちは、名刺や動詞の終止形の後に「あります」をつける、「横浜言葉」を使っていた。
これが「アルヨ言葉」に変形しながら、在日中国人が使う言葉というイメージに限定されていく。
完成したのは大正時代。
昭和20年以降は、映画やマンガで爆発的に広がった。
大きな役割を果たしたのは、田河水泡のマンガ『のらくろ』。
僕は石ノ森章太郎のマンガ『サイボーグ007』に登場する006の「張々湖(ちゃんちゃんこ)」が忘れられない。
「アルヨ言葉」を使う中国人は、怪しかったり滑稽だったりしたが、このイメージを一変させたのが、「チャイナ少女」。
映画『幽玄道士』シリーズの「テンテン」、鳥山明のマンガ『Dr.スランプ』の「摘鶴燐(ツンツルリン」あたりがその起源らしい。
というふうに、この本では、マンガやアニメまで視野に入れて、「アルヨ言葉」を分析している。
「アルヨ言葉」は前からずっと気になっていたので、この本が読めて、とてもためになった。
お薦めです。

キャラメルボックス2018グリーティングシアター『ながれぼしのきもち』の仕込み3日目。
1045よりゲネプロ。
脚本・演出の真柴あずきによると、ミスの連発だったようですが、僕はあまり気付かず。
上演時間は1時間50分。
1500よりプレビュー。
ザ・ポケット開館20周年記念公演ということで、このプレビューはザ・ポケットさんの招待客のみを対象に上演。
中高年の方が多く、芝居は穏やかな反応で進みましたが、終演後は熱い拍手!
1800より、中野サンプラザで、ザ・ポケット開館20周年記念パーティー。
キャラメルボックスからは、私、加藤昌史、真柴あずき、坂口理恵、岡田達也、関根翔太、大滝真実が参加しました。
僕は、ザ・ポケット支配人の笠原玲子さんからのご指名で、乾杯の音頭をとらせていただきました。
ザ・ポケットは、笠原さんの息子の一将さんが社長をつとめる司株式会社が経営しているのですが、この一将さんがなんと僕の高校の後輩!
12年も下なので、高校では会ってませんが。
僕の高校から演劇界に進む人間はほとんどいないので、とてもうれしかった!
30周年、40周年を目指して、ますます発展していただきたいと思いました。

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