白痴 [映画]
3月31日(日)
ジョルジュ・ランパン監督『白痴』(1946年)AmazonPrimeで鑑賞。
心の病を抱えるムイシュキン公爵(ジェラール・フィリップ)は、スイスでの療養を終え、ペテルブルグの将軍家へやってきた。
将軍家では娘のアグラーヤ(ナタリー・ナティエ)と大地主トーツキイ(ジャン・ドビュクール)、トーツキイの元愛人ナスターシャ(エドウィージュ・フイエール)と将軍の秘書ガーニャ(ミシェル・アンドレ)の結婚話が進んでいた。
ナスターシャを不幸な女性と直感したムイシュキンは彼女を助けようとするが、彼の純真な言動は逆に周囲の人間を混乱させるだけだった。
ナスターシャはムイシュキンに惹かれながら商人ロゴージン(リュシアン・コエデル)に金で囲われ、アグラーヤもムイシュキンに好意を持つ‥‥。
原題は『L'idiot』。
ロシアの文豪フョードル・ドストエフスキーが1868年に雑誌『ロシア報知』(Русскій Вѣстникъ)に連載した小説の映画化。
この小説は5回、映像化されている。
1,1946年のジョルジュ・ランパン監督によるフランス映画。
2,1951年の黒澤明監督による日本映画。
3,1958年のイワン・プィリエフ監督によるソ連映画。
4,1994年のアンジェイ・ワイダ監督によるポーランド・日本合作映画。
5,2003年のウラジーミル・ボルトコ監督によるロシアのテレビドラマシリーズ。。
僕は原作は読んでいるが、あの長い話をよくぞ98分にまとめたものだと思う。
ジェラール・フィリップの演技もお見事。
かと言って、映画としておもしろかったわけではないが。
ジョルジュ・ランパン監督『白痴』(1946年)AmazonPrimeで鑑賞。
心の病を抱えるムイシュキン公爵(ジェラール・フィリップ)は、スイスでの療養を終え、ペテルブルグの将軍家へやってきた。
将軍家では娘のアグラーヤ(ナタリー・ナティエ)と大地主トーツキイ(ジャン・ドビュクール)、トーツキイの元愛人ナスターシャ(エドウィージュ・フイエール)と将軍の秘書ガーニャ(ミシェル・アンドレ)の結婚話が進んでいた。
ナスターシャを不幸な女性と直感したムイシュキンは彼女を助けようとするが、彼の純真な言動は逆に周囲の人間を混乱させるだけだった。
ナスターシャはムイシュキンに惹かれながら商人ロゴージン(リュシアン・コエデル)に金で囲われ、アグラーヤもムイシュキンに好意を持つ‥‥。
原題は『L'idiot』。
ロシアの文豪フョードル・ドストエフスキーが1868年に雑誌『ロシア報知』(Русскій Вѣстникъ)に連載した小説の映画化。
この小説は5回、映像化されている。
1,1946年のジョルジュ・ランパン監督によるフランス映画。
2,1951年の黒澤明監督による日本映画。
3,1958年のイワン・プィリエフ監督によるソ連映画。
4,1994年のアンジェイ・ワイダ監督によるポーランド・日本合作映画。
5,2003年のウラジーミル・ボルトコ監督によるロシアのテレビドラマシリーズ。。
僕は原作は読んでいるが、あの長い話をよくぞ98分にまとめたものだと思う。
ジェラール・フィリップの演技もお見事。
かと言って、映画としておもしろかったわけではないが。
愛人ジュリエット [映画]
3月31日(日)
マルセル・カルネ監督『愛人ジュリエット』(1951年)AmazonPrimeで鑑賞。
青年ミシェル(ジェラール・フィリップ)は牢獄の中で恋人ジュリエットを想い、夢の中で彼女に会いに旅立つ。
到着したのは「忘却の国」で、住民たちは誰も思い出を持たず、逆にミシェルから昔の出来事を聞こうとする。
彼が恋人を探しているのを知った貴族ベランジェ(ジャン=ロジェ・コーシモン)は、村で美しい娘(シュザンヌ・クルーティエ)を見つけ、自分のシャトーに連れ帰る。
ミシェルは村の探偵から迫害され、シャトーに逃げ込み、ジュリエットらしき娘の話を聞くが、彼女は逃げた後だった。
ミシェルは森の中で娘に巡り合い、愛を告白する。
彼は牢獄に入る前、ジュリエットと海岸へ行くために店の金を盗み、牢に入れられたのだった‥‥。
原題は『Juliette ou la Clef des Songes』。
『ジュリエット あるいは夢の鍵』というタイトルが使用されたこともある。
監督マルセル・カルネの戯曲を彼自身が映画化。
音楽担当のジョゼフ・コズマは本作で1951年度カンヌ映画祭音楽賞を獲得した。
舞台は夢の中の「忘却の国」。
しかし、異世界ファンタジーというより、不条理劇というべきだろう。
サミュエル・ベケットの『ゴドーを待ちながら』が1952年で、当時は不条理がブームだったのかもしれない。
が、今見ると陳腐なお伽噺で、全く感心しない。
マルセル・カルネ監督『愛人ジュリエット』(1951年)AmazonPrimeで鑑賞。
青年ミシェル(ジェラール・フィリップ)は牢獄の中で恋人ジュリエットを想い、夢の中で彼女に会いに旅立つ。
到着したのは「忘却の国」で、住民たちは誰も思い出を持たず、逆にミシェルから昔の出来事を聞こうとする。
彼が恋人を探しているのを知った貴族ベランジェ(ジャン=ロジェ・コーシモン)は、村で美しい娘(シュザンヌ・クルーティエ)を見つけ、自分のシャトーに連れ帰る。
ミシェルは村の探偵から迫害され、シャトーに逃げ込み、ジュリエットらしき娘の話を聞くが、彼女は逃げた後だった。
ミシェルは森の中で娘に巡り合い、愛を告白する。
彼は牢獄に入る前、ジュリエットと海岸へ行くために店の金を盗み、牢に入れられたのだった‥‥。
原題は『Juliette ou la Clef des Songes』。
『ジュリエット あるいは夢の鍵』というタイトルが使用されたこともある。
監督マルセル・カルネの戯曲を彼自身が映画化。
音楽担当のジョゼフ・コズマは本作で1951年度カンヌ映画祭音楽賞を獲得した。
舞台は夢の中の「忘却の国」。
しかし、異世界ファンタジーというより、不条理劇というべきだろう。
サミュエル・ベケットの『ゴドーを待ちながら』が1952年で、当時は不条理がブームだったのかもしれない。
が、今見ると陳腐なお伽噺で、全く感心しない。
あなたのために [映画]
3月31日(日)
マット・ウィリアムズ監督『あなたのために』(2000年)AmazonPrimeで鑑賞。
ノヴァリー・ネイション(ナタリー・ポートマン)は17歳で出産間近。
ボーイフレンドのウィリーと駆け落ちするため、テネシーからカリフォルニアを目指して車で旅立つ。
が、オクラホマ州のウォルマートで置き去りにされてしまう。
ノヴァリーはウォルマートに住み着き、店内で出産。
一躍有名人となったノヴァリーと赤ん坊の元へ、母親のリル(サリー・フィールド)が駆け付ける。
が、リルはノヴァリーがウォルマートからもらった500ドルを持ち逃げ。
ノヴァリーは。知り合いになったレクシー・クープ(アシュレイ・ジャッド)の家で暮らし始める‥‥。
原題は『Where the Heart Is』。
ビリー・レッツの1997年の小説『ビート・オブ・ハート』を映画化。
ナタリー・ポートマンは公開当時19歳。
しかし、『レオン』(1994年)から6年経ち、堂々と妊婦・母親を演じている。
おバカな小娘だったノヴァリーが、ぐんぐん成長していく姿がおもしろかった。
マット・ウィリアムズ監督『あなたのために』(2000年)AmazonPrimeで鑑賞。
ノヴァリー・ネイション(ナタリー・ポートマン)は17歳で出産間近。
ボーイフレンドのウィリーと駆け落ちするため、テネシーからカリフォルニアを目指して車で旅立つ。
が、オクラホマ州のウォルマートで置き去りにされてしまう。
ノヴァリーはウォルマートに住み着き、店内で出産。
一躍有名人となったノヴァリーと赤ん坊の元へ、母親のリル(サリー・フィールド)が駆け付ける。
が、リルはノヴァリーがウォルマートからもらった500ドルを持ち逃げ。
ノヴァリーは。知り合いになったレクシー・クープ(アシュレイ・ジャッド)の家で暮らし始める‥‥。
原題は『Where the Heart Is』。
ビリー・レッツの1997年の小説『ビート・オブ・ハート』を映画化。
ナタリー・ポートマンは公開当時19歳。
しかし、『レオン』(1994年)から6年経ち、堂々と妊婦・母親を演じている。
おバカな小娘だったノヴァリーが、ぐんぐん成長していく姿がおもしろかった。
ロドリゴ・ラウバインと従者クニルプス [本]
3月31日(日)
ミヒャエル・エンデ+ヴィーラント・フロイント『ロドリゴ・ラウバインと従者クニルプス』(小学館)読了。
中世ヨーロッパ。
パパ・フトッチョの人形劇団が馬車で旅をしている。
劇団員は、パパ、ママ、息子のクニルプス、おうむのソクラテス。
ある夜、クニルプスが姿を消す。
彼は盗賊騎士として有名な、ロドリゴ・ラウバインに会いに行く。
ゾクゾク森を抜け、トゲトゲ岳を登り、オソロシ城に辿り着く。
そこには身長メートルのロドリゴ・ラウバインがいた‥‥。
ドイツの児童文学として世界的に有名なミヒャエル・エンデ(1929年~1995年)の遺作。
エンデの代表作は『ジム・ボタンの機関車大旅行』(1960年)、『モモ』(1973年)、『はてしない物語』(1979年)など。
『ロドリゴ・ラウバインと従者クニルプス』は、第三章まで書いたところで亡くなった。
が、2019年、エンデの死の24年後、後輩の児童文学者ヴィーラント・フロイントが続きを書いて、完成させた。
少年を主人公にしたユーモラスな冒険小説。
挿絵は、junaida。
ミヒャエル・エンデ+ヴィーラント・フロイント『ロドリゴ・ラウバインと従者クニルプス』(小学館)読了。
中世ヨーロッパ。
パパ・フトッチョの人形劇団が馬車で旅をしている。
劇団員は、パパ、ママ、息子のクニルプス、おうむのソクラテス。
ある夜、クニルプスが姿を消す。
彼は盗賊騎士として有名な、ロドリゴ・ラウバインに会いに行く。
ゾクゾク森を抜け、トゲトゲ岳を登り、オソロシ城に辿り着く。
そこには身長メートルのロドリゴ・ラウバインがいた‥‥。
ドイツの児童文学として世界的に有名なミヒャエル・エンデ(1929年~1995年)の遺作。
エンデの代表作は『ジム・ボタンの機関車大旅行』(1960年)、『モモ』(1973年)、『はてしない物語』(1979年)など。
『ロドリゴ・ラウバインと従者クニルプス』は、第三章まで書いたところで亡くなった。
が、2019年、エンデの死の24年後、後輩の児童文学者ヴィーラント・フロイントが続きを書いて、完成させた。
少年を主人公にしたユーモラスな冒険小説。
挿絵は、junaida。
三人の妻への手紙 [映画]
3月30日(土)
ジョーゼフ・L・マンキウィッツ監督『三人の妻への手紙』(1949年)AmazonPrimeで鑑賞。
ニューヨーク、5月の第2土曜日の朝。
3人の妻たちが、子供のためのボランティア活動として、子供たちとピクニックに出かけようと、遊覧船に乗船する直前に、一通の手紙を受け取る。
受け取ったのは、デボラ(ジーン・クレイン)、ローラ(リンダ・ダーネル)、リタ(アン・サザーン)の3人。
差出人は美女アディ(声/セレステ・ホルム)で、「拝啓、親愛なる3人の皆様へ。あなた方のご主人3人のうちの1人とこれから駆け落ちします」と書かれていた。
3人のご主人とは、ジョージ(カーク・ダグラス)、ポーター(ポール・ダグラス)、ブラッド(ジェフリー・リン)。
3人の妻たちはそれぞれ最近の夫婦関係を思い起こし、アディと駆け落ちするのは自分の夫ではないかと思い始める‥‥。
原題は『A Letter to Three Wives』。
コスモポリタン誌に掲載されたジョン・クレンプナー原作の『五人の妻への手紙』を映画化。
原作は「五人」だが、映画では「三人」に削られた。
第22回(1949年)アカデミー賞で、ジョセフ・L・マンキウィッツが監督賞・脚色賞を受賞。
確かに非常に質の高い脚本で、とても楽しめた。
1985年に同名のテレビ映画としてリメイクされたらしい。
お薦めです。
今日は今年22回目のジョギング。
3,5キロ走って、1,1キロ歩いて、2,3キロ走りました。
3,5キロのタイムは、20分10秒。
頚椎ヘルニアで今度は右手と背中の右上が痛かったのですが、それでも無理して走ったら、前回より47秒も遅くなってしまいました。
悔しい。
ジョーゼフ・L・マンキウィッツ監督『三人の妻への手紙』(1949年)AmazonPrimeで鑑賞。
ニューヨーク、5月の第2土曜日の朝。
3人の妻たちが、子供のためのボランティア活動として、子供たちとピクニックに出かけようと、遊覧船に乗船する直前に、一通の手紙を受け取る。
受け取ったのは、デボラ(ジーン・クレイン)、ローラ(リンダ・ダーネル)、リタ(アン・サザーン)の3人。
差出人は美女アディ(声/セレステ・ホルム)で、「拝啓、親愛なる3人の皆様へ。あなた方のご主人3人のうちの1人とこれから駆け落ちします」と書かれていた。
3人のご主人とは、ジョージ(カーク・ダグラス)、ポーター(ポール・ダグラス)、ブラッド(ジェフリー・リン)。
3人の妻たちはそれぞれ最近の夫婦関係を思い起こし、アディと駆け落ちするのは自分の夫ではないかと思い始める‥‥。
原題は『A Letter to Three Wives』。
コスモポリタン誌に掲載されたジョン・クレンプナー原作の『五人の妻への手紙』を映画化。
原作は「五人」だが、映画では「三人」に削られた。
第22回(1949年)アカデミー賞で、ジョセフ・L・マンキウィッツが監督賞・脚色賞を受賞。
確かに非常に質の高い脚本で、とても楽しめた。
1985年に同名のテレビ映画としてリメイクされたらしい。
お薦めです。
今日は今年22回目のジョギング。
3,5キロ走って、1,1キロ歩いて、2,3キロ走りました。
3,5キロのタイムは、20分10秒。
頚椎ヘルニアで今度は右手と背中の右上が痛かったのですが、それでも無理して走ったら、前回より47秒も遅くなってしまいました。
悔しい。
不適切にもほどがある#9~10 [映画]
3月30日(土)
『不適切にもほどがある』#9~10(2024年)Netflixで鑑賞。
社内報のインタビューを受けた渚(仲里依紗)。
その記事を読んだ後輩・杉山ひろ美(円井わん)が渚の発言は自分に対するアウティングかつ、マタハラだ、と市郎(阿部サダヲ)の元に相談に来る。
市郎から話を聞いた渚は、特定の誰かについて話したわけではないとショックを受ける。
が、杉山の気持ちは治まらず、会社相談窓口に訴える。
渚は査問を受け、停職1カ月の処分となる‥‥。
上記は第9話のあらすじ。
昨夜、最終話の第10話が放送されたので、本日、9話10話をまとめて見た。
特に大事件は起きず、話はキレイに収まって終わった。
各話のクライマックスでのミュージカル演出については賛否両論のようだが、僕は否。
歌詞のせいか、演出のせいか、突然、お遊戯が始まったような幼稚さを感じて、照れ臭かった。
特に第10話の『寛容になりましょう』は曲が古臭くて参った。
が、全体的には、コメディとしても、タイムトラベルものとしても、まずまずの出来だったと思う。
『不適切にもほどがある』#9~10(2024年)Netflixで鑑賞。
社内報のインタビューを受けた渚(仲里依紗)。
その記事を読んだ後輩・杉山ひろ美(円井わん)が渚の発言は自分に対するアウティングかつ、マタハラだ、と市郎(阿部サダヲ)の元に相談に来る。
市郎から話を聞いた渚は、特定の誰かについて話したわけではないとショックを受ける。
が、杉山の気持ちは治まらず、会社相談窓口に訴える。
渚は査問を受け、停職1カ月の処分となる‥‥。
上記は第9話のあらすじ。
昨夜、最終話の第10話が放送されたので、本日、9話10話をまとめて見た。
特に大事件は起きず、話はキレイに収まって終わった。
各話のクライマックスでのミュージカル演出については賛否両論のようだが、僕は否。
歌詞のせいか、演出のせいか、突然、お遊戯が始まったような幼稚さを感じて、照れ臭かった。
特に第10話の『寛容になりましょう』は曲が古臭くて参った。
が、全体的には、コメディとしても、タイムトラベルものとしても、まずまずの出来だったと思う。
そして誰も死ななかった [本]
3月30日(土)
白井智之『そして誰も死ななかった』(角川書店)読了。
覆面作家・天城菖蒲(あまきあやめ)から、絶海の孤島に建つ天城館に招待された5人の推理作家たち。
しかし、館に主の姿はなく、食堂には不気味な泥人形が並べられていた。
それは、10年前に大量死したミクロネシアの先住民族「奔拇族」が儀式に用いた「ザビ人形」だった。
話し合いの結果、5人全員がある1人の女性と関わりがあることが判明する。
9年前に不可解な死を遂げた彼女に関わる人間が、なぜ今になってこの島に集められたのか?
やがて、作家たちは次々と奇怪な死を遂げるが、なぜか1人ずつ甦った‥‥。
白井智之氏の本は9冊目。
アガサ・クリスティの『そして誰もいなくなった』のパロディだが、最初に5人が一気に死に、1人ずつ甦るのがミソ。
いつものグロテスク味は抑えて、多重解決をひたすら繰り返していく。
しかし、死んでも甦る設定だと、やっぱり死が軽くなってしまい、犯人探しがあまり重要に思えなくなってくる。
どうでもよくなってくるのだ。
主人公・大亦牛男のキャラクターも、いや、登場人物全員が好きになれなかった。
残念。
白井智之『そして誰も死ななかった』(角川書店)読了。
覆面作家・天城菖蒲(あまきあやめ)から、絶海の孤島に建つ天城館に招待された5人の推理作家たち。
しかし、館に主の姿はなく、食堂には不気味な泥人形が並べられていた。
それは、10年前に大量死したミクロネシアの先住民族「奔拇族」が儀式に用いた「ザビ人形」だった。
話し合いの結果、5人全員がある1人の女性と関わりがあることが判明する。
9年前に不可解な死を遂げた彼女に関わる人間が、なぜ今になってこの島に集められたのか?
やがて、作家たちは次々と奇怪な死を遂げるが、なぜか1人ずつ甦った‥‥。
白井智之氏の本は9冊目。
アガサ・クリスティの『そして誰もいなくなった』のパロディだが、最初に5人が一気に死に、1人ずつ甦るのがミソ。
いつものグロテスク味は抑えて、多重解決をひたすら繰り返していく。
しかし、死んでも甦る設定だと、やっぱり死が軽くなってしまい、犯人探しがあまり重要に思えなくなってくる。
どうでもよくなってくるのだ。
主人公・大亦牛男のキャラクターも、いや、登場人物全員が好きになれなかった。
残念。
マデリーン 愛の旅路 [映画]
3月30日(土)
デヴィッド・リーン監督『マデリーン 愛の旅路』(1950年)AmazonPrimeで鑑賞。
イギリス、グラスゴー。
マデリーン・スミス(アン・トッド)は名家の娘。
父(レスリー・バンクス)は適齢期になったマデリーンが男に無関心なのを気にしていたが、実は彼女は毎夜、ランジェリエ(イヴァン・デニ)という男と密会していた。
ランジェリエはスラム街に住む貧しいフランス人で、マデリーンの家の財産を狙っていた。
娘を案じる父は、ミノック(ノーマン・ウーランド)という青年を娘に近づけた。
やがて、ミノックはマデリーンに求婚した。
マデリーンは、申し出を断われば父の怒りに触れるため、曖昧な態度で返事を引き伸ばした‥‥。
原題は『Madeleine』。
実話に基づいた映画で、後半、ランジェリエが死に、マデリーンが逮捕され、裁判になる。
観客には、有罪か無罪かわからないように撮っている。
裁判の結果は、証拠不十分による無罪。
モデルになった事件も無罪だったが、今では研究者の大半が有罪と考えているらしい。
映画も有罪を暗示しているように見えた。
マデリーン役のアン・トッドは当時43歳で、美しいがちょっと老けすぎ。
映画としての完成度は高いと思う。
お薦めです。
デヴィッド・リーン監督『マデリーン 愛の旅路』(1950年)AmazonPrimeで鑑賞。
イギリス、グラスゴー。
マデリーン・スミス(アン・トッド)は名家の娘。
父(レスリー・バンクス)は適齢期になったマデリーンが男に無関心なのを気にしていたが、実は彼女は毎夜、ランジェリエ(イヴァン・デニ)という男と密会していた。
ランジェリエはスラム街に住む貧しいフランス人で、マデリーンの家の財産を狙っていた。
娘を案じる父は、ミノック(ノーマン・ウーランド)という青年を娘に近づけた。
やがて、ミノックはマデリーンに求婚した。
マデリーンは、申し出を断われば父の怒りに触れるため、曖昧な態度で返事を引き伸ばした‥‥。
原題は『Madeleine』。
実話に基づいた映画で、後半、ランジェリエが死に、マデリーンが逮捕され、裁判になる。
観客には、有罪か無罪かわからないように撮っている。
裁判の結果は、証拠不十分による無罪。
モデルになった事件も無罪だったが、今では研究者の大半が有罪と考えているらしい。
映画も有罪を暗示しているように見えた。
マデリーン役のアン・トッドは当時43歳で、美しいがちょっと老けすぎ。
映画としての完成度は高いと思う。
お薦めです。
バウンティフルへの旅 [映画]
3月29日(金)
ピーター・マスターソン監督『バウンティフルへの旅』(1985年)WOWOWで鑑賞。
第二次世界大戦後の1940年代、アメリカ、ヒューストン。
キャリー・ワッツ(ジェラルディン・ペイジ)は息子のルディ(ジョン・ハード)、嫁のジェシー・メイ(カーリン・グリン)と暮らす老女。
テキサス湾近くのバウンティフルという町の出身で、20年前に夫・息子とヒューストンに出てきた。
ジェシーの高圧的な態度が我慢ならず、バウンティフルに帰って、親友の家で暮らしたいと考えている。
が、息子は許さない。
ある日、キャリーは息子と嫁を出し抜いて、家を抜け出し、駅まで辿り着く。
そこで一人旅をする若い女性セルマ(レベッカ・デモーネイ)と道連れになり、長距離バスに乗り込む‥‥。
原題は『The Trip to Bountiful』。
1953年、ホートン・フート脚本、リリアン・ギッシュ主演のテレビドラマ『The Trip to Bountiful』が放送された。
その後、ほぼ同じメインキャストで、ブロードウェイで舞台化。
1985年、ホートン・フートの脚色で映画化したのが本作。
ジェラルディン・ペイジが第58回アカデミー主演女優賞を受賞。
前から見たかった映画で、WOWOWでやることを知って、待ち焦がれていた。
結果は期待通りで、非常に質の高い人間ドラマだった。
ジェラルディン・ペイジが感情表現豊かですばらしい。
レベッカ・デモーネイも出番は少ないが美しかった。
お薦めです。
ピーター・マスターソン監督『バウンティフルへの旅』(1985年)WOWOWで鑑賞。
バウンティフルへの旅 HDリマスター版 ブルーレイ [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: 株式会社アネック
- 発売日: 2023/09/21
- メディア: Blu-ray
第二次世界大戦後の1940年代、アメリカ、ヒューストン。
キャリー・ワッツ(ジェラルディン・ペイジ)は息子のルディ(ジョン・ハード)、嫁のジェシー・メイ(カーリン・グリン)と暮らす老女。
テキサス湾近くのバウンティフルという町の出身で、20年前に夫・息子とヒューストンに出てきた。
ジェシーの高圧的な態度が我慢ならず、バウンティフルに帰って、親友の家で暮らしたいと考えている。
が、息子は許さない。
ある日、キャリーは息子と嫁を出し抜いて、家を抜け出し、駅まで辿り着く。
そこで一人旅をする若い女性セルマ(レベッカ・デモーネイ)と道連れになり、長距離バスに乗り込む‥‥。
原題は『The Trip to Bountiful』。
1953年、ホートン・フート脚本、リリアン・ギッシュ主演のテレビドラマ『The Trip to Bountiful』が放送された。
その後、ほぼ同じメインキャストで、ブロードウェイで舞台化。
1985年、ホートン・フートの脚色で映画化したのが本作。
ジェラルディン・ペイジが第58回アカデミー主演女優賞を受賞。
前から見たかった映画で、WOWOWでやることを知って、待ち焦がれていた。
結果は期待通りで、非常に質の高い人間ドラマだった。
ジェラルディン・ペイジが感情表現豊かですばらしい。
レベッカ・デモーネイも出番は少ないが美しかった。
お薦めです。
Geraldine Page (English Edition)
- 作者: DiLeo, John
- 出版社/メーカー: Hansen Publishing Group
- 発売日: 2011/12/07
- メディア: Kindle版
コンタロウのひみつのでんわ [本]
3月29日(金)
安房直子/作+田中槇子/絵『コンタロウのひみつのでんわ』(ブッキング)読了。
服部幸雄/文+一ノ関圭/絵『絵本/夢の江戸歌舞伎』(岩波書店)読了。
クリスティーネ・パクスマン/著+アンネ・イベリングス/絵『世界を変えた建物』(エクスナレッジ)読了。
『コンタロウのひみつのでんわ』は安房直子氏の童話。
田中槇子氏の挿絵がカッコよかった。
『絵本/夢の江戸歌舞伎』は、江戸時代に歌舞伎を上演する芝居小屋の様子を絵で詳細に描く。
後半は各絵の文章による解説で、とてもタメになった。
『世界を変えた建物』は歴史に残る25の建物をイラストと文章で紹介・解説する。
「ロマネスク様式」「ゴシック様式」「ルネッサンス建築」「ペルシア様式」「バロック様式」「新古典主義」「アール・ヌーヴォー」「アール・デコ」「モダニズム」などの解説がタメになった。
安房直子/作+田中槇子/絵『コンタロウのひみつのでんわ』(ブッキング)読了。
服部幸雄/文+一ノ関圭/絵『絵本/夢の江戸歌舞伎』(岩波書店)読了。
クリスティーネ・パクスマン/著+アンネ・イベリングス/絵『世界を変えた建物』(エクスナレッジ)読了。
『コンタロウのひみつのでんわ』は安房直子氏の童話。
田中槇子氏の挿絵がカッコよかった。
『絵本/夢の江戸歌舞伎』は、江戸時代に歌舞伎を上演する芝居小屋の様子を絵で詳細に描く。
後半は各絵の文章による解説で、とてもタメになった。
『世界を変えた建物』は歴史に残る25の建物をイラストと文章で紹介・解説する。
「ロマネスク様式」「ゴシック様式」「ルネッサンス建築」「ペルシア様式」「バロック様式」「新古典主義」「アール・ヌーヴォー」「アール・デコ」「モダニズム」などの解説がタメになった。