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鍵のかかった部屋 [本]

6月5日(火)
貴志祐介『鍵のかかった部屋』(角川文庫)読了。

鍵のかかった部屋 (角川文庫)

鍵のかかった部屋 (角川文庫)

  • 作者: 貴志 祐介
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2012/04/25
  • メディア: 文庫


東京。
新日本葬礼社の社長・大石満寿男が、奥多摩の別荘で遺体となって発見された。
大石は末期癌で、常用していたモルヒネをわざと過剰摂取して、自殺したらしい。
別荘の鍵はすべてかかっており、遺体の近くには遺書もあった。
が、顧問の司法書士・日下部雅友は、専務の池端誠一の態度に不審を抱き、密室殺人事件が得意な弁護士・青砥純子に相談を持ちかける。
青砥は、防犯コンサルタントの榎本径とともに、奥多摩へ向かうが……。
青砥・榎本コンビを主人公としたシリーズの第三弾で、短編4つを収録。
上記は一つ目の『佇む男』。

このシリーズはちょうど今、テレビドラマ化されていて、榎本は嵐の大野智くんが演じている。
中3の娘が大野くんのファンで、毎週見ているため、僕もたまにチラリと見る。
密室トリックは一つ考えるだけでも大変な労力だと思うが、この一冊の中には4編も入っていて、しかもクオリティが高い。
四つ目の『密室劇場』はお笑い目的の番外編で、現実感は全くないが、トリックのあまりのバカバカしさに、大笑いした。
貴志さんは今、絶好調のようだ。

僕が読んだ貴志さんの作品は、『天使の囀り』『黒い家』『青き炎』『硝子のハンマー』『新世界より』『悪の教典』『狐火の家』『鍵のかかった部屋』の計8冊。
角川ホラー文庫から出ている『十三番目の人格ISOLA』『クリムゾンの迷宮』は読んでません。
ホラー、SF、本格ミステリと、様々なものが書ける人で、今、次回作が最も楽しみな作家です。
8冊のうち、僕が特に気に入っているのは、『青き炎』と『新世界より』。
この2作はホントにホントに凄いと思うので、声を大にして、お薦めします。
読んでない方、読んでください!


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