SSブログ

東京ローカルサイキック [本]

5月21日(日)
山本幸久『東京ローカルサイキック』(徳間書店)読了。

東京ローカルサイキック

東京ローカルサイキック

  • 作者: 山本 幸久
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2012/09/28
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


日暮誠が小学4年の時、飼い猫のミーシャが死んだ。
その夜、ベッドで泣いていた日暮は、気がつくと、川原にいた。
そこは6年前にミーシャを拾った場所だった。
吉原花奈(はなな)は小学3年の時、隣の席の男の子を好きになった。
ある日、彼が教科書を忘れたので、花奈のを二人で見ることになった。
気づいた時、花奈の体は椅子から浮き上がっていた。
中学に進学した日暮は、図書委員になった。
キレイな図書委員長に憧れた。
1年上の委員長の名前は、花奈といった……。

山本幸久氏の本はこれが25冊目。
お仕事小説の名手が、超能力ファンタジーに挑戦した。
前半の中学生の男女の恋愛は瑞々しくてよかったが、後半、未知の生物との戦いになると、荒唐無稽になりすぎて、ついていけなかった。
しかし、作者の挑戦心は買いたい。

『素敵なセリフのしゃべり方』第15回
劇中で音楽をかける時、いきなり大きな音でかけるのをカット・イン、小さな音でかけてだんだん大きくしていくのをフェード・インと言います。
若い俳優の中には、セリフをフェード・インするクセがある人がいます。
意図的にそうするのなら構いませんが、いつも無意識にそうなってしまうのはまずい。
セリフの歯切れが悪くなるからです。
「〇俺の車の前に、いきなり飛び出してきたんですよ。〇『若杉君!』て。〇俺の反射神経が鈍かったら、完全に轢き殺してました」
文の頭に〇をつけましたが、ここがすべてフェード・インになったら、このセリフは弾まなくなる。
鈍くなる。
「●俺の車の前に、●いきなり飛び出してきたんですよ。●『若杉君!』て。●俺の反射神経が鈍かったら、●完全に轢き殺してました」
文と節の頭に●をつけましたが、この5カ所をカット・インすると同時に、第一音の「オ」「イ」「ワ」「オ」「カ」にアクセントをつけて、ちょっと強めに言う。
途端にセリフにリズムに生まれるのがわかると思います。
単語の強調とは別に、文と節の頭にアクセントをつけること。
セリフにメリハリをつける、もう一つの方法です。

nice!(3) 
共通テーマ:演劇

nice! 3