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現代美術コレクター [本]

5月24日(水)
高橋龍太郎『現代美術コレクター』(講談社現代新書)読了。

現代美術コレクター (講談社現代新書)

現代美術コレクター (講談社現代新書)

  • 作者: 高橋 龍太郎
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2016/10/19
  • メディア: 新書


精神科医で、日本現代アートのコレクターでもある高橋龍太郎が、自身の来歴と、日本現代アートの現状を解説する。

美術関係の本を50冊以上読んできたが、コレクターが書いたものを読むのは初めて。
アートの世界における、コレクターの役割がよくわかった。
コレクターは作品を買うことで、画家の活動を支える。
コレクターが集めた作品によって、展覧会が開催される。
高橋氏は自身のコレクションで展覧会を企画し、日本現代アートの発展に寄与している。
彼が支えてきた、草間彌生、森山大道、合田佐和子、宮永愛子、会田誠、西尾康之、鴻池朋子、小谷元彦、近藤亜樹、松井えり菜、山口晃、加藤泉らの作品も興味深かった。
これを読めば、日本現代アートがよくわかる。
お薦めです。

『素敵なセリフのしゃべり方』第17回
日常生活において、誰かに話しかける時、言葉は相手の顔にかけません。
その手前に置きます。
相手の顔にかけると、不躾、乱暴、ぶっきらぼうという印象になるからです。
が、舞台ではかけるべきです。
映像なら顔のアップ、いわゆる「寄り」がありますが、舞台は基本的にいわゆる「引き」なので、相手の顔にかけないと、話しかけているように見えないのです。
ただし、客席数が100人以下の小さな劇場なら、お客さんの視線は「寄り」に近くなるので、その限りではありませんが。
キャラメルボックスのホームグランドは、客席数が750人の池袋サンシャイン劇場なので、当然、かける。
僕は常日頃から若い役者たちに、「セリフを相手の顔に刺せ」と言っています。
物騒な表現ですが、イメージ的にはまさに「刺す」感じ。
しかし、若い俳優たちは、これまで「刺す」話し方をしてこなかったので、なかなかできない。
30年前と今を比べると、その差は歴然としています。
今の若者たちの話し方は、とてもジェントルなのです。

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