業音

３月１日（金）
松尾スズキ『業音』（白水社）読了。

業音

• 作者: 松尾 スズキ
• 出版社/メーカー: 白水社
• 発売日: 2017/08/19
• メディア: 単行本

元アイドル歌手の土屋みどりは、母親の介護をネタにした演歌歌手になって再起を図ろうとしている。
ところが、マネージャーの末井明を乗せて車を運転中、杏子という女性を撥ねてしまう。
杏子は脳を損傷し、植物状態になる。
杏子の夫の堂本こういちは、みどりを自宅に拉致し、無理矢理結婚してしまう。
みどりが事故を起こしたのは、運転中に携帯でメールをしていたためで、相手は、宇都宮からスターになるために上京してきた、克夫とぽんたの兄妹。
二人は、みどりが売れることで自分たちの夢を叶えようと、みどりにお金を貸していた……。

２００２年１０月に、松尾スズキの演出で初演された脚本。
２０１７年８月に再演され、「堂本」は松尾スズキが、「みどり」は平岩紙が演じた。
巻末の資料によれば、初演と再演では、登場人物全員の名前が違っている。
初演の役名はすべて、その役を演じる役者の名前。
荻野目慶子は「荻野目慶子」役、片桐はいりは「片桐はいり」役を演じている。
この本は再演版なので、「荻野目慶子」や「片桐」がどの役に当たるのかはわからない。
グロテスクな人間ドラマで、ついていくのがやっとだった。

キャラメルボックス２０１９スプリングツアー『スロウハイツの神様』の稽古５日目。
１１～１２場の立ち稽古をしました。
１１場には、今回の再演に当たって書き加えた新しいシーンが２ページほどある。
実際に役者にやってもらって、セリフが足りないことがわかり、急遽増やしました。
既に２時間をオーバーすることはわかっているのに、さらに長くなってしまった。
しかし、目標は２時間３分。
ガンガン稽古して、初演よりさらにスピード感を出したいと思います。