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熱源 [本]

1月22日(金)
川越宗一『熱源』(文藝春秋)読了。

【第162回 直木賞受賞作】熱源 (文春e-book)

【第162回 直木賞受賞作】熱源 (文春e-book)

  • 作者: 川越 宗一
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2019/08/28
  • メディア: Kindle版


明治時代。
ヤヨマネクフはサハリン生まれのアイヌ。
幼い頃両親を流行病で亡くし、親戚に引き取られた。
9歳の時、サハリンはロシアのものになり、ヤヨマネクフの家族は北海道の対雁(ついしかり)に移り住む。
ブロニスワフ・ピウスツキは、リトアニアに生まれのポーランド人。
ロシアの同化政策によって、ポーランド語を話すことは禁じられていた。
大学時代、皇帝の暗殺計画に巻き込まれ、囚人としてサハリンに送られる。
そこで先住民のギリヤーク人たちと出会い、その文化に興味を持つ……。

第162回直木賞受賞作。
明治時代にサハリンから北海道へ移住したアイヌと、囚人としてサハリンに送られたポーランド人が主人公の話なんてよく書く気になったものだ。
それこそ、気が遠くなるほどの取材をしたのだろうと思う。
実話に基づいているため、後半になると、二葉亭四迷、大隈重信、金田一京助、白瀬矗などが出てきて、実に楽しかった。
感情移入できないため、劇的な感動はなかったが、当時の様子がいろいろわかり、とてもタメになった。
直木賞は当然だと思う。
お薦めです。

今日はキャラメルボックス俳優教室の授業。
卒業公演『アローン・アゲイン』の台本3周目。
5場の動き付けをしました。
この芝居は今まで何度も上演してきましたが、この5場の動きに関しては、今回がベストになったと思います。
全部がベストになるように頑張ります!

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