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貝の続く場所にて [本]

8月19日(金)
石沢麻依『貝の続く場所にて』(講談社)読了。

貝に続く場所にて

貝に続く場所にて

  • 作者: 石沢麻依
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2021/07/08
  • メディア: Kindle版


ドイツ、ゲッティンゲン。
「私」は西洋美術史を学ぶ大学院生。
9年前に仙台の実家で東日本大震災を経験した。
大学の後輩の野宮は震災時に石巻の実家にいて、そのまま行方不明になった。
その野宮がゲッティンゲンにやってきたので、「私」は彼を出迎え、街を一緒に歩いた。
野宮は死者だった。
「私」の周囲で、次々と不思議な現象が起き始める‥‥。

石沢麻依氏のデビュー作で、群像新人文学賞受賞、第165回芥川賞受賞。
石沢麻依氏は、1980年、宮城県仙台市出身。
東北大学文学部で心理学を学び、同大学院文学研究科で西洋美術史を専攻し、修士課程を修了。
2017年からドイツのハイデルベルク大学大学院の博士課程でルネサンス美術を専攻している。
つまり、ドイツ在住で、『貝の続く場所にて』の舞台もドイツだが、東日本大震災を真正面から見つめている。
おもしろいかと聞かれるとちょっと困るが、なかなか質の高い純文学だった。

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