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NHK世界美術館紀行4 [本]

7月20日(月)
『NHK世界美術館紀行4』(NHK出版)読了。

NHK世界美術館紀行 (4)

NHK世界美術館紀行 (4)

  • 作者: NHK「世界美術館紀行」取材班
  • 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
  • 発売日: 2005/06/30
  • メディア: 単行本


NHKのテレビ番組『世界美術館紀行』の書籍化で、全10巻の4巻目。

このシリーズを読むのは、これが6冊目。
収録されている美術館は、
①カタルーニャ美術館(中世のキリスト教会のロマネスク様式の壁画の数々を所蔵)
②ミロ財団美術館(ジョアン・ミロの作品1万点以上を所蔵)
③カルースト・グルベンキアン美術館(ルネ・ラリックの宝飾品140点以上を所蔵)
この巻はイベリア半島の美術館の特集で、①②はスペイン・バルセロナ、③はポルトガル・リスボンにある。
ミロは寡黙だったらしい。
画家仲間が集まったパーティーでも、ほとんど口を利かない。
しかし、文章を書かせると、仲間たちの作品について、容赦なく批判した。
ミロは画家仲間より、地元バルセロナの友人たちを信頼した。
建築科のセルト、帽子屋のプラッツ、陶芸家のアルティガス。
彼らの協力で、ミロ財団美術館は生まれた。
今までミロの絵は苦手だったが、ミロの人となりを知ると、俄然、興味が湧いてきた。
これだから、美術の本はやめられない。

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また、本音を申せば [本]

7月19日(日)
小林信彦『また、本音を申せば』(文藝春秋)読了。

また、本音を申せば

また、本音を申せば

  • 作者: 信彦, 小林
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2020/04/22
  • メディア: 単行本


小説家・小林信彦が週刊文春に連載中のエッセイ「本音を申せば」の書籍化で、シリーズ15冊目。
その前の連載「人生は五十一から」から通算すると、前作の『生還』も含めて、21冊目。
2017年1月から2019年12月までに掲載した分。

小林信彦氏の本はこれが32冊目。
小林氏は2017年4月に脳梗塞で倒れ、左半身が麻痺。
半年後に退院し、自宅に戻ったが、転倒して左足大腿骨を骨折し、再び入院。
4カ月後に退院。
そのため、17年5月~18年7月、18年10月~19年6月は連載を休んでいる。
しかし、その間は、前作『生還』を書いているのだから、全くタフな人だ。
とは言うものの、中身はますます同じことの繰り返しになってきて、新しい情報が少ない。
86歳という年齢を考えれば、仕方ないことではあるが。

今日は一週間ぶりに33回目のジョギング。
3,5キロ走って、1,8キロ歩きました。
3,5キロのタイムは、19分50秒。
腰を労って、無理のない速さで走りました。
先週の日曜日に走った後、腰の痛みがぶり返したため、その後1週間はストレッチ・筋トレはお休み。
その前の1週間も休んだので、柔軟性と筋力の低下が心配です。
明日から、ぜひとも再開したいと思います。

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刑罰 [本]

7月19日(日)
フェルディナント・フォン・シーラッハ『刑罰』(東京創元社)読了。

刑罰

刑罰

  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2019/06/12
  • メディア: 単行本


ドイツ。
カタリーナは、ホーホシュヴァルツヴァルトの高地で育った。
父親は製紙会社の支配人で、母親は教師だった。
14歳の時、父親が秘書と浮気して、家を出ていった。
半年後、母親と二人でボンに引っ越した。
ギムナジウム(高等中学校)を卒業した後、クラスメイトの女の子と二間のアパートに下宿し、大学で政治学を学び始めた。
二学期目、学生助手と下着モデルを始めた。
四学期目、州議会議員のオフィスの実習生になった。
すぐに議員の愛人になった……。

シーラッハの本は、『犯罪』『罪悪』『コリーニ事件』『カールの降誕祭』『禁忌』『テロ』続いて、これが7冊目。
12のミステリ短編からなる短編集で、上記は一つ目の『参審員』。
単行本で213ページなので、一つ一つが非常に短い。
物語は、冷徹な文章でひたすらサクサクと進む。
これこそがシーラッハの特長で、1冊目の『犯罪』は非常に衝撃的だった。
あまりにテキパキ進むため、ちょっとあらすじを読まされているような気にもなるのだが、時々、非常に細かいエピソードが出てきて、そうでないことに気付く。
しかもそれはきわめて唐突で、不気味にも感じられる。
というふうに、シーラッハの短編集は独特で、今作でも変わらなかった。
楽しめた。

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コンビニ外国人 [本]

7月18日(土)
芹澤健介『コンビニ外国人』(新潮新書)読了。

コンビニ外国人 (新潮新書)

コンビニ外国人 (新潮新書)

  • 作者: 芹澤 健介
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2018/05/16
  • メディア: 新書


ライターの芹澤健介が、日本在住の外国人労働者の実態を解説する。

〇全国のコンビニで働く外国人は大手三社だけで4万人以上。スタッフの20人に1人は外国人。
〇ローソン、ファミリーマートは、ベトナムや韓国などに、スタッフの研修施設を設置している。
〇日本は移民は受け入れていないが、外国人留学生・技能実習生は認めている。増えている。
〇留学生・実習生は週28時間以上の労働が認められていないが、守らない者が多い。
〇留学生・実習生の多くは、出身国で100万円以上の手数料を払い、日本に来る。その借金を返し、母国の家族に仕送りするためには、28時間以内では足りない。
〇近年は中国・韓国が減り、ベトナム・ネパールが増えている。
コンビニや地方の製造業では、もはや外国人留学生・実習生ナシでは経営が困難になっているらしい。
まさかそこまで進んでいるとは。
「コンビニ外国人」の増加は、最早いいか悪いかではなく、現状を認め、どう共生していくかを考えなければならないのだ。
タメになる本だった。

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イップ・マン 完結 [映画]

7月17日(金)
ウィルソン・イップ監督『イップ・マン 完結』(2020年)新宿武蔵野館で鑑賞。

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1964年、香港。
イップ・マン(ドニー・イェン)は医師から喉頭ガンを宣告される。
一方、息子のチンが暴力事件を起こして、高校を退学になる。
校長から海外留学を勧められたが、チンは香港で武術をやりたいと言う。
弟子のブルース・リー(チャン・クウォックワン)の使いがやってきて、イップ・マンに飛行機のチケットを渡す。
ブルースはサンフランシスコで道場を開いていて、近々開催されるカンフーの大会に招待してきたのだ。
イップ・マンは息子が留学する高校を探すため、渡米を決意する……。

『イップ・マン』シリーズの4本目にして完結編。
ラストシーンは、イップマンのお葬式なので、5は絶対にあり得ない。
4本見てきた中で、脚本の出来はこれが一番良い。
そして、ドラマの盛り上がりも、今回が一番。
これでイップ・マンともお別れなのだ、という気持ちと相まって、ラストはボロボロ泣いてしまった。
たとえて言えば、『トイ・ストーリー3』の感動に近い。
ドニー・イエンに、ウィルソン・イップ監督に、キャスト・スタッフの皆さんに、心からお礼を言いたい。
イップ・マンに会わせてくれて、ありがとう!

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西葛西にある東京放送芸術&映画俳優専門学校のワークショップの19回目。
2年生の7回目。
『ブリザード・ミュージック』の1場の半立ち稽古をたっぷりやりました。
終了後、新宿武蔵野館へ行き、『イップ・マン 完結』を鑑賞。
終了後、池袋のシアターKASSAIへ行き、たすいち『キズツクキカイ』を見てきました。
キャラメルボックスの多田直人と生田麻里菜が出演しているのです。
先日見た『トムとディックとハリー』に負けないハイ・テンション、ハイ・スピードの芝居。
多田も生田も頑張っていました。
上演時間は1時間50分でした。

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あなたの愛人の名前は [本]

7月17日(金)
島本理生『あなたの愛人の名前は』(集英社)読了。

あなたの愛人の名前は

あなたの愛人の名前は

  • 作者: 島本 理生
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2018/12/14
  • メディア: 単行本


石田千尋は夫と二人暮らしの主婦。
千尋と夫は同じ団地のお隣さんで、子供の頃からの知り合いだった。
ある日、友人の澤井から、治療院の話を聞く。
そこは治療院と名乗っているが、実際は人妻が性欲を解消する場所だと言う。
数日後、千尋は治療院を訪ねる。
そこには院長一人がいて、「真白健二」と名乗った……。

島本理生氏の本はこれが23冊目。
『ファースト・ラブ』で直木賞を受賞して、次に出した本。
大人の男女の恋愛を描いた短編6つを収録した短編集で、上記は一つ目の『足跡』。
不倫を描いた小説でなくても、不穏な雰囲気があり、まるでサスペンスかホラーを読んでいるようだった。
島本氏には以前からそういうところがある。
この本が、2020年になって201冊目の本。
200冊を越えたのが7月半ばになってしまったので、今年は400冊には達しないようだ。
が、映画は6月半ばに200本を越えた。
今年も映画の年になりそうだ。

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ミッドナイト・ランナー [映画]

7月16日(木)
キム・ジュファン監督『ミッドナイト・ランナー』(2016年)GYAOで鑑賞。

ミッドナイト・ランナー デラックス版 [DVD]

ミッドナイト・ランナー デラックス版 [DVD]

  • 出版社/メーカー: TCエンタテインメント
  • 発売日: 2018/09/05
  • メディア: DVD


ギジュン(パク・ソジュン)とヒヨル(カン・ハヌル)は警察大学の同期。
休みの日、二人でナンパに出かけるが、悲しくも玉砕。
帰り道、若い女性が拉致されるのを目撃する。
最寄りの警察に通報するが、幼児の誘拐事件で忙しく、相手にしてもらえない。
二人は自分たちの手で何とかしようと、拉致現場に戻る。
路上に、彼女が落としたトッポッギの袋が落ちていた。
買った店を探すため、二人は走り出す……。

警察大学の同級生の2人が、誘拐事件に立ち向かうコメディ。
テンポが遅いが、脚本がよくできていて、楽しめた。
主演の二人も好感が持てる演技。
2人を教えるヤン教授役を、大好きなソン・ドンイルが演じていたのも嬉しかった。
お薦めです。

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西葛西にある東京放送芸術&映画俳優専門学校のワークショップの18回目。
1年生の5回目で、90分を3コマ。
メニューはストップ・モーションと台本練習。
テキストは先週に引き続き、『不思議なクリスマスのつくりかた』の1場。
先週読み合わせしたので、今日は半立ち稽古。
やはり「受ける」「かける」ができない生徒が多いので、それを中心にダメ出ししました。
これが演技の第一の壁なので、何とか全員に突破してほしいと思います。
教える僕も頑張ります。


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続 横道世之介 [本]

7月16日(木)
吉田修一『続 横道世之介』(中央口論新社)読了。

続 横道世之介

続 横道世之介

  • 作者: 吉田修一
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2019/03/29
  • メディア: Kindle版


東京、池袋。
横道世之介は24歳。
就活に失敗し、大学卒業後は池袋のホテル街のアパートに引っ越し、アルバイトとパチンコで生計を立てている。
大手の証券会社に就職した、友人のコモロンこと小諸大輔も池袋に住んでいるため、しばしば飲みに行く。
パチンコ屋の席の奪い合いで、居酒屋に勤める女・浜本と出会う。
また、コモロンの部屋から双眼鏡で近所の部屋を覗いていて、子持ちの美女・桜子と出会う。
どうやら二人とも元ヤンらしい……。

吉田修一氏の本はこれが31冊目。
ベストセラーとなり、映画化までされた『横道世之介』の続編だが、しっかり楽しめるものになっている。
何より、世之介の呑気なキャラクターがすばらしい。
友人コモロンとの会話はまるで漫才のように軽妙で、失礼だが、吉田氏のユーモアのセンスの向上に目を見張った。
『横道世之介』は映画もおもしろかったので、これも映画化してくれないかな。
お薦めです。

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カンフー・ジャングル [映画]

7月15日(水)
テディ・チャン監督『カンフー・ジャングル』(2014年)CSで鑑賞。

カンフー・ジャングル [DVD]

カンフー・ジャングル [DVD]

  • 出版社/メーカー: ギャガ
  • 発売日: 2016/12/23
  • メディア: DVD


香港。
洪拳の使い手として名高い武術家が遺体で発見される。
死因は撲殺で、何者かに殴り殺されたらしい。
ロク警部(チャーリー・ヤン)が捜査を開始したことが、テレビのニュースで報道される。
それを刑務所で見ていたのが、服役中のハーハウ・モウ(ドニー・イェン)。
元々は警察の武術教官だったが、カンフーの勝負で誤って相手を殺してしまい、懲役になった。
ハーハウは看守に、ロク警部に会いたいと訴えるが、相手にされない。
そこで、それまで模範囚だったにもかかわらず、乱闘騒ぎを起こし、同じ囚人17人をノックアウトしてしまう。
駆けつけたロク警部に対し、ハーハウは捜査に協力するから、釈放してほしいと言う……。

『イップ・マン』シリーズのドニー・イェン主演のカンフー映画。
彼が演じる「ハーハウ・モウ」のキャラクターがイップ・マンそっくりで、まるでイップ・マンが現代の香港に現れたようで嬉しかった。
ストーリーもアクションもなかなかで、十分に楽しめた。
お薦めです。

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西葛西にある東京放送芸術&映画俳優専門学校のワークショップの17回目。
3年生の7回目。
『無伴奏ソナタ』の2回目。
前回読み合わせしたので、今日は半立ち稽古。
僕が大体の段取りを付けて、みんなに動いてやってもらいました。
すぐに段取りを飲み込んだのは凄いけど、演技はまだまだ。
稽古を始める前に、『かがみの孤城』の宣伝をしたら、既にチケットを買ったという生徒が何人かいました。
うれしい!
『かがみの孤城』の稽古開始は7月27日(月)から。
徐々に近付いています。
ドキドキ。

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NHK世界美術館紀行9 [本]

7月15日(水)
『NHK世界美術館紀行9』(NHK出版)読了。

NHK世界美術館紀行〈9〉アルテ・ピナコテーク・オスロ国立美術館・レンバッハハウス美術館

NHK世界美術館紀行〈9〉アルテ・ピナコテーク・オスロ国立美術館・レンバッハハウス美術館

  • 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
  • 発売日: 2020/07/15
  • メディア: 単行本


NHKのテレビ番組『世界美術館紀行』の書籍化で、全10巻の9巻目。

このシリーズを読むのは、これが5冊目。
収録されている美術館は、
①アルテ・ピナコテーク(ラファエロ『テンピの聖母』、デューラー『四人の使徒』、レオナルド・ダ・ヴィンチ『聖母子』、ルーベンス『レウキッポスの娘たちの掠奪』、ボッティチェリ『ピエタ』を収蔵)
②オスロ国立美術館(ムンク『叫び』『思春期』『マドンナ』『生命のダンス』を収蔵)
③レンバッハハウス美術館(カンディンスキー『コンポジションⅣの習作』『印象Ⅲ(コンサート)』『即興19』を収蔵)
このシリーズは、巻ごとに所在地の近い美術館を紹介する。
①③がミュンヘン、②がオスロにある。
ドイツとノルウェーは別の国じゃないかと思ったが、ムンクはベルリンに住んでいた時期があるし、文化的な交流は深いようだ。
ムンクもカンディンスキーも好きではないが、やはりその作品には独特の個性と迫力がある。
ゆえに楽しめた。

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