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深読みフェルメール [本]

10月22日(日)
朽木ゆり子+福岡伸一『深読みフェルメール』(朝日新書)読了。

深読みフェルメール (朝日新書)

深読みフェルメール (朝日新書)

  • 作者: 朽木ゆり子
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2012/07/13
  • メディア: 新書


ノンフィクション作家の朽木ゆり子と、生物学者の福岡伸一が、17世紀のオランダの画家ヨハネス・フェルメールについて対談する。

フェルメールは現存する作品が少なく、現在、最大解釈で37作と言われている。
朽木ゆり子氏は『フェルメール全点踏破の旅』の作者。
福岡伸一氏も全点踏破を達成している。
青いターバンで有名な『真珠の耳飾りの少女』は、オランダ・ハーグのマウリッツハイス美術館にある。
『地理学者』は、ドイツ・フランクフルトのシュテーデル美術館。
『ギターを弾く女』は、イギリス・ロンドンのケンウッドハウス。
全部とは言わないが、このあたりの作品はぜひともこの目で見てみたい。
でも、そのためにヨーロッパを回る暇はないなあ。

本書の中で、福岡伸一氏が小林秀雄の有名な言葉を取り上げている。
「美しい『花』がある、『花』の美しさといふ様なものはない」(「文学界」1942年2月号『当麻』)
僕は高校時代にこの言葉と出会い、ずっと信じてきた。
が、福岡氏はこれを否定して、「あらかじめ美しい花なんてない。花を見たときに美しいと思う。自分の思う脳内作用として、美しさというのはある」と語る。
これは目からウロコだった。
日本最大の批評家・小林秀雄の言葉だからと言って、無闇に盲信すべきではない。
肝に銘じよう思う。
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