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キャリー [本]

4月13日(金)
スティーヴン・キング『キャリー』(新潮文庫)読了。

キャリー (新潮文庫)

キャリー (新潮文庫)

  • 作者: スティーヴン キング
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1985/01/01
  • メディア: 文庫


1966年、アメリカ、メイン州、チェンバレン。
キャリー・ホワイトは17歳で、母親と二人暮らし。
母親のマーガレットはキリスト教の狂信的な信者で、キャリーにも信仰を押しつけた。
キャリーの振る舞いは高校の中で浮き上がり、イジメの対象となってしまう。
ある日、体育の授業の後、キャリーが体を洗っていると、血が流れ出した。
初潮だったが、キャリーにはその知識が全くなく、激しく泣き叫んだ。
周囲にいた女生徒たちは、キャリーにナプキンやタンポンを投げつけた……。

1974年に出版された、スティーヴン・キングのデビュー作。
アメリカで映画化が3回、テレビドラマ化が1回。
僕はブライアン・デ・パルマ監督の1回目の映画化を見たが、原作は未読だった。
文庫本で390ページの長編だが、キャリーが体験する事件はたったの二つしかない。
後は、事件に関する報道、研究書、証言などが随所に挿入されている。
おかげでなかなか話が進まない。
この圧倒的に細かい(しつこい)ディテールこそがキングの特徴で、それは既にこのデビュー作から確立していたのだ。
その後の作品と比較するとあまりにもシンプルな物語だが、その分、インパクトは強烈。
出版から44年も経ってしまったが、読んでよかった。

新作執筆と並行して、キャラメルボックス2018グリーティングシアター『無伴奏ソナタ』のテキストレジをしていました。
以前、一度やったのですが、制作サイドから上演時間の短縮を求められたため、まずは共同演出の有坂美紀にカット案を考えてもらい、それを検討していました。
で、ようやく終了。
2014年の再演は117分でしたが、今回は5~7分程度短くなると思います。
ちょっぴりスリムになった『無伴奏ソナタ』、お楽しみに!


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