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5時過ぎランチ [本]

2月23日(土)
羽田圭介『5時過ぎランチ』(実業之日本社)読了。

5時過ぎランチ

5時過ぎランチ

  • 作者: 羽田 圭介
  • 出版社/メーカー: 実業之日本社
  • 発売日: 2018/04/20
  • メディア: 単行本


芽衣(めい)はガソリンスタンドのアルバイト。
17歳からアルバイトを始め、高校を卒業した後、自動車専門学校に通い、二級自動車整備士の免許を取った。
店長からは社員にならないかと誘われるが、給料が下がるので迷っている。
ある日、店にグロリアに乗った客が来て、洗車を頼まれた。
グロリアのリアバンパーには、赤黒い液垂れ跡がついていた。
スキンヘッドの運転手は「トランク開けたら殺すからね」と言った……。

羽田圭介氏の本はこれが11冊目。
短編3つを収録した短編集で、上記は1つ目の『グリーンゾーン』。
2つ目の『内なる殺人者』の主人公は、殺し屋の男。
3つ目の『誰が為の昼食』の主人公は、雑誌記者の女。
3人とも仕事が忙しくて、昼食がついつい先延ばしになり、5時を過ぎてしまう。
それぞれの仕事を綿密に描くという点では「お仕事小説」に近いが、ストーリーははるかにダイナミック。
どの作品も、終盤の急展開に圧倒された。
羽田氏は芥川賞作家だが、『コンテクスト・オブ・ザ・デッド』『成功者K』でエンタメ寄りになってきたなと思っていたところ、この『5時過ぎランチ』でついにエンタメに針を振り切った。
が、それにしてもここまでおもしろいものが書けるとは思わなかった。
一気に成長したのだと思う。
本当におもしろかった。
お薦めです。

実は一昨日から新作を書き始めました。
おそらく上演するのは来年です。
大分先の話なので、気楽に書いています。
一昨日は筆が乗らず、3ページした書けませんでした。
が、昨日は途中から筆が走り出し、10ページも書いてしまいました。
今日はどうかな?
では、仕事に戻ります。

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