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演出家 鈴木忠志 [本]

10月26日(土)
渡辺保『演出家 鈴木忠志』(岩波書店)読了。

演出家 鈴木忠志 その思想と作品

演出家 鈴木忠志 その思想と作品

  • 作者: 渡辺 保
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2019/07/26
  • メディア: 単行本


演劇評論家の渡辺保が、演出家・鈴木忠志の思想と作品を解説する。

鈴木忠志は1939年、静岡県清水市(現在は静岡市清水区)出身。
早稲田大学政治経済学部に入学し、学生劇団「自由舞台」に参加。
劇作家の別役実らと知り合い、卒業後、劇団「早稲田小劇場」を結成。
看板女優の女優の白石加代子とともに、『劇的なるものをめぐってⅡ』などの名作を発表。
1976年、活動の拠点を富山県利賀村に移し、利賀山房など6つの劇場で作品を作り続けている。
1982年から、国際演劇祭利賀フェスティバルを主催。
1984年、「早稲田小劇場」から「SCOT」(Suzuki Company of Toga)に改称。
1994年、テオドロス・テルゾプロス(ギリシャ)、ロバート・ウィルソン(アメリカ)、ユーリ・リュビーモフ(ロシア)、ハイナー・ミュラー(ドイツ)らとともにシアター・オリンピックス国際委員会を結成。
翌年、第1回シアター・オリンピックスがアテネ、デルフォイで開催された。
主な演出作品は、『劇的なるものをめぐってⅡ』『トロイアの女』『ディオニュソス』『リア王』『シラノ・ド・ベルジュラック』『オイディプス王』『エレクトラ』『カチカチ山』『ザ・チェーホフ』『別冊谷崎潤一郎』『サド侯爵夫人』『世界の果てからこんにちは』など。
世界レベルの演出家というと、まず蜷川幸雄氏が浮かぶが、評価も知名度も、鈴木氏の方がはるかに高い。
が、作品が非常に前衛的であるため、商業的劇場で上演されることはない。
この本は、鈴木氏の代表作13本を分析することを通して、鈴木氏の方法論の変遷をわかりやすく解説している。
演劇人はぜひとも読むべし!

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