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ベルリン晴れているか [本]

7月25日(土)
深緑野分『ベルリンは晴れているか』(筑摩書房)読了。

ベルリンは晴れているか

ベルリンは晴れているか

  • 作者: 深緑野分
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2018/10/26
  • メディア: Kindle版


1945年7月、ドイツ・ベルリン。
アウグステ・ニッケルは17歳で、英語が話せるため、アメリカ軍の兵員食堂で働いている。
両親は戦争中に亡くなったため、独り暮らしをしているが、ある朝、アメリカ軍の兵士がやってきて、ソ連軍の占領地域に連れていかれる。
そこで、NKVD(内務人民委員部)のドブリギン大尉が待っていた。
ドブリギンは、アウグステが以前、世話になっていたチェロ奏者のクリストフ・ローレンツが毒殺された、犯人はおまえかと聞いた。
クリストフは歯磨き粉の中に入っていた青酸カリによって亡くなったと言う。
クリストフと妻のフレデリカは裕福で、戦争中はたくさんの潜伏者を匿っていた……。

2018年度「このミステリーがすごい!」国内編第2位。
『戦場のコックたち』に続く、第二次世界大戦時のヨーロッパを描いた小説。
ヒロインのアウグステは、クリストフとフリデリカの甥のエーリヒ・フォルストに会うため、ベルリン市内を2日で横断する。
その間の描写はきわめて細かく、よくここで調べたものだと驚嘆した。
しかし、あまりにも細かく描写するため、ストーリーの進行が非常に遅くなり、もどかしくも感じた。
謎の仕掛けもイマイチ。
『戦場のコックたち』はおもしろかったが、こちらはあまり感心しなかった。
残念。

戦場のコックたち (創元推理文庫)

戦場のコックたち (創元推理文庫)

  • 作者: 深緑 野分
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2019/08/09
  • メディア: Kindle版



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