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男はつらいよ/寅次郎紅の花 [映画]

12月23日(水)
山田洋次監督『男はつらいよ/寅次郎紅の花』(1995年)NETFLIXで鑑賞。

男はつらいよ・寅次郎紅の花 [DVD]

男はつらいよ・寅次郎紅の花 [DVD]

  • 出版社/メーカー: 松竹
  • 発売日: 2017/08/30
  • メディア: DVD


「くるまや」の面々が最近起きた阪神・淡路大震災のドキュメンタリーをテレビで見ていると、寅次郎(渥美清)がボランティアとして活躍する姿が映った。
視察に来た村山総理を「村ちゃん」などと呼び、避難所を案内していた。
ある日、及川泉(後藤久美子)が満男(吉岡秀隆)を訪ねてくる。
見合いして結婚することになったと言う泉に、激しいショックを受けるが、「やめろ」と言えない。
しかし、結婚式の日、岡山県津山市に乗り込んだ満男は、花嫁姿の泉を乗せた車を進路妨害し、「結婚するな!」と喚く。
おかげで、式は中止。
警察で厳重注意を受けた満男は、衝動的に旅に出る。
鹿児島県奄美群島加計呂麻島に辿り着き、小舟に乗る。
その舟には、歌手を引退したリリー(浅丘ルリ子)も乗っていた……。

シリーズ第48作にして、最終作。
撮影当時、渥美清はガンが悪化し、医師は止めたが、強引に出演。
しかし、翌年の1996年8月、亡くなってしまう。
この映画でも、明らかに体調が悪く、声は掠れ気味だし、「くるまや」でみんなで話している場面でも途中でゴロっと横になってしまう。
浅丘ルリ子は渥美の体調に気付き、山田監督に「寅次郎とリリーを結婚させてほしい」と訴えたらしい。
しかし、山田監督はその時点で第50作までの構想があったので、断った。
49作のマドンナは田中裕子、50作のマドンナは黒柳徹子の予定だった。
49作で満男と泉が結婚、50作で寅次郎はテキ屋を引退して小学校の用務員になり子供たちに囲まれて老いていくはずだった。
それを知ると、僕はこの48作で終わって良かったと思う。
ラスト、寅次郎はリリーとともに、加計呂麻島へ帰っていく。
最高のラストではないか。
田中邦衛が加計呂麻島の小舟の船長役で久しぶりに出演し、吉岡との共演を果たしている。
また、笹野高史が泉の結婚相手の父親役で出演。
レギュラー以外の最多出演者はやはりこの人ではないか?
リリーがマドンナをつとめた第11作『寅次郎忘れな草』、第15作『寅次郎相合い傘』、第25作『寅次郎ハイビスカスの花』、そして第48作『寅次郎紅の花』は4作とも名作。
お薦めです。
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