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異国のおじさんを伴う [本]

5月28日(木)
森絵都『異国のおじさんを伴う』(文春文庫)読了。

異国のおじさんを伴う (文春文庫)

異国のおじさんを伴う (文春文庫)

  • 作者: 森 絵都
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2020/04/17
  • メディア: Kindle版


「僕」は広告代理店に勤めるアラサーのサラリーマン。
ドイツの写真家ベルンハルト・M・シュミッドの写真集『道のむこう』が大好きで、周囲の人間が誕生日を迎えるたびにプレゼントしている。
その本には様々な道の写真が載っていて、「僕」は相手に「どの道が一番気に入ったか?」を聞くことにしている。
同僚の藤巻亜美にもプレゼントし、質問すると、荒野の道の写真を選んだ。
陽気な美人の亜美がそんな写真を選んだのが意外で、「僕」は俄然、彼女に興味を持ってしまう……。

短編10を収めた短編集で、上記は一つ目の『藤巻さんの道』。
2006年から月刊文芸誌『オール読物』で始めた短編の連載をまとめたもので、『架空の球を追う』に続く2冊目。
連載を始める時、森氏は「短編がうまくなるために10年は続けたい」と言ったらしいが、どうしてどうして、どれも気が利いていて、おもしろかった。
僕のお気に入りは、『クジラ見』『母の北上』『異国のおじさんを伴う』の3作。
でも、他もみんなおもしろい。
お薦めです。

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