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推し、燃ゆ [本]

1月1日(土)
宇佐見りん『推し、燃ゆ』(河出書房新社)読了。

推し、燃ゆ

推し、燃ゆ

  • 作者: 宇佐見りん
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2020/09/10
  • メディア: Kindle版


高校生のあかりは、両親・姉と同居しているが、「推し活」に夢中で、関係が悪化している。
あかりの推しは、8歳年上で、男女混合アイドルグループ「まざま座」の真幸。
ある日、真幸がファンを殴るとうい事件が発生し、ネット上で炎上してしまう。
真幸を心配し、守りたいという思いが、あかりを徐々に暴走させていく……。

第164回芥川賞受賞作。
受賞時は21歳で、綿矢りさ、金原ひとみに次ぐ歴代三番目の若さ。
『推し、燃ゆ』は2作目で、1作目の『かか』は三島賞を受賞している。
こちらは正真正銘の最年少受賞。
とんでもない作家で出てきてしまったわけだ。
しかし、その作風は、今流行りの「現代の若い女性の狂気」で、目新しいものではない。
アイドルおたくという題材の選択の巧みさと、表現力の確かさが受賞の理由だろう。
21歳とは思えないほど巧い。
1作目の『かか』も読みたいし、第三作も楽しみ。
お薦めです。

2021年は、本を329冊読みました。
2020年の403冊より大幅に減ってしまいました。
その中から選んだフィクションのベスト10は以下の通り。
1、相沢沙呼「medium」
2、山本幸久「あたしの拳が吼えるんだ」
3、小野寺史宜「ひと」
4、今野敏「清明/隠蔽捜査8」
5、伊坂幸太郎「逆ソクラテス」
6、芦沢央「僕の神さま」
7、塩田武士「騙し絵の牙」
8、白石一文「一億円のさようなら」
9、江國香織「彼女たちの場合は」
10、森絵都「できない相談」

medium 霊媒探偵城塚翡翠 (講談社文庫)

medium 霊媒探偵城塚翡翠 (講談社文庫)

  • 作者: 相沢沙呼
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2021/09/15
  • メディア: Kindle版



あたしの拳が吼えるんだ

あたしの拳が吼えるんだ

  • 作者: 山本幸久
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2020/02/19
  • メディア: Kindle版



ひと

ひと

  • 作者: 小野寺史宜
  • 出版社/メーカー: 祥伝社
  • 発売日: 2018/04/10
  • メディア: Kindle版



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