郵便配達は二度ベルを鳴らす：成井豊の公式ブログ：SSブログ

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郵便配達は二度ベルを鳴らす　[映画] [編集]

３月２３日（木）
ルキノ・ヴィスコンティ監督『郵便配達は二度ベルを鳴らす』（１９４３年）WOWOWで鑑賞。

出版社/メーカー: 株式会社コスミック出版
発売日: 2005/08/19
メディア: DVD

イタリア北部。
ポー河沿いのレストラン・ドガナの経営者ブラガーナ（ジュアン・デ・ランダ）の妻ジョヴァンナ（クララ・カラマイ）は、一回りも年の違う夫との生活に辟易し、退屈な毎日を送っていた。
そんなある日、ドガナに放浪者のジーノ（マッシモ・ジロッティ）がやってくる。
ジーノはジョヴァンナに魅かれ、機械工として、ドガナに転がり込む。
２人はすぐに結ばれるが、ここを出ようと言うジーノに対し、安定した生活を捨てる気はないとジョヴァンナは断る。
ジーノは、ドガナを出て、汽車に乗り、スペイン人の旅芸人イスパ（エリオ・マルクッツォ）と出会う‥‥。

原題は『Ossessione』。
ルキノ・ヴィスコンティ監督の長編処女作。
１９３４年にアメリカのジェームズ・M・ケインが発表した小説『郵便配達は二度ベルを鳴らす』（原題は『The Postman Always Rings Twice』）を映画化。
原作者の許諾を得ることなく映画化されたため、イタリア公開時に数日で上映禁止となり、長らく「幻の処女作」と呼ばれていた。
アメリカでの公開は、ヴィスコンティの死後の１９７６年のニューヨーク・フィルム・フェスティバルだった。
日本では、１９７９年に、タイトルをケインの小説に合わせて公開された。
原作の小説は、これまでに４回映画化されている。
〇１９３９年『 LE DERNIER TOURNANT（最後の曲がり角）』ピェール・シュナール監督、フェルナン・グラベ、コリンヌ・リュシエール、ミッシェル・シモン主演。
〇１９４３年『Ossessione』ルキノ・ヴィスコンティ監督、マッシモ・ジロッティとクララ・カラマイ主演。
〇１９４６年『郵便配達は二度ベルを鳴らす』テイ・ガーネット監督、ジョン・ガーフィールド、ラナ・ターナー主演。
〇１９８１年『郵便配達は二度ベルを鳴らす』ボブ・ラフェルソン監督、ジャック・ニコルソン、ジェシカ・ラング、マイケル・ラーナー出演。
僕は原作は既読。
１９８１年版も昔見ている。
どちらもあまりおもしろいと思わなかったが、今回見た１９４３年版は意外なほど楽しめた。
ルキノ・ヴィスコンティ監督の腕を感じた。
俳優たちもすばらしい。
スペイン人の旅芸人イスパ（エリオ・マルクッツォ）は、セリフにはなっていないが、明らかにゲイで、それをちゃんと自然に描いているのが素晴らしいと思った。
お薦めです。