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首折り男のための協奏曲 [本]

5月21日(木)
伊坂幸太郎『首折り男のための協奏曲』(新潮社)読了。

首折り男のための協奏曲 (新潮文庫)

首折り男のための協奏曲 (新潮文庫)

  • 作者: 幸太郎, 伊坂
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2016/11/28
  • メディア: 文庫


若林絵美は、夫の順一に「これ、お隣のお兄さんじゃないかしら」と言う。
テレビで報道された、首折り殺人事件の犯人が、隣のアパートに住む大柄な男に似ているというのだ。
小笠原稔は、街で見知らぬ男に「大藪、何やってるんだよ」と呼びかけられる。
大柄な小笠原は、大柄な大藪によく似ているらしい。
中学生の中島翔は、コンビニの裏で同級生の山崎久嗣に「10万円持ってこい」と言われた。
山崎が去ると大柄な男が現れて、「払わない方がいいぞ」と言った……。
短編7つを収録した短編集で、上記は一つ目の『首折り男の周辺』。

再読シリーズの6冊目。
やはりこの本は傑作だと再確認した。
収録された7つの小説には、「首折り男・大藪」「空き巣探偵・黒澤」、このどちらか一人、もしくは両方が出演している。
て、連作短編集に近い感じになっている。
どれも伊坂幸太郎氏らしい、技巧を凝らした小説で、ラストは必ず驚かされる。
僕は『僕の舟』が一番のお気に入りで、何とかして芝居にできないかな、と思う。
お薦めです。

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