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星詠師の記憶 [本]

4月28日(日)
阿津川辰海『星詠師の記憶』(光文社)読了。

星詠師の記憶 (光文社文庫)

星詠師の記憶 (光文社文庫)

  • 作者: 阿津川 辰海
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2021/10/13
  • メディア: 文庫


刑事の獅堂由紀夫は捜査中に被疑者を射殺してしまい、一週間の自主謹慎に入る。
故郷の入山村を訪れると、学ランの少年・香島奈雪が、彼の慕う人物が殺人事件の犯人の容疑をかけられている、と救いを求めてくる。
香島は入山村の紫水晶を研究している、「星詠会」の会員だった。
「星詠会」には15人の「星詠師」がいて、未来の夢を紫水晶の中に映し出すことができた。
数日前、「星詠会」のトップの「大星詠師」である石神赤司が拳銃で自殺した。
が、「星詠会」の紫水晶には、赤司が息子の真維那に射殺される映像が記録されていた。
香島は、囚われた真維那を救ってほしいと獅堂に訴えた‥‥。

阿津川辰海氏の本はこれが6冊目。
2018年の出版で、前年の『名探偵は嘘をつかない』に続く2冊目の著作。
紫水晶に未来の映像が映るという設定はファンタジーだが、それ以外はリアリズム。
トリックあり、どんでん返しありで、しっかりミステリになっていた。
が、登場人物に人間らしさが感じられず、作者が頭の中だけで考えた物語という印象が拭い切れなかった。
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