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いちげんさん [本]

2月8日(木)
デビット・ゾペティ『いちげんさん』(集英社文庫)読了。

いちげんさん (集英社文庫)

いちげんさん (集英社文庫)

  • 作者: デビット ゾペティ
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 1999/11
  • メディア: 文庫


「僕」はヨーロッパ生まれの外国人で、京都の大学に通う留学生。
大学3年の時、留学生ラウンジで、日本人の母娘と出会う。
母は40代で中村百合子、娘は23歳で中村京子。
京子は目が見えないため、対面朗読のアルバイトを探していた。
「僕」はすぐにそのアルバイトを引き受けるとこにする。
京子の家を訪ね、まず森鴎外の『舞姫』の現代語訳を読み始めた……。

1996年に出版されたデビット・ゾペティ氏のデビュー作で、すばる文学賞受賞作。
デビット・ゾペティ氏は1962年にスイスのジュネーブで生まれた。
ジュネーブ大学を中退して、同志社大学に入学。
卒業後はテレビ局で記者兼ディレクターとして活躍。
スイス人が日本語で小説を書いて、賞を獲るというのが凄い。
文章はもちろん達者。
テーマは、日本で暮らす外国人の疎外感と孤独。
そして、日本人女性との出会いと別れ。
何もかもが予想の範囲内で、驚きは何もなかったが、非常に清々しい印象で、好感を持った。

キャラメルボックス俳優教室2期生の斎藤直人君がお米を送ってきてくれました。
彼は卒業公演の『スケッチブック・ボイジャー』で「諸星」役を演じた人。
その後、山形県酒田市の実家に帰り、農業のかたわら、地元の劇団で演出と俳優をやっています。
数年前から、自分で作ったお米を僕に送ってくれます。
お米もうれしいけど、今でも芝居を続けてくれていることはもっとうれしい。
いつかまた、斎藤君の役者姿が見たいです。

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