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記憶の渚にて [本]

5月31日(月)
白石一文『記憶の渚にて』(角川文庫)

記憶の渚にて (角川文庫)

記憶の渚にて (角川文庫)

  • 作者: 白石 一文
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2019/01/24
  • メディア: 文庫


福岡。
古賀純一は49歳で、「トモコの石鹸社」の社長。
ある日、5つ年上の兄・壮一が亡くなる。
兄は「手塚迅」という筆名で活躍する有名作家で、ノーベル賞受賞も近いとまで言われていた。
兄の遺品を整理していると、純一の知らないエッセイがあった。
そこに書かれた古賀家の歴史はすべてデタラメだった。
なぜ兄はそんなもの書いたのか?
純一は兄について調べ始めるが……。

白石一文氏の本はこれが27冊目。
この作品も超能力者が登場し、非現実的な出来事を起こす。
また、後半になると、隠されていた人間関係が次々と明らかになっていく。
おかげでサプライズの連続だが、なぜわざわざ隠しておいたのだろうとの疑問が湧く。
僕には読者を驚かすためとしか思えない。
しかも、驚きは驚きだけで終わってしまい、ドラマや感動には結びつかない。
文庫本584ページの大作で、読み応えもあるが、作り物臭くて、深みが感じられない。
白石氏は凄い作家なのに、なぜこの手のものを書き続けるのだろう。
残念です。

今年24回目のジョギング。
3,5キロ走って、1,2キロ歩いて、0,7キロ走りました。
3,5キロのタイムは、20分16秒。
前回より19秒遅くなってしまいました。
しかし、歩いている最中は日差しと風が気持ちよかった。
夏が近いと感じました。

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