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神去なあなあ夜話 [本]

8月16日(金)
三浦しをん『神去なあなあ夜話』(徳間書店)読了。

神去なあなあ夜話 (徳間文庫)

神去なあなあ夜話 (徳間文庫)

  • 作者: 三浦しをん
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2016/06/03
  • メディア: 文庫


三重県神去村。
平野勇気は20歳、横浜出身で、神去村の中村林業株式会社に入社して2年目。
会社の先輩の飯田与喜の家に下宿している。
最初はイヤでたまらなかった林業だが、1年で大分慣れてきた。
相変わらず、小学校教師の直紀に片思いしているが、なかなか会う機会がない。
ある日、与喜の祖母の繁ばあちゃんが、神去の昔話を語り始める。
神去は昔、水の中にあった。
村の半分は大きな池だったのだ。
その池に、蛇神様が住んでいた……。

三浦しをん氏の本はこれが11冊目。
『神去なあなあ日常』に続く、シリーズ第二作。
前作は、都会の若者が山奥の林業の現場に放り込まれ、徐々に成長していく物語だったが、今作は、神去村とその住人たちをより深く描いていく。
僻村の濃密な人間関係は、最初のうちは外来者を戸惑わせるが、慣れてしまえば、この上ない安心感を与える。
しかも、余計な情報や娯楽がないため、生活は至ってシンプル。
それは一種のユートピアにさえ見える。
ただ、ここまで細かく描いてしまうと、もう続編はなさそうな気がする。

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