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ハーバードの日本人論 [本]

3月30日(月)
佐藤智恵『ハーバードの日本人論』(中公新書ラクレ)読了。

ハーバードの日本人論 (中公新書ラクレ 658)

ハーバードの日本人論 (中公新書ラクレ 658)

  • 作者: 佐藤 智恵
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2019/06/06
  • メディア: 新書


作家、コンサルタントの佐藤智恵が、アメリカ、ハーバード大学で日本及び日本人に関する講義を行なっている10人の教授にインタビューする。

〇ロボットを友達として描くのは日本だけ。日本人は物にも魂が宿ると考える。
〇日本映画はラスト、主人公が海で死ぬことが多い。島国ならではの心性。
〇若冲は江戸時代、人気画家だったが、20世紀に入って、忘れられた。今、日本でもアメリカでも評価が高い。
〇若冲は描くものすべてに魂が宿っていると考え、すべてを細密に描く。日本人らしい画家。
〇DNAの解析が進んでいるが、いまだに縄文人がどこから来たかは不明。
〇日本人の長寿の理由は、魚、大豆、海草を食べるから。また、食にこだわりが強く、食育に熱心。
〇日本は世襲議員が異常に多い。
〇日本は江戸時代から続く会社が数千ある。日本人は会社にも魂が宿ると考える。
〇日本人は他者に対する警戒心が強い。逆に同じグループ(会社・学校など)のメンバーは無条件で信頼する。
〇アメリカ人が同一の会社に勤務する平均年数は4年。
〇日本人は清掃を尊ぶ。これも、ものや場所に魂が宿ると考えるから。
〇日本人は周りの目を気にする。江戸時代、武士が何よりも世間体を重んじたことの名残。
などなど、様々な知見が次から次へと出てきて、おもしろいったらありゃしない。
秀逸な日本人論本。
お薦めです。

『容疑者χの献身』の改訂が終わり、ナッポス・ユナイテッドの夏の公演の脚本の執筆に取りかかりました。
原作ものの新作です。
が、発表はもう少し先なので,ここには書けません。
お楽しみに!

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