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鏡の背面 [本]

12月24日(木)
篠田節子『鏡の背面』(集英社)読了。

鏡の背面

鏡の背面

  • 作者: 篠田 節子
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2018/07/26
  • メディア: 単行本


長野県軽井沢。
薬物・アルコール依存、性暴力、DV被害などによって心的外傷を織った女性たちが社会復帰を目指す「新アグネス寮」で火災が発生。
創立者の小野尚子、スタッフの榊原久乃が赤ん坊を助けようとして焼死した。
小野は博愛精神の体現者として生前から神格化されていたため、盛大な葬儀が営まれた。
が、遺体を解剖した警察から、小野のものと思われていた遺体は別人だったとの報せが入る。
小野は少なくとも8年以上前から、別人に入れ代わっていたのだ!
はたして小野はどこへ行ったのか?
入れ代わった人物は誰だったのか?
以前、小野にインタビューをしたフリーライターの山崎知佳は、独自に調査を開始する……。

トリックはないが、まぎれもないミステリー。
犯人は、自分の欲望のままに殺人を繰り返す、悪魔のような女。
そんな悪魔が、聖女の財産を狙って、聖女を殺し、演技を凝らして聖女のフリをする。
バレないのが不思議だし、ラストで彼女の手記が発見されて、彼女の計画がすべてわかるというのも、いささか都合が良いと思った。
しかし、ストーリーのおもしろさは抜群。

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