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おやすみ人面瘡 [本]

2月28日(水)
白井智之『おやすみ人面瘡』(角川書店)読了。

おやすみ人面瘡 (角川文庫)

おやすみ人面瘡 (角川文庫)

  • 作者: 白井 智之
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2019/09/21
  • メディア: Kindle版


人瘤病は、体のあちこちに人の顔をした十センチ大の瘤(コブ)ができる奇病。
感染者は6~7個の瘤を抱えていて、その瘤には切れ長の目、潰れた鼻、デコボコの歯、ウシガエルのような顔が浮かんでいる。
さらにこのコブは本体の脳細胞をコピーして、本体の脳が死んでも生命活動を維持できるようになっている。
カブは、人瘤病の女性を集めて性的なサービスを行っている風俗店で働いている。
ある日、後輩のジンタと共に、店で使う人瘤病の女性を買い取りに海晴市に行くのだが、そこで予想外のトラブルに巻き込まれてしまう‥‥。

白井智之氏の本はこれが5冊目。
白井氏の作品は「グロテスク・ミステリ」と呼ばれているが、本作は過去最高のグロテスクさで、他の人にはお薦めしにくい。
途中、殺人事件が起きて、多重解決が行われるが、それがあまり重要なことと思えない。
それは人の命があまりにも軽く扱われているからで、殺人を重大事と思えないのだ。
白井氏は行き過ぎてしまったのではないか?
少なくとも僕には楽しめなかった。
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