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大正昭和美人図鑑 [本]

12月31日(月)
小針侑起『大正昭和美人図鑑』(河出書房新社)読了。

大正昭和美人図鑑 (らんぷの本)

大正昭和美人図鑑 (らんぷの本)

  • 作者: 小針侑起
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2018/07/26
  • メディア: 単行本


フリーライターの小針侑起が、明治30年代後半から昭和9年頃まで、日本国内で美人と評判になった女性たちを写真と文章で紹介する。

明治30年代は美人絵葉書がブームとなったが、これはモノクロ写真や、それに若干着色したもの。
被写体は主に芸妓だった。
どの人も凹凸の少ないツルっとした顔で、しかも幼い雰囲気。
江戸時代の浮世絵の美人と大差ない。
そんな中、舞台女優の川上貞奴、松井須磨子、奇術師の松旭斎天勝にはやはり独特の個性がある。
浦辺粂子が大正から昭和にかけて、日活を代表する美人女優だったとは初耳。
水の江瀧子が戦前、松竹少女歌劇団の男役で大人気で、「ターキー」と呼ばれていたことは知っていたが、写真を見てそのバタ臭い美貌にビックリ。
これなら人気が出るわけだ。
というわけで、大正あたりから、美人は和風から洋風に変わっていく。
昭和初期の宝塚少女歌劇団の、小夜福子、草笛美子、轟夕起子らは、今の時代でも十分に美人で通用する。
というわけで、ただの図鑑でなく、美人史、芸能史もわかる本。
お薦めです。

午前零時を過ぎて、2019年1月1日となりました。
明けましておめでとうございます。
今年もたくさん本を読んで、映画を見て、このブログで報告したいと思います。
よろしくお願いします。

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