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世にも奇妙なニッポンのお笑い [本]

5月25日(土)
チャド・マレーン『世にも奇妙なニッポンのお笑い』(NHK出版新書)読了。

世にも奇妙なニッポンのお笑い (NHK出版新書 539)

世にも奇妙なニッポンのお笑い (NHK出版新書 539)

  • 作者: チャド・マレーン
  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2017/12/09
  • メディア: 新書


オーストラリア人のお笑い芸人チャド・マレーンが、自身の経験に基づいて、日本のお笑いを語る。

チャド・マレーンは1979年、オーストラリアのパース生まれ。
15歳の時、交換留学生として来日して、テレビで『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』に衝撃を受け、日本のお笑い芸人を目指す。
高校卒業後、再来日し、NSCに入学。
1998年、ぼんちおさむに弟子入りし、2年間付き人をつとめる。
1999年、加藤貴博とお笑いコンビ「モーニンコール」を結成。
その後、「チャド・マレーン」と改名。
2005年、板尾創路の依頼で、映画『魁!!クロマティ高校』の英語字幕のチェックを担当。
その後、松本人志の映画の字幕翻訳を担当。
現在、お笑い芸人のかたわら、英語字幕翻訳者として活躍中。
「日本のお笑いは世界で一番」という指摘は、日本人としてやはりうれしい。
「ツッコミ」の存在は世界でも珍しく、ゆえに漫才こそが世界最高のお笑いだと言う。
確かにM1の決勝戦を見るたびに、僕も「凄い」と思う。
世界最高かどうかはわからないが。
陽気で明晰な文章、お薦めです。

この本の中で、2006年のM1グランプリで優勝した、チュートリアルの漫才『チリンチリン』をいかに英訳したかが説明してある。
これが傑作だった。
2013年、松本人志がトロント国際映画祭に出席した時、同時通訳を担当。
取材陣にウケまくったが、自分でも気付かないうちに、松本の細かいニュアンスまで真似していたらしい。
大切なのは「ウケたい!」という気持ちだと、チャドは言う。
そして、日本のお笑い芸人は世界一その気持ちが強いと言う。
俳優にも、とてもタメになる話だと思う。

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