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熊になった少年 [本]

6月1日(土)
池澤夏樹『熊になった少年』(スイッチ・パブリッシング)読了。

熊になった少年 (SWITCH LIBRARY Rainy Day Books)

熊になった少年 (SWITCH LIBRARY Rainy Day Books)

  • 作者: 池澤夏樹
  • 出版社/メーカー: スイッチパブリッシング
  • 発売日: 2009/06/22
  • メディア: 単行本


イキリはトゥムンチ族の少年。
トゥムンチ族は熊を狩るが、アイヌ族と違って、熊の魂を神の国に送らない。
子熊を捕らえて、檻に入れて、苛める。
子熊の世話係を命じられたイキリは、そんなトゥムンチ族の人々に違和感を抱く。
ある日、イギリは大人たちと熊狩りに出る。
そこで、大人たちが殺され、イキリ一人が熊の前に残った。
死を覚悟したイキリに対して、熊は……

小説家・池澤夏樹氏の、大人向けの絵本(文章が多い)。
絵は、坂川栄治氏。
すべてがモノクロのペン画で、とても素敵だった。
もちろん、話もおもしろかった。
が、民話の体裁の小説なので、ラストに救いはない。
そこもまた、大人向けだった。

今日は高円寺にある劇場「座・高円寺」の地下の稽古場へ行き、劇作家協会が主催するイベント「月いちリーディング」に、ゲストとして参加してきました。
まずは18時から、リーディング。
鈴木麻名実さんの戯曲『さくらと、私と、黒い滴』を3人の俳優が読みました。
上演時間は約50分。
休憩後、19時より、ファシリテーターの関根信一氏の司会で、俳優、ゲスト、お客さんの全員でディスカッション。
今日は熱心に発言する人が多く、白熱した議論になりました。
『さくらと、私と、黒い滴』は鈴木さんが2年前に書いた戯曲で、既に上演済み。
処女作とは思えないほど、達者な戯曲でした。
このイベント、予約制ですが、無料です。
毎月やりますので、ぜひぜひご参加ください。
私が次に参加するのは来年になると思いますが。

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