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ヴェネツィア便り [本]

6月23日(土)
北村薫『ヴェネツィア便り』(新潮社)読了。

ヴェネツィア便り

ヴェネツィア便り

  • 作者: 北村 薫
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2017/10/31
  • メディア: 単行本


「わたし」は24歳の女性会社員。
ある日、間違えて、契約書をシュレッダーにかけてしまう。
そこへ、同僚の岡本さんが近寄ってくる。
岡本さんは30過ぎの男性で、存在感の全くない人。
事情を話すと、「お茶を淹れてきてくれ」と言う。
お茶を持って机に戻ると、「そこにあったよ」。
シュレッダーにかけたはずの契約書が机に載っていた。
岡本さんはどうやって契約書を元に戻しただろう?

北村薫先生の本を読むのはこれが42冊目。
15の短編を収録した短編集で、上記は9つ目の『岡本さん』。
まさかのタイムトラベルものだった。
この本には他にも現実を逸脱した小説が収録されていて、ミステリ短編集というより、奇妙な物語集といった感じ。
一番印象に残ったのは『高み』という小説。
59歳の編集者が、中学時代の同級生の女の子の行方を探す話。
感動した。
北村先生の短編集には必ず一つ、「胸を突かれる」やつがある。
脱帽です。

今日は12時から、真柴あずき、石川寛美と、秋の公演の脚本会議。
『ロスト・ピアノ・チルドレン』の成果を踏まえて、今回は真柴さんと石川さんが脚本の構想を立てています。
僕はアドバイザーで、脚本会議にはたまに出席。
今日が3回目です。
もうすぐ情報公開されると思いますので、お楽しみに!

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