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そして誰も死ななかった [本]

3月30日(土)
白井智之『そして誰も死ななかった』(角川書店)読了。

そして誰も死ななかった (角川文庫)

そして誰も死ななかった (角川文庫)

  • 作者: 白井 智之
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2022/01/21
  • メディア: Kindle版


覆面作家・天城菖蒲(あまきあやめ)から、絶海の孤島に建つ天城館に招待された5人の推理作家たち。
しかし、館に主の姿はなく、食堂には不気味な泥人形が並べられていた。
それは、10年前に大量死したミクロネシアの先住民族「奔拇族」が儀式に用いた「ザビ人形」だった。
話し合いの結果、5人全員がある1人の女性と関わりがあることが判明する。
9年前に不可解な死を遂げた彼女に関わる人間が、なぜ今になってこの島に集められたのか?
やがて、作家たちは次々と奇怪な死を遂げるが、なぜか1人ずつ甦った‥‥。

白井智之氏の本は9冊目。
アガサ・クリスティの『そして誰もいなくなった』のパロディだが、最初に5人が一気に死に、1人ずつ甦るのがミソ。
いつものグロテスク味は抑えて、多重解決をひたすら繰り返していく。
しかし、死んでも甦る設定だと、やっぱり死が軽くなってしまい、犯人探しがあまり重要に思えなくなってくる。
どうでもよくなってくるのだ。
主人公・大亦牛男のキャラクターも、いや、登場人物全員が好きになれなかった。
残念。
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